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ノーベル賞
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‘村上隆 五百羅漢図展’の図録 先週の8日、今年最初の展覧会巡りをした。足を運んだのは上野の森美で行われている‘肉筆浮世絵 美の競艶’(1/17まで)と本日終了した‘十三代今右衛門 × 十四代柿右衛門’(日本橋三越)。そして、そのあと昨年11月5日にみた‘村上隆 五百羅漢図展’(森美)の図録を購入するため六本木ヒルズへ向かった。 そこで大変不愉快な目にあった。一階のチケット売り場の横にある案内ブースで12/29にようやく出来上がったという図録を購入したいと伝えると、この女性から信じられないことをいわれた。‘図録は展覧会の入場料1600円を払ってミュージアムショップで手に入れてください!’、図録を買うためだけにわざわざやってきたのに、もう一度チケットを買えという。 これは納得できない。声を荒げると美術館の人間がとんできた。そしてこの女性も同じことをいう。理由はいわないが、彼女たちの考えている
プラド美の館内 ロンドンナショナルギャラリーのガイドブック 展覧会をみおわると図録を購入するのは長年の習慣。だから、数はどんどん増えていく。これに海外の美術館へでかけたとき手に入れる本も加わる。でも、本棚のスペースや部屋の広さは決まっているから、こうした美術本を置いておく場所の確保について絶えず頭を使っている。 美術館にあるミュージアムショップは国内でも海外でも似たようなもの。絵葉書、ガイドブック、専門の美術本、人気の絵の図柄を使ったノートやホルダーなどの文房具類、カップ、Tシャツ、、いろいろ揃っている。海外のミュージアムショップをまわっていると、人々のある共通の購買行動に気づく。それはヨーロッパやアメリカの美術ファンは特別展の図録や美術館のガイドブックをあまり買わないこと。 日本で開かれる展覧会の場合、東博の空海展や故宮博物院展のように大勢の人を集めた展覧会ではあの重い図録を結構な数の人
今日は一度取り上げようと思っていた展覧会の入館料や図録の価格について。特別展や平常展をみるため出かける美術館は東京だけでなく神奈川、埼玉、茨城、千葉、静岡まで足をのばしているので、どこの美術館が安くて、どこが高いかはおおよそわかっている。よく出かける美術館が開催する企画展の料金は以下の通り。 1600円:MOA 1500円:東博、国立西洋美、東京都美、森美、国立新美、川村記念美 1400円:Bunkamura、横浜美 1300円:サントリー美、東芸大美、世田谷美 1000円:出光美、江戸東博、損保ジャパン美、日本民藝館、戸栗美、大丸東京 1000円:東京都庭園美、横浜そごう 830円:茨城県近美 800円:日本橋高島屋、三越、大倉集古館、三井記念美、山種美、静嘉堂文庫 700円:五島美 600円:茨城県陶芸美、茨城県五浦美 500円:練馬区美 300円:松濤美 無料 :三の丸尚蔵館 熱海
江戸東京博物館で開催中の“北斎展”(12/4~08/1/27)に北斎が描いた絵としてはほとんど馴染みの無い絵が展示してある。厳密にいうと北斎工房(北斎&弟子)によるこれらの作品は版画ではなく肉筆画。ところが、肉筆画でも、05年、東博で行われた大回顧展に沢山出品されたような肉筆画とはだいぶちがう。 上は43点あるうちの一枚。浜辺で一服する漁師夫婦と大きな碇に乗って遊ぶ子供たちが描かれている。ぱっと見ると司馬江漢の洋風画とみまがう絵である。碇には影があり、右の石垣にもちゃんと陰影がつけられている。大きな碇を真ん中にどんと置き、子供を動きのある姿態で描くところは北斎流だが、漁師と妻の着物に後ろからあたる光の表現や空の雲を濃淡のある灰色で描写するところなどは西洋絵画の描き方と変わらない。 どうしてこんな絵を北斎は描いたのか?北斎が65歳から67歳のころ、長崎にあるオランダ商館長が江戸にやってきて、
