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ノーベル賞
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『語学の天才まで1億光年』(集英社インターナショナル)という本が話題を集めています。著者は、アジア・アフリカ・中南米など世界各地の辺境を探検し、独自の切り口でその冒険譚を綴ってきたノンフィクション作家の高野秀行さん。これまで訪れた国は約70、習得した言語は25以上。本書は、高野さんが言語とどのように向き合い、そして魅了されてきたかを、ユニークなエピソードとともに紹介した「語学エッセイ」です。 とはいっても、本書は自己の語学スキルを誇示しているわけではありません。それどころか「私ほど語学において連戦連敗をくり返し」ている人はいない、とまで言い切ります。見た目も違う、日本語も通じない、価値観も違う人々に囲まれながら、それでも「言語」を武器に、数々の難局を乗り切ってきた異文化コミュニケーションの達人に、多様性社会の中で共生していくためのヒントについて伺いました。 高野 秀行(たかの ひでゆき)さ
突然ですが、あなたの利き手は右ですか? 左ですか? そして、右利きなのだとしたら、あなたは左利きの人々が暮らしている世界を想像したことはありますか? 道具を持つ手を変えるだけで、世界がガラッと変わってしまう。そんな当たり前のようでいて、あまり意識されることのない事実を教えてくれる絵本があります。 『ヒミツのひだりききクラブ』(文響社)は、世の中で少しだけ珍しい存在である「左利き」をテーマにした絵本。サウスポー伯爵のお城に招待された読者は、世界各国の左利きの割合や、左利きの偉人、左利きには使いづらい道具など、左利きにまつわるさまざまな「秘密」を見せてもらいます。左利きにとっては「あるある」な話、右利きにとっては「そうなの?」と驚く話。「左利き」という身近な題材を通じて、マイノリティや多様性について考えるきっかけを与えてくれます。 絵本『ヒミツのひだりききクラブ』(文響社) 著者のキリーロバ・
健常者はなぜ障害者のことを考えなければならないのか──。僕はいま、この命題について考えたい。すごく薄情な、思いやりに欠けた発言に聞こえるかもしれないが、現実には避けて通れない問題だと思うのだ。 なぜなら自分や自分の大切な人の人生だけでも、まあまあ苦しいのである。お金や時間が無限にあるなら話は違うかもしれないが、会ったこともない誰かの問題に首を突っ込むなんて、そう簡単にできることとは思えない。 自分が「当事者」ではないことから来る壁に困っている人は、僕以外にも結構いるんじゃなかろうか。たとえば、僕よりもいろいろな意味で余裕のある人が「障害者のことについて考えよう」となったとして。身近に障害者がいなければ、どう接していいのか、本当のところはよくわからないはずだ。 そんなもやもやを抱えつつ、今回は荒井裕樹さんに会いに行った。 荒井さんは、障害者をはじめとするマイノリティの自己表現が専門の文学研究
1993年、『完全自殺マニュアル』(太田出版)という本がベストセラーとなりました。タイトルは刺激的ですが、通底しているメッセージは「生きづらい世の中をいかにサバイブするか」ということ。以来、著者であるフリーライターの鶴見済さんは「生きづらさ」をテーマとした執筆活動を続けています。 「言いたいことを上から順番に書いていったら、結果的に全部が"生きづらさ"だったんですよね」と漏らす鶴見さん。2022年に出版した最新作『人間関係を半分降りる 気楽なつながりの作り方』もまた、「人間関係」という観点から、現在における生きづらさの根源とは何か、そして気楽に生きるのはどうすればいいのか、というテーマに挑んでいます。 本の中で、人間関係の作り方や、集団における振る舞いについて、さまざまな提案をする鶴見さん。その中には「みんなとちょっと違う人でいい」という多様性を肯定するメッセージも含まれています。気楽な人
