サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
画力アップ
kn.itmedia.co.jp
「ChatGPT」などの生成AIサービスは業務効率化や生産性向上に寄与する技術として期待されているが、時にはサイバー攻撃のアタックサーフェスにもなり得る。 ChatGPTのある機能がサイバー攻撃者によって悪用される恐れがあると専門家は指摘している。個人だけでなく、ChatGPTを利用している企業ユーザーは、この点を確認すべきだという。攻撃者はChatGPTのどこを狙っているのか? その機能とはメモリ機能だ。これはChatGPTへのログイン時に利用しているアカウントにひも付く機能であり、ChatGPTに尋ねた質問の中でユーザー個人に関連することが記憶されている。 ChatGPTのユーザーは、試しに「私について知っていることを教えて」などと質問してみるといいだろう。メモリ機能によってユーザーの職業や最近のライフイベント、興味のあることや健康状態などが記憶されている。 ChatGPTの「設定」か
情報システム部門の従業員(以下、情シス)は、所属する企業の規模や業種業態によって求められるスキル、習得できるスキルが大きく異なる。そうした情シスの実態を明らかにするため、キーマンズネットは情シスに関する読者調査を実施した(実施期間:2024年8月7日~10月4日、回答数:246)。 本稿は情シスの有しているスキルや、実際にキャリアで役立ったスキルについてを掘り下げる。以降では、情シスのスキルセットについて回答結果(企業規模別)を以下のようなレーダーチャートにまとめ、解説する。スキルアップで悩んでいる情シスには参考になるかもしれない。 まず、情シスに向けて「保有しているスキル」を聞いた(複数回答可)ところ、「PC管理」(56.1%)に最も多くの回答が集まった(図1)。企業規模別で見ると、5001人以上の企業に属する回答者の割合は平均から約16ポイント低い40.7%であることから、アウトソース
スマホのSMSを狙う新しい攻撃の存在が確認された。「SMSブラスター」と呼ばれる攻撃で、ユーザーのスマホにSMSメッセージを強制的に送り込んでしまう。アンチウィルスソフトウェアでは防御できない。どうすればよいのだろうか。 携帯電話やスマートフォンを狙ったサイバー犯罪として最初に思い浮かぶのはフィッシング攻撃だろう。著名な企業やサービスだと誤認させて認証情報などを入力させる攻撃だ。しかし、もっと恐ろしい攻撃がある。「セルサイトシミュレーター」を使った攻撃だ。 狙われたら最後の攻撃を防ぐ3つの方法 この攻撃の対象は全ての携帯電話やスマートフォンのユーザーだ。攻撃を防ぐ方法は幾つかあるものの、アンチウイルスソフトでは対抗できない。 セルサイトシミュレーターは偽基地局(FBS)やスティングレイ(Stingrays)とも呼ばれる。攻撃者はNTTなどの通信事業者が設置したものとは異なる偽の携帯電話基地
多種多様なマルウェアが生まれては駆除するというイタチごっこが続いている。 マルウェアとセキュリティ対策とのせめぎ合いが続く中で、3年も存在が確認されなかったマルウェアが見つかった。脆弱(ぜいじゃく)性を抱えた数百万台もの「Linux」サーバが不正に利用されたのではと推測されている。そのマルウェアの挙動を調査したところ、特異な機構が見つかった。一体、他のマルウェアとは何が違うのか? そのマルウェアの名は「perfctl」。少なくとも2021年から3年もの間Linuxサーバを狙って活動していた。セキュリティ対策をかいくぐる回避機能を備えているため、ほとんど検出されることがなかったという。恐らく数百万台のLinuxサーバが標的になり、数千台がその被害を受けていたのではないかと推測される。 perfctlを発見したのは、セキュリティ対策企業Aquaの研究部門であるAqua Nautilusだ。同部
情シス百物語 「IT百物語蒐集家」としてITかいわいについてnoteを更新する久松氏が、情シス部長を2社で担当した経験を基に、情シスに関する由無し事を言語化します。 25万人分の個人情報が漏えいしたKADOKAWAへのサイバー攻撃は記憶に新しい方も多いでしょう。記事によると、従業員のアカウント情報が奪取された後に社内ネットワークに侵入されたことが発端とのことです。この話題のピークは世間的には2024年8月だったと記憶していますが、皆さまの企業ではこれを受けて対策はされましたでしょうか。 私は2000年当たりからウイルス感染したPCを処置し、ゼロデイ攻撃を受けた際は復旧作業に至るまでの対応に追われたこともあります。今回はランサムウェアへの備えとして、私が過去に対応したセキュリティ事故の話や体験なども合わせてお話していきます。 ランサムウェアへの5つの事前対応 まずはシステム的な事前対応です。