現在、印刷博物館で歴史の教科書にでてくる有名な百科事典や博物図譜を沢山集めた“百学連環展”(9/22~12/9)が開かれている。はじめて行った印刷博物館は凸版印刷のビルのなかにある。 百科事典に特別興味があったわけではなく、お目当ては江戸の写実的絵画に影響を与えたといわれる植物や昆虫類、鳥類などがいっぱい載っている図譜(図鑑)。期待通り、第三部、“江戸に花咲く図譜のページ”のコーナーに興味深い博物画が沢山あった。これまでこういう類の書物を見る機会がほとんどなかったので、まさに“知るたのしみ 見るおどろき”の連続。 中国の本をお手本にしたものが多い。大阪の医師寺島良安が30年かけて編纂した図入り百科事典“和漢三才図会”、そして福岡藩の儒者貝原益軒が1709年に著した“大和本草”。もちろん、中国明時代、本草学者の李時珍が薬物について分類整理した“本草綱目”は第二部、“知は力なりー世界の情報”に
サントリー美術館で今、開催中の特別展“鳥獣戯画がやってきた!”(11/3~ 12/16)は楽しくて、あまり時間を食わない展覧会。鑑賞期間は30分なのに、館を出るときはすごくいい気分だった。 甲、乙、丙、丁巻が一度に全部見れるのが理想だが、これは学校の体育館みたいなところでないと無理。ここにはそんなに長くとれるスペースがないから、各巻前半部分と後半部分は前期(11/3~11/26)と後期(11/28~12/16)にわけて展示される。今回は鑑賞済み甲巻と乙巻(拙ブログ05/5/17)のほか、丙、丁の2巻も一緒に見られる。4巻まとめてみれるというのはそう度々あることではないから、これを企画したサントリー美に拍手を送りたい。 現在、日本が世界のアニメ界を席巻しているのはこの鳥獣戯画のお陰かもしれない。手塚治をはじめ多くの漫画家やイラストレーターがこの鳥獣戯画から多大な刺激を受けている。とくに上の甲
鎌倉・鶴岡八幡宮の境内にある国宝館で行われている“鎌倉人の地獄と極楽”(10/5~11/11)では、神奈川県立歴史博物館とコラボするかのように、冥府彫刻や十王図、地獄絵の優品がいくつも展示してある。 今年の後半は2、3年前から関心を寄せている地獄絵や羅漢図が予想外に多く目の前に現れる。 “京都五山展”(東博)、“院政期の絵画展”(奈良博)に続いて、近場の歴博および国宝館で追っかけていた作品に遭遇できるとは思ってもみなかった。これで地獄や羅漢関係の絵は一気に済みマークがついた。 鎌倉国宝館は五月の“鎌倉の名宝展”で所蔵の国宝などが目を楽しませてくれたが、今回も“よくこんないい絵をもってきてくれたな!”と思うほど充実した内容。しかも、図録つき。名宝展のときとちがい、入って右の常設スペースにも作品を展示している。はじめてみる冥府彫刻の数々を夢中になってみた。 そのなかで心をとらえて離さないのが右
因幡の白うさぎ 青木繁の‘大穴牟知命’(1905年 アーティゾン美) ‘黄泉比良坂’(1903年 東芸大美) 安田靫彦の‘天之八衢’(1939年 福井県美) 古事記の本を読んでいてもっとも親しみを感じる神様は‘因幡の白うさぎ’で 知られる大国主命(おおくにぬしのみこと)。広島で仕事をしていたとき鳥 取に出張した際はクルマで白兎海岸を走り、ここが小さいころ親しんだ 昔話‘因幡の白うさぎ’の舞台かとしみじみ日本海をながめていた。 鮫をだまして隠岐の島からぴょんぴょん跳んで因幡の国にやってきた白う さぎは最後になって悪事がバレて体の毛を1本残らずむしりとられてしま った。そこに若い出雲の国の神様が大勢通りかかり、意地悪な処方箋を教え てくれた。それを信じて海の水で体を洗ったところ、これが大ウソ、あま りの痛さに泣きじゃくった。これをみた心優しい大国主命は‘兄貴たちの 悪ふざけはいつも度がすぎるな
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