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F1参戦に必要なスーパーライセンスは近年ポイント制が採用されており、世界各国のレースシリーズにおいて、その結果に応じて付与される“FIAスーパーライセンスポイント”を3年間で40ポイント獲得するなど、諸条件を満たすことで発給されることとなっている。 日本最高峰のフォーミュラカテゴリーであるスーパーフォーミュラに関してはこれまで、チャンピオンのドライバーに25点が与えられ、ランキング2位から順に20-15-10-7-5-3-2-1とポイントが与えられていた。ただこれはランキング上位3人に40点が付与されるFIA F2などと比べるとかなり少なく、F3とF4の中間に位置されるフォーミュラ・リージョナルの欧州選手権と同等のポイント配分。スーパーフォーミュラへの配点は不当に低いのではないかという声もあった。 しかしながら、FIA国際競技規約の最新版によると、スーパーフォーミュラの配点は2025年から
モビリティリゾートもてぎで開催されたMotoGP第16戦日本GPで勝利したMoto2のマヌエル・ゴンザレス。しかし彼の所属するグレシーニは現在、スポンサーからゴンザレスの即時解雇を求められてしまっている。 レース開始時に雨が降ってきたことで、ライダーのタイヤ選択が割れた日本GPのMoto2クラス。ゴンザレスは数少ないスリックタイヤを選んだひとりであり、母国戦の小椋藍を追い抜いてキャリア初優勝を果たした。 しかしその興奮冷めやらぬうちに、ゴンザレスは危機的状況に追い込まれてしまった。スポンサーのQjMotorが、ゴンザレスのとった行動を理由に即時解雇を求めているためだ。 QJMotorが問題視しているのは、レース前に他のライダーも行なっていたように日の丸のハチマキを巻いて、その写真をSNSへ投稿したことだ。 QJMotorは中国企業であり、日中戦争の経緯から日本国旗に対しては複雑かつ敏感な立
エイドリアン・ニューウェイが、来季からアストンマーティンF1に加入することが発表された。ニューウェイはレーシングカーデザイナーとして複数のチームで後に名車と呼ばれるマシンを手がけ、ドライバーズタイトル、コンストラクターズタイトルをそれぞれ10回以上獲得しているという、まさに“優勝請負人”。その影響力は未だに大きく、新天地での手腕にも大いに注目が集まる。 ニューウェイがキャリア初期に手掛けたマーチ881は、チャンピオンはおろか優勝も記録しておらず、自身がデザインした錚々たる名車のラインアップからすれば、実績面で見劣りする。しかしこのマシンは空力面のトレンドを先取りした意欲作であり、彼にとっても思い出深い一台。彼は2010年、motorsport.comの姉妹誌である『Autosport』のインタビューの中でその製作秘話を語っていた。 1987年の夏、ニューウェイはF1復帰を果たしたマーチのテ
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“ヒゲの殿下”の愛称で親しまれた三笠宮家・寬仁親王の次女である瑶子女王。自動車、モータースポーツにはかねてよりご関心があり、スーパーフォーミュラのプロモーターである日本レースプロモーション(JRP)とプライベートでコミュニケーションを取る機会があったことから、今回の瑶子女王杯開催に繋がった。 瑶子女王は、レースウィークの金曜日からサーキットを訪れて参戦ドライバー全員との顔合わせをされると、土曜日には記者会見に出席。その中では、サーキット周辺の環境整備や、スーパーフォーミュラのテレビ放送の実現、また海外のドライバーに出たいと言ってもらえるレースづくりなど、シリーズや業界を盛り上げるための具体的な提言をされた。 決勝日にも、ピットを歩いてチームを訪問されたり、仕事体験の子供たちと交流されたりと、精力的にご公務に取り組まれていた瑶子女王。また、ドライバー等関係者とも非常にフランクかつカジュアルな