2024年9月の「Microsoft 365」のアップデートは、Microsoft 365自体のHome画面が新しくなるなど7つのアプリケーションで新機能が追加された。 2024年9月の「Microsoft 365」のアップデートについて、内田洋行の太田浩史氏(エンタープライズエンジニアリング事業部)がウェビナーで解説した。 「Microsoft 365」のアップデートは、「Microsoft Teams」(以下、Teams)の機能追加や改善が中心の傾向にあるが、2024年9月は7つのアプリケーションでさまざまなアップデートがあった。 太田氏はその中でも便利な機能について特に、Teamsにおけるメッセージのコピペ動作の変更、「Microsoft Outlook」(以下、Outlook)の会議出席依頼の機能改善がおすすめだとした。以下で詳しく説明しよう Teamsでは生産性に影響する4つの変
パンデミックはペーパーレス化を促進し、デジタルツールの導入により物理的なプリンタの段階的な廃止が進んだ。しかし、依然として多くの企業は紙業務に依存している状況だ。その理由とは。 ペーパーレス化を阻む原因とは 2024年5月、HPのエンリケ・ロレス氏(CEO)は投資家に対して「パンデミックの開始以降、印刷されるページ数が20%減少した。この変化はハイブリッドワークに起因するものである」と述べた。 コンサルティング企業であるIDCによると、プリンタやコピー機などを含むハードコピー周辺機器の出荷台数は、2019年から2023年の間に12.8%減少したという。 調査企業であるWirth Consultingのキャスリーン・ワース氏(バイスプレジデント)は「テレワークおよびハイブリッドワークにより、電子メールやデジタルファイルの共有、クラウドへの移行によってオフィスにおける紙への依存の状況が改善した
Google Workspaceを導入したものの、ファイルの管理やドライブの移行が進んでいないとの声も聞かれる。Googleドライブ運用のポイントやGoogle Workspaceの高度なセキュリティについて各分野のエキスパートが解説した。 「Google Workspace」を導入したものの、単にデータを放り込んでいるだけで、ファイルの管理やドライブの移行が進んでいないとの声が聞かれる。Googleドライブ に適切にデータを蓄積し、管理することで、柔軟なコラボレーションが可能になるだけでなく、自社データに基づいたAI機能の活用やセキュリティの強化にもつながるが、そうしたメリットを享受するにはどうしたらよいのか。 これまでに500社以上の「Google Cloud」の導入を支援してきた吉積情報の佐々木 智子氏(マーケティング部 マーケティング担当)と五反田康一郎氏(マーケティング部 インサ
あるフィッシング攻撃で使われたマルウェアを研究者が分析したところ、普通のサイバー攻撃者ならやらないことをやっていたという。 フィッシングによる詐欺被害は収まる気配がない。フィッシング対策評議会の発表によれば2024年7月のフィッシング報告件数は17万7855件、同8月の報告件数は16万6556件だったという。 ある研究者がフィッシング攻撃によって強制的にダウンロードされたマルウェアのソースを調べたところ、奇妙な点が見つかったという。それは普通のマルウェアにはない特徴で、サイバー攻撃者ならまずやらないことだという。それは、一体? 2024年6月下旬ごろ、あるサイバー攻撃者らがフランスのユーザーをターゲットに大規模なフィッシング攻撃を仕掛けていたことがセキュリティ対策企業HP Wolf Securityの調査で判明した。その調査結果が2024年9月24日に発表され、Tech系ニュースサイト「B
Microsoftが終了を告げた「WSUS」 影響を受けるユーザーはどのくらい?【緊急調査】:IT資産管理ツールの利用状況(2024年)/前編 Windows管理をクラウドに移行する目的で、MicrosoftはOS更新管理を担う「WSUS」の提供を廃止する予定だ。この発表は、管理ツールのクラウドシフトを促進させる契機となるだろう。 IT業界において、企業買収による製品ポートフォリオの変更やサービスの終了が相次いでいる。PC管理の領域では、2024年9月20日にMicrosoftはOS更新プログラムを集中管理する「Windows Server Update Services」(WSUS)の廃止を公表した。約20年もの間、Windowsの更新プログラムの管理を担ってきただけにその影響は大きいだろう。 こうしてIT資産管理に影響する話題がある中で、IT資産管理ツールの活用割合や用途はどう変化した
