ヒューマンセンタードデザイン。ぼくらがユーザーインターフェースを設計するときには、この言葉で表される考え方に基づいて作ります。 人間中心設計。 人間が使うものを作るのだから、人間を中心に考えるのは当たり前なのですが、機能実現に注目が集まって作られることの多いシステムでは、技術先行で走ってしまうことが少なくありませんでした。 ウェブにおいても、企業の論理に基づいて広報宣伝やサービスの提供を行ってしまい、顧客の見方から出発することが大切であると広く知られるのに、ずいぶん時間がかかりました。 しかしコンピュータのソフトウェアのデザインにおけるそのような考え方は、実際にはずいぶん昔に登場しています。 ぼくが初めてそうした考え方に、きちんとまとめられた形で出会ったのは、Macintosh用ソフトウェアの開発者に向けて書かれたガイドライン「Apple Human Interface Guideline