先月、興味深いニュースが飛び込んできた。モータースポーツに関わる多くの企業が加盟する特定非営利(NPO)法人の日本自動車レース工業会(JMIA)が、「『TOP FORMULA』に位置づけられる『NEXT-FORMULA』に挑戦するため、そのコンセプトカーの開発に着手する」と発表したのだ。 「技術とレース産業を育成することにより日本の自動車レースの発展振興を図る」ことを目的として2008年に発足したJMIAは、加盟企業の手によってこれまでに多くの国産レーシングカーを生み出してきた。スーパーGTのGT300クラスで採用されるマザーシャシーやFIA F4の第1世代車両などもそれにあたる。また今季から採用されたFIA F4第2世代車両『MCS 4-24』も、シャシーは東レ・カーボンマジック製となっているが、実状としては同社を主体にしつつ様々なJMIA加盟企業が供給するパーツによって構成されている。
FIAのF1テクニカル・ワーキング・グループとの協議のもと、F1、10チーム、OEM、パワーユニット・メーカーが協力して策定された新レギュレーションは、今後6月28日に開催される世界モータースポーツ評議会で批准されることになっている。 新しいレギュレーションは、パワーユニット(PU)やシャシーだけでなく、空力や安全性、持続可能性などの点でF1を未来へ導く革新的なものとなっている。 ≫≫【写真】2026年規則のF1マシンを様々な角度からチェック!≪≪ F1のステファノ・ドメニカリCEOは、新レギュレーション発表にあたり、次のように語った。 「このレギュレーションは、このスポーツの将来にとって重要な意味を持つものであり、より身近でエキサイティングなレースをファンに提供することを目的とした新世代のマシンとPUに期待するものだ」 「持続可能な燃料を使用する新しいハイブリッドPUは、世界の自動車産業
2024年のペレスは、最初の4レースで3回2位に入るなど、好調な走りを見せた。しかし最近では低迷しており、ドライバー契約の延長について不安視する見方が強かった。しかしレッドブルは、チーム内の安定性を重視し、ペレスとの契約を延長。マックス・フェルスタッペンも2028年までの契約を結んでいるため、現在のドライバーラインアップが少なくとも2年間継続されることになった。 「今は2025年のラインアップを確定させる重要な時期であり、チェコ(ペレスの愛称)との協力関係を継続できることを、非常に嬉しく思う」 レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナー代表はそう語った。 「継続性と安定性は、チームにとって重要だ。チェコとマックスと共に成功し、強固なパートナーシップを築いている。昨年のチャンピオンシップでは、チームとしては初めてドライバーズランキングで1-2フィニッシュを果たしたんだ」 「チェコは2
2024年のF1モナコGPは、まさに頭を使う頭脳戦の様相を呈していた。各車とも、全力で走るのではなく、徹底的にタイヤをマネジメントし、タイヤを最後までもたせようとした。そしてそれだけではなく、敵に塩を贈らないように、徹底的にペースをコントロールし、後方との差を築きすぎないようにする……実に色々なことを考えながらのレースだった。 その一例を、8位に入った角田裕毅(RB)のレースペースを見て振り返ってみよう。 今回のモナコGPは、1周目に大クラッシュが起きたことでいきなり赤旗中断。ここで各車はタイヤを交換し、レース中に2種類のタイヤを使わなければいけないという義務を消化した。つまり、レース再開から残りの77周を、1セットのタイヤで走りきらねばならなかったのだ。そのため各車は徹底的にペースを落とし、タイヤを痛めないことに終始した。おかげでレースペースは、昨年よりも1周あたり4〜5秒も遅く、それは
オープニングラップに発生した多重クラッシュにより赤旗中にタイヤ交換義務を消化することができたため、特に上位陣はハードタイヤ1セットで77周を走り切る戦いとなった今回のレース。ルクレールは2位のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)からのプレッシャーに耐え、最後は逆に7秒のギャップを築いてトップチェッカーを受けた。 ルクレールは『Sky Sports』のインタビューに応え、最後の”2周か3周”に自分自身を奮い立たせ、マシンをフィニッシュへと導いたと説明した。 「素晴らしい気分だよ。これまでも、(モナコでの勝利は)他とは同じような1勝になるとは思っていなかったし、感情的にはこみ上げてくるものがあるだろうと言ってきた。でもこれほどとは思っていなかったよ」 「フィニッシュまで2、3周のところでトンネルから出た時、目に涙が溜まっていて前が見づらくなっていることに気づいたんだ。『シャルル、今そんなことを