生成AIが登場してから約2年がたち、現在は実用フェーズへ移行する企業も増えている。生成AIをビジネスの現場でどのように活用し、競争力を高めればいいか、日本マイクロソフトの担当者が実践的なヒントを紹介した。 Microsoft Copilot(以下、Copilot)の普及に力を入れる日本マイクロソフトでは、企業の生成AIに対する取り組みを4つのステージに分類している。「生成AIの評価/検証」「AIプラットフォームの整備」の段階は生成AIを使うステージ、「ビジネス実装」「独自AI Agent実装」の段階は生成AIを創るステージだ。 自社の生成AIに関する成熟度を上げるためには、現在地を把握して、次のステージに進む必要がある。日本マイクロソフトの小田健太郎氏(Asia Azure Data&AI GTM Manager)が、AIを創るステージにフォーカスして、小規模言語モデル(SLM:Small
一方で、「現在導入しておらず、導入予定はない」という回答は101人以下の企業では46.2%に上ったのに対し、5001人以上の企業では14.4%にとどまった。 なお、中堅企業も含めた500人以下の企業に範囲を拡大すると、「RPAツールを利用している」は23.1%と、100人以下に絞った場合に比べて約10ポイント上昇し、「導入予定はない」は36.3%と約10ポイント下落するが、やはり利用している割合が大企業の方が30ポイント以上高い。 他に大企業と中小企業を比べた時に目立つのが、外部企業の支援を受けているかどうかだ。運用に当たってコンサルティングやシナリオ開発を外部企業に依頼しているかどうかを聞いたところ、100人以下の企業は「全て自社で開発、運用している」が最も多かったのに対し、5001人以上の企業では「自社で行うことを中心に、一部パートナーの力を借りて開発、運用している」が最も多かった。
NTTデータでは、2023年から一部の部門でNotionおよびNotion AIを導入し、情報共有の課題解決に取り組んできた。同社の利用部門の担当者が効果的な使い方を解説した。 「Notion」はドキュメント作成・共有、プロジェクト管理、社内ナレッジ共有などの機能を持つクラウドサービスだ。2023年には「Notion AI」がリリースされ、文章の翻訳や要約、編集、アイデアだしの機能なども利用できるようになり、大企業を中心に導入が進んだ。 NTTデータもユーザー企業の1社だ。同社では、2023年から一部の部門でNotionおよびNotion AIの活用をはじめ、情報共有の課題解決に取り組んできた。NTTデータグループの米田司氏(コーポレート統括本部 ITマネジメント室)とNTTデータの合田剛史氏(ソリューション事業本部 セキュリティ&ネットワーク事業部サイバーセキュリティ統括部)がNotio
業務自動化にはさまざまな効果がある。企業は何を求めて自動化ツールを導入し、実際にはどの程度の効果を感じているのか。読者調査を基に評価方法や成否を左右する要素を考える。 業務自動化には、時間削減はもちろんさまざまな効果がある。では、実際にはどの程度の回答者が成果を出せているのか。キーマンズネットが実施した調査「業務自動化に関するアンケート調査 2024」(期間:2024年8月6~30日、有効回答数:359件)では約72.9%が目標以上の効果を得られたと答えた。 では残りの「目標を下回った」人々は何が違ったのか。本記事では業務自動化ツールを導入した企業がどのような製品を採用し、いかに評価しているのかを見ることで、成否を分ける要素について考察していく。 6人に1人は導入効果を「評価していない」 本調査における「業務自動化ツール」とは、作業を代替させるツールのことだ。代表的なものは定型作業を自動で
スマートフォンやPC、スマートウォッチなどモバイルデバイスに内蔵されているバッテリー。そのバッテリーとして採用されているのが「リチウムイオンバッテリー」だ。 リチウムイオンバッテリーを1.5倍も長持ちさせる手法が発見された。しかも、それは決して特別な方法ではないという。一体、どうやって? リチウムイオンバッテリーを製造し、バッテリー工場から出荷する前に一回充電する工程がある。米国の研究機関SLAC(SLAC National Accelerator Laboratory)に属する「Stanford Battery Center」の研究チームは、この初回充電がリチウムイオンバッテリーの性能を決定する要因になるという研究結果を発表した。Stanford Battery CenterはSLACとスタンフォード大学が共同で設立した研究所で、次世代エネルギーに関するさまざまな研究を進めている。 20
