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corollary2525.hatenablog.com
#今日の推し関数 はこちら。 こちらの関数、「周期関数の和は周期関数である」の反例となっております。 今回は$\sqrt{2}$を選びましたが、お好きな無理数で成り立ちます。 問題$\alpha$を無理数としたとき \[ f(x)=\sin x +\sin \alpha x \]は周期関数ではないことを証明しなさい. よかったら証明を考えてみてください。 なお、関数$f$が周期$T>0$の周期関数であるとは、すべての実数$x$で \[ f(x+T)=f(x) \]をみたすことをいいます。 それでは、そろそろ想定している証明を紹介します。 あ、その前にヒントを一つ。 三角関数の公式を使うんですけれど、その場で作って思い出す人が多い(?)あの公式です。 そろそろ、証明いきますよ? 証明 $f$は周期$T>0$の周期関数と仮定すると \begin{align*} \sin (x+T) +\sin
2021年9月23日に行われたロマンティック数学ナイト@オンライン #16 で 「オンライン整数列大辞典の未解決問題が解けた話」 というプレゼンをさせていただきました。今回の話はこのイベントで紹介した未解決問題の解説および証明になります(おせーよ)。 素数ものさしってご存知でしょうか?その名の通り、目盛りが素数しかないものさしで、現在でも京大生協でのみ販売されています*1。 素数ものさしのイメージ なんとも不便なものさしですが、 なので「3歩進んで2歩下がる」を繰り返せば、一応すべての自然数を測ることは可能です。しかし、これでは芸がないですね。せっかくならたくさんの素数を使いこなしたいところ。 そこで、すべての自然数を、2から順番に目盛りを1回だけ使って測ってみるのはいかがでしょう?例えば3なら \[ 3 = 2 + 3 + 5 - 7 \]なので、「2歩進んで、3歩進んで、5歩進んで、7
恵方巻といえば、節分の日に決まった方角(恵方)を向いて無言で食べると良いとされる巻き寿司のことです。 恵方は毎年変わり、以下のようにして決まるそうです: 西暦年の1の位 恵方 24方位 方位角*1 16方位 東基準反時計周り 4・9 甲 075° 東北東やや東 015° 0・5 庚 255° 西南西やや西 195° 1・6 3・8 丙 165° 南南東やや南 285° 2・7 壬 345° 北北西やや北 105° (歳徳神 - Wikipediaより一部引用) 例えば2021年の恵方は「南南東やや南」ですね。 16方位だと「南寄りの南東のやや南(7.5°)」と聞こえてややこしいので、個人的には「南むいて15°左に回転」が分かりやすいと思います(他の恵方も同様)。 それはさておき、今年の恵方を計算で求められたら便利ですよね。毎年毎年「恵方 方角」で検索せずに済みますし。 ということで今回は、
この記事は日曜数学 Advent Calendar 2020の14日目の記事です。13日目はsatoさんの【真理の森の数学セミナー】SS:原始ピタゴラス数のお話でした。フェルマーの最終定理と原始ピタゴラス数について対話形式で書かれていて楽しく読める記事でした。 突然ですが、自然数,に対して \begin{equation} mn = \gcd(m,n)\operatorname{lcm}(m,n)\label{1} \end{equation}が成り立ちます。 一方、実数,に対して \begin{equation} x+y=\min\{x, y\} + \max\{x, y\}\label{2} \end{equation}が成り立ちます。 また、集合の部分集合,に対して \begin{equation} \#(A+B) = \#( (A\cap B) + (A\cup B) ) \lab
以前、maxやminを使って数式お絵描きをする記事を書きました。 corollary2525.hatenablog.com 要約すると、2つの不等式 \begin{align*} \color{red}{f(x,y)}\ge0,\\ \color{blue}{g(x,y)}\ge0 \end{align*}を \begin{equation*} \min(\color{red}{f(x,y)}, \color{blue}{g(x,y)})\ge0 \end{equation*}のようにでまとめると、領域との共通部分を表す領域になり、「」にするとその境界を表します。 同じように、 \begin{equation*} \max(\color{red}{f(x,y)}, \color{blue}{g(x,y)})\ge0 \end{equation*}のようにでまとめると、領域との和集合を表す領
この記事は、日曜数学会 Advent Calender 2019の6日目の記事であり、2019年11月3日に行われたロマンティック数学ナイトプライム@筑波大学で発表した内容をブログ用に加筆修正したものです。前回はAlweさんの「帰納的に定義する」とはなにか?で、帰納的に定義することは○○○○○を与えることと同じという話でした。Bernsteinの定理の証明といえば、まず集合を2つの単射でひゅんひゅん往復させたもの(伝われ~)を帰納的に定義することから始めますが、これを○○○○○に言い換えて証明を簡潔にしていて面白かったです。 はじめに 数式お絵描きとは「Desmos」「GeoGebra」「GRAPES」などといった数学ソフトウェアに、数式を並べることで曲線や領域を表現するお絵かきのことです。数式の中にパラメータを用意すれば、グラフが変化する作品も作れます。 例. メタモンのへんしん by