事故の原因については今も様々な意見が存在するが、その中のひとつに、セーフティカーがあまりにも遅すぎたため、その間にF1マシンのタイヤの内圧が下がり、それがセナの事故に繋がったという論調もあった。 この時セーフティカードライバーを務めていたマックス・アンジェレリは当時のことを振り返り、パフォーマンスが著しく劣るセーフティカーから100%のパフォーマンスを引き出したと自信を持っているものの、事故が起きたことについては、長きにわたって自責の念に捉われ続けたという。 セーフティカーがF1に正式に採用されたのは、1993年のことだった。今でもF1ドライバーたちは、「セーフティカーが遅すぎる」と苦言を呈することが多いが、当時のセーフティカーは今以上にF1マシンとのパフォーマンス差が大きく、セーフティカードライバーのアンジェレリにとっては、まさに悪夢のような状況だったようだ。 このアンジェレリの助手席に
アブダビ自律走行レーシングリーグ(A2RL)は、長い開発期間を経て、アブダビのヤス・マリーナ・サーキットで初のレースを4月27日に開催する。 A2RLは全く新しいタイプのモータースポーツを誕生させるだけでなく、自律走行技術の開発に新しい波を起こすことを期待している。 A2RLは、エンジニア、科学者、そして元F1ドライバーのダニール・クビアトからなるチームを結集し、最先端のレーシングカーを自らの意思を持つマシンに変えようとしている。 ベースとなるマシンは、日本のスーパーフォーミュラで使われているSF23だ。ダラーラ製のシャシーに、最高出力550PSの2.0リッター直4ターボエンジンを搭載し、6速ギヤボックスが組み合わされる。 現在はEVA24と呼ばれているマシンのコックピットに、人間のドライバーは座らない。代わりにGPSやカメラ、センサー、コンピュータなど膨大な数のテクノロジーが、マシンの心
ただ今回のレースは、角田にとっても、チームにとっても、簡単なレースではなかった。しかし角田はしっかりとペースをコントロール。一方もチームは適切なタイミングでピットに呼び戻し、無難なタイヤ交換作業を行なった。それにより幸運も味方につけつつ、好結果を手にすることができたレースだった。 角田は1回目のスタートでミディアムタイヤを選択したが、これは大失敗。10番グリッドからのスタートだったが蹴り出しが悪く、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)とバルテリ・ボッタス(キック・ザウバー)に先行され、12番手にポジションを落とした。 中でもヒュルケンベルグ擁するハースは、今回のレースでも最高速が伸びており、前に出してしまうと厄介な相手だった。決勝では全4箇所の速度計測地点のうち3箇所でヒュルケンベルグが最速……これは予選でも同様であり、この時点では角田にとって厳しいレースになったと思われた。 しかしスタート直
初めての春開催となった2024年の日本GP。桜が咲く季節の下、ファンはこれまでとは違った鈴鹿F1の景色を楽しんでいる。 グランプリ期間中には、金曜日に5万人、土曜日に7万7000人が来場。そして日曜日の来場者数が決勝レース直前に発表され、10万2000人であるとアナウンスされた。 これで3日間合計の来場者数は、22万9000人ということになる。昨年は、2009年に鈴鹿でのF1日本GP開催が復活して以来最多となる22万2000人の来場者数を集めたが、今年はそれをも上回るファンが詰めかけた。鈴鹿サーキットを運営するホンダモビリティランドの担当者によると、今年から西エリアに設けられた『West Fan Zone』が非常に盛り上がっており、それもこの来場者数に貢献したようだ。