Power Automate初心者でも“すぐデキる”業務自動化シナリオ 社内の情報収集を効率化:実例で学ぶ! 仕事を効率化するPower Automate活用術(1/6 ページ) Power Automateは複数のサービスを連携させて業務プロセスを自動化できることが特徴です。今回は、Power AutomateとMicrosoft 365の便利ツールを使って社内の情報収集を効率化する方法をステップバイステップで解説します。 日本ビジネスシステムズ(通称:JBS)の舟越です。2024年8月に本連載の第1回として「Power Automateはここから使え 一から分かる基礎解説:実例で学ぶ! 仕事を効率化するPower Automate活用術」をお届けしましたが、おかげさまで多くの方に読んでいただけたようです。ありがとうございます。 第2回以降も引き続き多くの方に楽しく読んでいただき、「Mi
注目すべきは「自社データの検索」(36.6%)が4位に挙がったことだ。上位3つが汎用的なLLMでも可能なのに対し、これは自社データとAIとの連携が必要だ。最近「RAG」(検索拡張生成)が話題だが、現在生成AIやAIを利用している企業の3分の1以上が自社データを検索していることが分かった。 なお、従業員規模で見ると、1000人以下の中堅・中小企業では生成AIやAIを「現在は利用しておらず、導入予定はない」が約3割を占めたが、5001人以上の大企業で同じ回答を選んだ割合は約1割にとどまった。 5001人以上の大企業は「生成AIやAIを単体で利用している」(41.1%)、「生成AI、AIを搭載した自動化ツールやアプリ、オフィススイートなどで利用している」(7.5%)を合わせると約半分が既に生成AIやAIを業務自動化に利用しており、従業員規模がより小さい企業よりも取り組みが進んでいることが分かった
近年さまざまなソフトウェアに盛り込まれている生成AI機能。これによってソフトウェアの価格が上昇し、企業のIT部門を苦しめている。生成AIによる効率化で、増加するコストの元は取れるのだろうか。 調査企業のForresterが2024年7月に発表した報告書によると(注1)、約80%の企業が過去1年間にソフトウェアコストが増加したと報告している。企業はコストを抑えつつ新技術を導入することを強いられており、IT部門による舵取りはこれまで以上に難しくなっている(注2)。 コスト増加の原因、“生成AI”の問題点 調査対象となったITリーダーの約3分の2は「AIを含む新しいソフトウェア機能がコスト上昇の原因」と考えており、5分の4以上は「SaaS製品に生成AIの機能を導入することで、2025年にソフトウェアコストが増加する」と予測している。 では、生成AIによって増加するコストの元は取れるのだろうか。ま
2024年は「生成AI活用の年」と呼ばれ、生成AIモデルやそれをシステムに組み込んだサービスが登場した。こうした中、企業の自動化はどのように変化したのか。 2024年は「生成AI活用の年」と呼ばれ、生成AIモデルやそれをシステムに組み込んだサービスが登場した。多くの企業がそれらの導入の検討や計画に乗り出している。 AIの高度化によって、業務自動化の可能性はますます押し広げられているが、企業では具体的に何の技術をどのように利用しているのだろうか。 連載3回目の本稿ではキーマンズネットが実施した調査の結果(「業務自動化に関するアンケート調査 2024」、期間:2024年8月6~30日、有効回答数:359件)を基に、企業における業務自動化の取り組み状況をお伝えする。 生成AI活用の年に企業の自動化はどう変わったか? 業務自動化のツールといえば長らく「RPA」(Robotic Process Au
「エンジニア不足でアプリ開発が思うように進まない」「システム開発に莫大な費用がかかる」などの悩みを抱える企業は少なくない。事業部門の従業員自らがノーコードでアプリを開発し、さまざまな業務課題の解決に取り組んでいる2社の事例を紹介する。 現場の課題を従業員が自ら解決し、全社的なデジタル化の取り組みを前進させる手段としてノーコードツールがある。その一つが「Google Appsheet」(以下、Appsheet)だ。ある企業は長らく「kintone」を利用していたが、ある理由からAppsheet にツールを切り替えた。また、ある企業は、業務変革にRPA(Robotic Process Automation)を採用したが、課題を解決しきれなかったため、Appsheet の採用を決めた。 こうした先行ユーザーはなぜ「AppSheet」を採用したのか。どのようなメリットがあるのだろうか。これまでに5
RPAで自動化する業務、どう決めている? 洗い出しフェーズで見直すべきこと:業務自動化に関するアンケート 2024年版 不要な定型業務や無駄に時間を取られている作業など、RPAを活用する前に自動化対象業務を適切に洗い出し、精査する必要がある。業務課題をどこまで理解しているかがRPAの導入成果創出の鍵を握る。 定型業務効率化の手法として企業や自治体などで採用されているRPA(Robotic Process Automation)。RPAを効果的に活用するにはまず目標や目的を明確にし、現行業務のどのプロセスに課題があるのかを見定めた上で自動化対象業務を洗い出す必要がある。この業務の棚卸しのプロセスが成果創出の鍵を握ると言ってもいいだろう。 RPAによる業務自動化を推進している企業、検討している企業はどのような手段で現場の課題を可視化しているのだろうか。連載2回目の本稿では「自動化対象業務の洗い