この記事は、インテジャーズ Advent Calender 2017の23日目の記事です。前回はぺけ(@tamago_on_gohan)さんの「Bowman-Bradleyの定理」でした。 BB thm.pdf 多重ゼータ値の和に関する定理の解説・最新の話題・証明を興味深く読ませていただきました! なんか面白い問題ないかなぁ~(問題集をペラペラめくりながら) ん?これは… 問題*1(1)\begin{equation*}\int_{x-1}^x\!(t+a)dt=x\end{equation*}を満たすの値を求めなさい。 (2) (1)を用いて1からまでの自然数の和の公式\begin{equation*}1+2+3+\cdots+n=\dfrac{1}{2}n(n+1)\end{equation*}を証明しなさい。 (数Bの知識を使わずに)積分を使って自然数の和の公式を導けるのか。なるほど
この記事は日曜数学 Advent Calendar 2018の18日目の記事です。 さらに、数学ゲーム Advent Calendar 2018の18日目の記事でもあります。数学ゲームのみに興味がある方は「行列式ビンゴ大会」のスライドに目を通していただき、目次の「行列式ビンゴはゲーム足り得るか?」の節に飛んでください。 事の始まりは2017年12月17日の(RT 0,いいね11の)ツイートでした。 【行列式ビンゴ】ビンゴカードを5次正方行列とみなして行列式を計算し、0になったら「行列式ビンゴ」。運がよければ初期状態で行列式ビンゴも!?穴を開けた成分を0と考えれば、タテヨコの通常のビンゴは行列式ビンゴである。クリスマスパーティーにいかが?— コロちゃんぬ (@corollary2525) 2017年12月17日 このアイデアを練ったら… こうなりました。 行列式ビンゴ大会 from Coro
この記事はCategory Theory Advent Calendar 2018の6日目の記事であることをお知らせします。7日目はmod_poppoさんの「アプリカティブ関手ってなに?モノイド圏との関係は?調べてみました!」です。 Φカフェ数学デーで行われている「『ベーシック圏論』をゆるく読む会」、通称「ゆる圏↻」。前回は第1章のまとめとして「圏・関手・自然変換」について書きました。 corollary2525.hatenablog.com 今回は第2章の随伴です。Saunders Mac Lane の教科書 Categories for the Working Mathematicianには次の標語が載っています : Adjoint functors arise everywhere.「随伴は あらゆるところに 現れる」と訳せば五七五ですね*1。あらゆるところに現れるのであれば随伴は重
勤労感謝の日? いいや、圏論関手の日だね! 2018年7月末、Φカフェ数学デーにて「『ベーシック圏論』をゆるく読む会」、通称「ゆる圏↻」が自然に(?)発生しました。今日まで私は概ね参加してきました。私は皆さんの発表を聴くために最低限の予習をしていたのですが、私が予習していたことを理由に私自身が発表したこともよくありました笑。学生のときのように予習に多くの時間を費やせず証明につまることもありますが、数学に詳しい方々のサポートのおかげで理解が深まっております。 ゆる圏↻ は次回でベーシック圏論の2章が読み終わる予定ですが、本日23日は勤労感謝の日でΦカフェがお休みです。したがって、Φカフェ数学デーもお休みなのでゆる圏↻ もお休みです。そこで、ベーシック圏論の第一章の内容である圏・関手・自然変換を私なりに紹介しようと思います。 ゆる募 このブログを書くにあたって、可換図式をTeX(XY-pic)
個人的な好みですが、微分可能だけど導関数は不連続な関数(など)のようなお茶目な関数にグッときます。いやぁ、などといった滑らかな関数も魅力的なんですけどねぇ、他の関数からチヤホヤされていそうなのでわがままな人が多いのかなぁ…って私は何を書いているのだ。 さて、今回は私がとても好きな関数であるトマエ関数を紹介したいと思います。 トマエ関数とは トマエ関数(Thomae's function,ドイツの数学者Carl Johannes Thomaeに因む)とは、実数に対して \begin{equation*}T(x)= \begin{cases} \frac{1}{q} & (x=\frac{p}{q}\in\mathbb{Q},\;p, q\;\text{は互いに素な整数},q>0)\\ 0 & (x\in\mathbb{R}\setminus\mathbb{Q}) \end{cases}\en
この記事は、日曜数学Advent Calender 2016の22日目の記事です。 21日目の記事はみずすまし(nosiika)さんの「正方形+正方形=正方形の話」です。 中学生のときに見つけたピタゴラス数(3,4,5)(5,12,13)(7,24,25)(9,40,41)…にあんな性質があったなんて…! イントロダクション 今回、私が紹介するのは「掛谷(かけや)問題」についてです*1。 掛谷問題(1916)長さ1の線分を領域内で1回転させることのできる図形のうち、面積が最小の図形は何か? この問題、知らない方はちょっと考えてみてください。 名前にあるとおり、日本の数学者、掛谷宗一(1886 - 1947)が1916年の11月にこの問題を考え([2]より)、1917年に提出した問題です。そして、2016年12月にこの事実を知った私はこう思ったのです。 うおお!100周年だぁ!! 書きたいな
一カ月くらい前ですが、26歳になりました。わーい。「26歳」といえば最近知ったこのツイートを思い出します。 https://twitter.com/MathEdr/status/708655704513490946 平方数と立方数にぴったり挟まれる数って26だけなのか!この26に秘めた性質も、エピソードも面白い! ちなみに、大学院卒の人にとって26歳は社会人2年目の方が多いと思うんですよね。後輩が初めてできるんですよね。先輩と後輩に初めて挟まれるんですよね。どうでもいい?あっそう。 まあ、26歳になったんだし、この事実の証明くらい知っておいてもいいだろうと思い、勉強しました。そしたらまあ、証明も面白かったです。久しぶりの代数だったんで少し難しかったですけど。内容は大学レベルですが、かなり噛み砕いて説明してみたので、もしかしたら、高校生2年生くらいでもなんとな〜く分かるかも。 方程式の導出と
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