オンサイトの仕事をしていると、小さめの案件が次々にやってきますが、相変わらず表記スタイルをはじめとする、細々とした指示に振り回されてばかりです。こんな細かいことをいったい誰が気にしているのか。「もうやめよう」と言いたい。 なかでも面倒なのが、カタカナ複合語の区切りです。ご存じのとおり、IT翻訳業界には コントロールパネル コントロール・パネル コントロール パネル という3通りの表記スタイルがあります。後の2つは基本的に、英語の単語の区切りに合わせてスペースまたは「・」を入れるというものですが、それだけで済まないのがIT翻訳業界です。「原文で2語がハイフンでつながれていたら日本語でも区切りは入れない」という規則に従った結果、訳文の中で「エンド・ユーザー」と「エンドユーザー」が混在していたということはよくあります。さらに、「お客様の好み」で、特定の複合語は区切りなしで表記することになっていた