深刻な“投高打低”が続く今季のプロ野球。あの悪名高き“違反球”時代をも下回る、過去半世紀でもっとも低水準な打撃成績の主要因は、いったいどこにあるのか。 衝撃のデータ「打者が打てていない」 株式会社DELTAのアナリスト・宮下博志氏は、データを根拠に「投手のレベルアップ説は考えにくい」「なんらかの理由でボールが飛ばなくなっている可能性が高い」としながらも、“犯人探し”よりも現状を正しく認識し、対策を講じることこそが重要だと語る。 「.600台前半の平均OPS(出塁率+長打率)というのは、プロ野球においては“極端に投手有利な数字”だと思います。得点が入らないゲームばかりでは、多くのファンは退屈を覚えるはずです。ラビットボール時代のような過度に打者有利の環境に調整が入ったように、あまりにも投手有利な現状も改善されるべきだと考えます」