ホンダが開発しているeVTOL。いわゆる”空飛ぶクルマ”である。このeVTOLのパワーユニット開発を主導しているのは、かつてホンダのF1用PU開発にも携わった津吉智明LPL(ラージ・プロジェクト・リーダー、開発責任者)である。 その津吉LPL曰く、このeVTOLの開発には、技術者という面だけでなく、実際の技術の面でもF1と強い繋がりがあるという。 世界中で多くのeVTOLが開発されているが、そのほとんどが搭載したバッテリーの電力でモーターを回す方式である。しかしホンダのeVTOLは、搭載されたガスタービンエンジンで発電した電力とバッテリーに蓄電された電力でモーターを回す方式、つまりハイブリッド・パワーユニットを採用しているのだ。こうすることで、モーターに電力を長く供給することができ、航続距離が伸びる。 このPUの随所に、F1の技術が活きているという。 F1由来の技術が入ったモーター 「発電
今季からスーパーフォーミュラへの参戦を開始した岩佐歩夢(TEAM MUGEN)は、このプロジェクトと並行して、イギリス・ミルトンキーンズにあるレッドブルのファクトリーで、F1のシミュレータドライバーを務めている。 岩佐はこのシミュレータでレッドブルとRBのマシンの両方を試したと言い、それぞれ明確な違いがあると明かした。 昨年シーズン終了直後に、アブダビで行なわれたルーキードライバーテストで、初めてF1マシンをドライブすることになった岩佐。曰く、そのマシンには大いに感銘を受けたと、改めて語った。 「去年アブダビで初めてF1マシンに乗りました。その時はめちゃくちゃ良いクルマじゃんと思ったんです」 この時岩佐が走らせたのは、アルファタウリ(現RB)のAT04。角田裕毅とダニエル・リカルドがドライブしたマシンで、チームはコンストラクターズランキングは8位だった。シーズン終盤にはアップデートが大成功
2021年にサウジアラビアGPがF1のカレンダーに加わって以来、コーニッシュ海岸にある高速のジェッダ市街地サーキットが使用されてきた。 しかし、サウジ・ビジョン2030の構想の下、キディヤに建設された新サーキットに開催地を移す計画が以前から立てられていた。 サウジアラビアは今回、元F1ドライバーのアレックス・ブルツとサーキットデザイナーとして知られるヘルマン・ティルケが設計した反時計回りの新サーキットのデジタル画像を公開した。 F1開催に必要なFIAグレード1のサーキットは、その高低差が最大の特徴で、108メートルもの高低差がある。その中心となるのが、”ブレイド”と呼ばれるLED照明で照らされたターン1だ。 キディヤ・スピードパーク・トラックは、常設サーキットとストリート会場の長所を組み合わせることを意図しているため、複数のレイアウトがあり、高速セクションと低速セクションの両方が含まれる。
バーレーンGPで角田は、レース序盤は10番手を走っていたものの、ピットストップの度にポジションを落としてしまう格好となり、13番手に後退。最終盤にはチームメイトのダニエル・リカルドを先行させよというチームから指示に従い、14位でのフィニッシュとなった。 リカルドを先行させるようにというチームオーダーに、角田は不満を露わにしたが、バイエルCEOはこれについて理解できると語った。 「ユウキが不満を言うのは普通のことだ。我々が彼が感情豊かなドライバーであり、速いドライバーであることを知っている。それ(チームオーダー)を受け入れるのは、簡単なことではなかったはずだ」 チームオーダーが発令されたことについて、バイエルCEOはそう語った。 「彼らはおそらくゾーンに入っていた。そして、自分には前を行くマシン(ハースのケビン・マグヌッセン)を抜けると感じていたはずだからだ。しかし、データを見ればそうはなら
今シーズン、TGM Grand Prixからスーパーフォーミュラに参戦するJuju(野田樹潤)。18歳になったばかりの女性ドライバーが日本人女性としては初めて国内トップフォーミュラに挑戦するということで、大きな注目を集めている。2月15日の日本大学での記者会見も、多くの報道陣が集まり華々しく行なわれた。 その会見の中でJujuが、司会者から「スーパーフォーミュラのレギュレーションは女性には不利と聞いている」と水を向けられる一幕があった。それに対してJujuは確かにそう感じる部分があるとしつつ、「その環境の中で私ができることは、ベストを尽くして最大限のパフォーマンスを発揮し、『女性はモータースポーツで通用できない』というステレオタイプを払拭すること」だと語った。 そのレギュレーションについて追って詳しく補足したのが、Jujuの実父でありNODA RACINGの監督、TGM Grand Pri
