チコはこの世に身一つで生まれてき後、運命として私たちのところに来てくれた。そして私達に数々の経験を共有してくれが、あの声、あのぬくもりの感触を残して、20年後、私たちの元から旅立ってしまった。 チコが残してくれものは、わたしたち家族に彼がた注いでくれた深い愛情と思い出だ。それだけで十分なのだが、やはり彼がいなくなったことはとても寂しい。それでも、彼の形見とも言えるものが一つ、残されていることに最近気がついた。 彼が残した足跡そのものの記録、彼が、GPSロガーを首輪に付けて出かけていった時のパトロール・ルートの軌跡で、この最期の分はなぜか忘れていたのだ。この彼の軌跡を見ていると、このあたりに行った時、何を考えて、どんな顔をしていたのかとか考えずにはいられない。そして、彼にはもう会えないのだと思うと、やはり、まだちょっとだけなんとなく、苦しくなる。 今は、社会的に猫の自由飼いは許される状況では