東京圏の座席指定制列車に異変が起きている。朝夕のラッシュ時に追加料金を払えば「座って通勤できる」として人気が高い列車だ。 直近では京王電鉄の「京王ライナー」(新宿─京王八王子・橋本)が11月29日まで(平日のみ)の期間限定で、座席指定料金410円を300円にする「オフピーク割引」の試行を始めている。 対象列車は始発駅の出発が5時台および9時台の新宿行き上り列車4本と、16時40分~17時20分に新宿駅を発車する下り列車3本だ。比較的乗車率が低い列車へのてこ入れと同時に、混雑する一般列車からの誘導を図ったものと思われる。 見直しを迫られる時期 こうした座席指定制列車のルーツは関東だと1960年代までさかのぼるが、一つの転機となったのは2008年、東武東上線に「TJライナー」が登場したことだ。2人掛けのクロスシートと横向きのロングシートを切り替えられる機構を導入した点が画期的だった。 朝夕はク