F1を誘致することを正式に発表した大阪観光局の溝畑宏理事長に話を訊いた。彼らは、これまで長く日本でF1を開催してきた鈴鹿市と鈴鹿サーキットをリスペクトしつつ、日本での新しいF1の姿を描こうとしている。そして鈴鹿から開催権を奪い取るつもりは一切ないとも語った。 大阪でのF1誘致計画があるのが明らかになったのは、1月15日のことだった。この計画の存在が明らかになると、「鈴鹿でのF1開催が奪われてしまうのではないか」といった不安の声が、多くのF1ファンから上がった。 しかし大阪がどんなものを目指し、どんな計画が進んでいるのか、その真意がなかなか伝えられていないのも事実である。 そこでmotorsport.comは、大阪観光局の溝畑宏理事長に単独インタビューを実施。計画の詳細を尋ねた。 他のグランプリに負けないモノができる可能性 「実は観光庁の長官をやっている時から、F1に関心を持っていたんです」
このニュースは日本のF1ファンのみならず、F1がクラシックなサーキットから遠ざかっていることを懸念していたドライバーやファンにとっても歓迎すべきものだろう。 日本GPは、各レースが契約延長を発表してきた中でも、まだ来季以降の開催が保証されていない数少ないレースのひとつだった。 日本GPの契約延長により、今季限りで契約が切れるレースはシルバーストンでのイギリスGPのみとなったが、その契約延長も近いと見られている。 2035年までの契約を結んだオーストラリアGPや、2036年までの開催が発表されたバーレーンGPほど契約期間が長いわけではないが、期間が3シーズンだった以前の契約よりも長い5年の契約が結ばれたことは、イベントの安定性において大きな意味を持つだろう。 特に、2026年以降ホンダがアストンマーティンのパワーユニット・パートナーとしてワークス参戦する予定であることを考えればなおさらだ。
ハミルトンのフェラーリ移籍の可能性が報じられたのは、2月1日のヨーロッパ時間午前中のことだった。このニュースを受け、ニューヨーク証券取引所でフェラーリの株価は10%以上高騰し、最高値を更新することとなった。 そしてヨーロッパ時間の夜になって、フェラーリがプレスリリースを配信し、2025年からハミルトンが加入することを正式に発表した。これにより2025年のフェラーリは、ハミルトンとシャルル・ルクレールという超強力ラインアップとなる。 ハミルトンは、メルセデスと2025年末までの契約を結んでいると考えられていた。しかし2025年についてはオプション契約だった模様で、ハミルトンはこれを行使しないことを決断したようだ。 motorsport.comの調べによれば、メルセデスのスタッフは2月1日の午後にブラックリーで行なわれた緊急ミーティングで、チーム代表のトト・ウルフとテクニカルディレクターのジェ
10代からイギリスに渡ってF1の夢を追い求め、ハースF1のチーム代表まで登り詰めた小松礼雄。その成功の裏には、佐藤琢磨との出会い、ロマン・グロージャンとの蜜月など、様々なサイドストーリーがある。そんな彼が自身の“幸運”なレース人生について独白した。今回はその前編。 僕は学生時代、数学や物理があまり得意ではありませんでした。正直、自分は調査報道の記者になりたかったんです。父は音楽学者でベートーヴェンについての本を出していましたが、だから僕も文学が好きだったのだと思います。実際、10歳くらいの時に書いた小説で賞をもらいましたしね。 新聞社に勤める父の友人が、警察も触れられないような政治汚職について本格的な調査記事を書いて報道したことがありました。これには感化されましたね。「自分がやりたいのはこれだ!」と思いました。 でもそれからバイクにハマりました。隣の学校の同い年の子が、モトクロスなどをやっ
スーパーフォーミュラの合同/ルーキーテストにTGM Grand Prixから参加しているJuju。17歳の女性ドライバーということでひときわ注目を集めているが、そのパフォーマンスにはチーム代表の池田和広氏も驚いたようだ。 これまで海外を拠点に様々なレースシリーズに参戦しながらも、その実力は未知数な部分が多いJujuのスーパーフォーミュラ合同テスト参加には、パフォーマンス面やフィジカル面で懸念の声が挙がっていたことも確か。ただ本人は「最後尾で元々」という心持ちで、初日から着実にタイムを上げていった。 初日のベストタイムは、トップから4.225秒遅れの1分41秒219。予選通過は問題ないようなレベルだったとはいえ、ライバルとは大きなギャップがある状況だった。ただJujuは2日目午前に1分40秒039をマークすると、午後には1分38秒539までタイムを上げた。これはトップとは2.243秒差のタイ