これまで自分は、差別や偏見に対してNOという意識を持って生きてきたつもりだった。 しかし、今回の取材を通じて、その自信が大きく揺らいでしまった。差別や偏見は、国籍・性別などのわかりやすい違いだけではなく、何気ない認識や無意識の言葉選びにも潜んでいることに気づかされたからだ。 今回取材をさせていただいた谷ぐち順さんは、来年で30周年を迎える音楽レーベル『LessThanTV』の代表を務めながら、障害がある方の生活をサポートする介助者としても働かれている。2022年5月には自立生活支援を目的とした事業所「谷ぐち介助クラブ」を創立。世田谷を中心に活動の輪を広げている。 取材先に到着すると、谷ぐちさんはとある男性を紹介してくれた。周りから「フミ」というあだなで呼ばれているその方は、脳性麻痺の当事者で、ほとんどの時間を車椅子で過ごしているという。僕らが部屋にお邪魔したときも車椅子にかけていたのだが、
ePARA代表・加藤大貴が、eスポーツやゲームに関わるさまざまな方にインタビューする不定期企画。今回は、先天性の脳性麻痺がありながらもソフトウェアエンジニアとして活躍するテクノツール株式会社の本間一秀氏と、同社取締役の島田真太郎氏にお話をうかがいました。 障害者の「できること」を広げる会社 加藤:まずは自己紹介と会社の紹介からお願いしても良いですか? 島田:テクノツールは、肢体不自由の方々向けにパソコンやスマートフォン用の入力機器の開発・輸入を主体にした会社です。創業からは26年ほどで、キーボードが使えない、マウスが使えない、スマートフォンのタッチ操作ができない方々に代替の入力機器を提供してきました。 その延長でゲーム用入力機器(コントローラーなど)の開発支援も行っています。パソコンやスマートフォン用の入力機器開発で培った技術やノウハウをそのままゲームの入力にも使えるようにするため、Fle
「生きる意味や価値を考え始めると、われわれは気がおかしくなってしまう。生きる意味など、存在しないのだから」(ジークムント・フロイト) 書店に足をはこべば、「自分らしく働く」「やりがいのある仕事」「自己実現の方法」といったテーマの本がたくさん並んでいます。現代に生きる多くの人が、働くことの意味を探し求めていることのあらわれでしょう。 しかし、病気や事故で「働くこと」自体が難しくなることを想像したことがある人は少ないのでは? 今回取材したのは、書籍やラジオなどを通して文学作品を紹介する「文学紹介者」として活動し、『絶望名人カフカの人生論』など多くの著書を出版してきた頭木弘樹さん。2020年に出版した著書『食べることと出すこと』では、大学3年生のときに発病した潰瘍性大腸炎(※)によって食事も排せつも自分の意思で行うことが困難になり、人生が激変してしまった経験が素直な筆致でつづられています。 ※潰
シャリシャリのワッフル生地に、無脂肪乳のミルクジャムがサンドされたお菓子「バターのいとこ」。優しい甘さと珍しい食感が話題を呼び、大阪の「梅田 蔦屋書店」でフェアが開催されたり、全国各地の百貨店でイベント出店をしたりと人気を博している。 今や催事に引っ張りだことなった「バターのいとこ」だが、そのお菓子づくりを多くの障害者たちが支えていることは、あまり知られていない。 近年では、多くの企業が積極的に「障害者雇用」に取り組むようになった。ただ企業のなかには、「法定雇用率」以上の障害者を雇用する義務がある(※)ことや、雇用によって国から援助金や調整金を受け取ることができるといった理由により、「障害者雇用」そのものが目的化してしまうケースもあると聞く。そうなると、実際に障害者がどう働き、社会と関わるかにまで目を向けることは難しい。 ※障害者雇用率制度では、すべての事業主は従業員の一定割合(=法定雇用
障がいのある方とともにJリーグの試合でお仕事を。東京ヴェルディ「ともに未来へ Green Heart Project 2023」
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