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シャーロックホームズと私の付き合いは、長く親密なものだったが、その間、彼が親族について語ったことはなかった。そればかりではなく、少年時代の話もほとんどしなかった。何一つこういう話をしないので、彼に感じていた非人間的な印象が余計に強くなり、遂には彼を孤高の天才、感情の無い頭脳、抜群の知性がある故に人間的共感に欠けた男、などと見なしてきた。彼は女性嫌いで新しい友人を作りたがらないが、これはどちらも情動に乏しい性格の特徴だ。しかし、だからといって家族について一切語らないというのは考えにくい。私は徐々に、ホームズが親族全員に先立たれた孤児なのだと思い込むようになっていた。しかしある日、彼が自分の兄弟について話し出したので、私は仰天した。 それはある夏の日、午後のお茶が済んだ後だった。その時の会話は、取り留めもなく思いつくままあちこちに飛び、ゴルフクラブから黄道傾斜角の変動、遂には才能の遺伝や隔世遺
探偵と言えば、シャーロック・ホームズ。その名前を知らない人はあまりいないのではないかと思いますが、 実際に原作や、原作の邦訳を読んだ方は案外少ないかもしれません。 漫画・映画・テレビドラマなどで見たり、「三毛猫ホームズ」とか「名探偵コナン」などの別作品から間接的に知っている割合の方が多いと思われます。 しかし、オリジナルの面白さは格別です。グラナダTVの「シャーロック・ホームズ」も、最近のコンピュータグラフィックスを活用した「バスカヴィル家の犬」の映画も良く出来ていますが、それでも原作から感じるサスペンスには及ばないというのが、原作派の意見です。どうぞこのサイトで原作の魅力を味わって見てください。 コナン・ドイルが書いて、発表した順に読むとすれば、大体下記の順序で読むとそれに近い読み方になります。 緋色の研究 四つの署名 シャーロック・ホームズの冒険 シャーロック・ホームズの回想 バスカヴ
シャーロックホームズにとって、彼女はいつも「あの女」である。別の呼び方をするのは、これまでほとんど聞いたことがない。彼女は、ホームズが「女」に分類した情報の手前に居座っているので「女」と言えばそれは彼女のことなのだ。しかし、彼はアイリーン・アドラーに愛のような激情はいっさい感じていなかった。すべての激情、とくに愛は、冷静沈着で、すばらしくバランスのとれた精緻な精神には置き場所がない。私の知る限り、彼はこれまで見たこともない、完璧な思考力と観察力をかねそなえた最高の機械だ。しかし人が人を愛するという観点から見ると、彼は間違った場所に立っていたことになるかもしれない。彼が愛を語るときは、決まって嘲笑的な批判が下される。観察機である彼にとって、心を揺り動かす激しい感情は、隠された動機や行動を分析するための、またとない観察対象だった。しかし、理詰めに作られている彼自身の心にそのようなものがまぎれこ
まだらの紐、青い紅玉、赤毛組合、ボヘミアの醜聞、など人気作品を含むシャーロックホームズシリーズ初の短編集。シドニー・パジェットのイラストもここから始まる。
ホームズとワトソンが出会い、同居をするところから物語が始まる、シャーロック・ホームズシリーズ第一作。ホームズの正体に疑問を抱くワトソンだったが、その推理力には度肝を抜かれた。そこに、警察から事件に協力して欲しいという手紙が届く・・・
第一部 元軍医局 ジョン H. ワトソン医学博士 回想録からの復刻 第一章 シャーロックホームズという人物 1878年、私はロンドン大学で医学博士号を取得し、続いてネットレイ軍病院で軍医となるための所定研修を受講した。研修が終わると、すぐに軍医補として第五ノーサンバーランド・フィージリア連隊に配属された。このときすでに第二アフガン戦争が始まっていたので、連隊はインドに駐留していたが、ボンベイに上陸してみると、連隊はすでに狭い山道を越え、敵地深くに進軍していることがわかった。同じ船でついた大勢の将校に交じって、後を追い、やっとカンダハールまで、無事に到着し、そこで自分の連隊を見つけ、すぐに軍医としての任務についた。 この戦争で勲章と昇進を得た軍人は多かったが、私には不幸と災難でしかなかった。私は自分の旅団からバークシャー連隊に転属させられ、マイワンドの宿命的な戦闘*に参加することとなる。この
■ホーム ├─【短編シリーズ】─ ├■ホームズの冒険 ├■ホームズの回想 ├■ホームズの帰還 ├■最後の挨拶 ├■ホームズの事件簿 ├──【長編】── ├◆緋色の研究 ├◆四つの署名 ├◆バスカヴィル家の犬 └◆恐怖の谷 ★ このサイトについて ★ English Site
名探偵の代名詞、シャーロック・ホームズ。 全作品を合計すると60作品(長編4、短編56)にもなります。 文庫本にして9~10冊ですから、全部読み切るのはなかなか大変です。 原作の著作権はすでに切れていますので、英語のテキストは数多くのサイトで公開されていますが、 邦訳はほとんど著作権が残っており、インターネット上で自由に読める邦訳はごく一部に過ぎません。 このサイトでは、既存の著作権に抵触しないように、全ての作品を改めて原作から翻訳し直して公開しています。 初出誌のストランドマガジンに掲載されたシドニー・パジェットのイラストも、ほぼすべて掲載してありますので、パソコンや携帯から、存分に世紀の名探偵シャーロック・ホームズの魅力をお楽しみください。 Tweet
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