2023年のロードレース世界選手権(MotoGP)のMoto3クラスでは、Leopard Racingのジャウマ・マシアと、Liqui Moly Husqvarna Intact GPの佐々木歩夢によるチャンピオン争いが繰り広げられた。しかしその決着のつき方は波紋を呼ぶこととなった。 ポイントリーダーのマシアは終盤2レースを残し、佐々木に対して13ポイントのリードを築いていた。そして迎えたカタールGPで、佐々木とマシアは序盤から先頭集団で走行していた。 3周目、ターン6を先頭で抜けようとした佐々木に対し、後続のマシアがインから飛び込んだ。マシアは一旦倒したバイクを起こすような動きを見せて佐々木と接触。佐々木は行き場がなく、ふたり揃ってポジションを落とした。 その後、再びトップ争いに返り咲いたふたりであったが、残り10周で先ほどのリプレイかのようなシーンが飛び込んできた。マシアはターン6で先
スーパーGTではここ2シーズン大きなアクシデントが続いていますが、先月のSUGO戦で起きたホンダ陣営のスター選手である山本尚貴の事故は、特にシリアスなものでした。首にダメージを負った山本は今シーズンの残りレースの欠場が決定。彼が回復し、来シーズンの開幕時に再びGT500マシンに乗れることを心から祈っています。 山本のクラッシュを受けて、ソーシャルメディア上ではさまざまな意見が飛び交いました。その中には、スピードの低減を望む意見や、サーキットによってはGT300クラスとの混走をやめるべきという意見、中にはGT500クラス自体をGT3車両に置き換えるべきだという声も多くありました。 今回のような大きな事故が起きると、そのような声があがるのも理解できます。しかし個人的には、GT500クラスを廃止するという案は先見性に欠けると感じますし、最終的にはスーパーGT自体を崩壊に招く可能性があると考えてい
F1日本GPの取材には、世界各国から数多くのメディアが取材に訪れ、世界各国に情報を発信している。彼らの目には、圧倒的な強さでレースを制したレッドブルのマックス・フェルスタッペンの強さも強烈に映っただろうが、それ以上に日本のファンの素晴らしさが印象に残ったようだ。 英国オートスポーツのF1ライターであるジェイク・ボクソール-レッグが、F1日本GP後にコラムを寄稿。日本のF1ファンの素晴らしさを世界に伝えた。 ****************** 私が育った2000年代初頭、F1は痛ましいほどにニッチなスポーツだった。日曜日の午後にテレビの前に座り、必要以上に速いクルマが行き交うのを眺めるのを好む人は、実に稀なことだった。しかも開催地は、地球上の遠く離れた異国のサーキット。レースの中継こそ地上波で見ることができたが、ニュース番組でF1に関する報道がなされるのも稀なことだった。 今ではF1の人気
今季のメルセデスはマシンバランスに苦しんでおり、ハンガリーGPへの期待も高くなかった。実際、初日を終えた段階ではハミルトンも感触が最悪だったとコメントしていた。 しかしFP3ではそのハミルトンがトップタイムをマーク。予選でも、チームメイトであるジョージ・ラッセルがQ1で敗退する波乱はありつつも、ハミルトンが1000分の3秒差でマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を下し、驚きのポールポジションを獲得してみせた。 今回はQ1からQ3の各セッションで使用するタイヤコンパウンドが指定される新フォーマットで行なわれたこともあってか、アルファロメオがここ数年で最高の結果を残すなど、他にもサプライズ的な要素が多い予選となった。 ウルフはこの結果が、現行マシンに求められるセットアップ面の妥協により、物事がほぼ予測不可能になっているという証拠だと主張した。 「グラウンドエフェクトカーは謎に包まれた存在だ
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