2024年7月に都内で開催された「SAP NOW Japan」の事例講演で、富士通ゼネラルの鈴木 年氏(IT統括部 ERP推進部 部長)が、自社のERP刷新プロジェクトについて説明した。鈴木氏はどのようにプロジェクトを成功に導いたのか。 昭和100年問題、属人化、ブラックボックス……課題が山積みのメインフレーム 鈴木氏は、「当社の事業活動から得られる物理データを、デジタル技術を使って分析、予測し、お客さまや社会に循環させることで価値を生み出すことが、今後求められるビジネスモデルと認識している」と話す。 だが、同社の情報システムはそれに応えられるものではなかった。「他社が2000~2010年代前半に基幹システムの刷新を進めていた中で、当社は更新せず塩漬けにしてしまった。このIT負債が、数々の問題を引き起こしていた」と鈴木氏は語る。基幹システムはCOBOLで書かれたメインフレームで動いており、
「生成AI活用元年」とも言われる2024年、業務自動化の手段に生成AIが本格的に加わり、業務自動化を実現する選択肢は多様化している。 業務自動化の「現在地」を明らかにするために、キーマンズネットは毎年、調査を実施している。最新の「業務自動化に関するアンケート調査 2024」(期間:2024年8月6~30日、有効回答数:359件)結果から浮かび上がった業務自動化の現状とは。 スケールしない理由は「コストじゃなかった」 RPA導入をはじめとする業務自動化をスケールさせるのはなぜ難しいのだろうか。 今回の調査から浮かび上がったのは、業務自動化に取り組む企業は2023年の前回調査よりも増え予算も増加傾向にあるが、「部署を横断する取り組みに拡大できない」「全社にスケールしない」ことに課題を抱える企業の姿だった。 また、こうした課題は従業員規模を問わず業務自動化に取り組む企業に共通していることが分かっ
情シスは多忙でも「あのツール」は使わない おカネ以外の3つの理由とは?:ITサービス管理ツールの利用状況(2024年)/前編 情報システム部門のヘルプデスク業務やITサービス管理の複雑化、煩雑化に伴う負担は重いが、それらを支援するツールの導入は進んでいない。キーマンズネットの調査で浮かび上がったその理由とは。 コロナ禍対応に始まり、ワークシフトに伴うシステム対応やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、「Windows 11」移行など、通常業務以外にIT部門が関与すべきことは増え続けている。加えて人手不足も慢性化、深刻化する中で、ヘルプデスク業務をはじめとする情報システム部門の業務、特にITサービス管理を支援するツールの導入はあまり進んでいないことが調査で判明した。IT投資全体としては増額傾向にある中で、なぜこうした領域に対する投資は進まないのだろうか。 キーマンズネットは「ヘルプ
2024年8月26日週は、フランスに本社を置くサノフィが医療従事者の情報漏えいについて発表した。無許可で接続用IDを保存していたノートPCがマルウェア感染したことが原因だ。 2024年8月26日週は、サノフィからの医療従事者の個人情報漏えいの他、洋菓子を提供するエーデルワイスのECサイトが攻撃されてクレジットカード情報が漏えいした事件、損保4社からの契約者情報の漏えいが話題になった。同週の主要なセキュリティニュースをまとめて紹介する。 脆弱性攻撃にID管理への不正アクセス この1週間で起きたこと 2024年8月26日週で特に大きな話題となったのが、サノフィの情報漏えいだ。医療従事者の個人情報が70万分以上漏えいした。マルウェアを利用して個人情報を収めたデータベースにアクセスするためのID情報が盗み取られたことが原因だ。ID管理に穴があると、ソフトウェアの脆弱(ぜいじゃく)性などを利用されな
子供の習い事で自転車にて送迎をしている際にスマートフォンを落としてしまったらしい。ポケットの浅い短パンを履いていたせいだろうか、さっきまで収まっていたはずのスマートフォンが見当たらない。 自分がたどった軌跡をくまなく探したものの、いとしのiPhoneは姿を見せてくれない。 慌てて踵を返して自宅に戻り、妻に電話をかけて欲しいとお願いしたところ、電話が鳴っている気配がある。であれば、「iCloud」にログインし、「デバイスを探す」の機能で見つかるはずだが、「位置情報が見つかりません オフライン」という表示が出た。 うそーん。さっき落としたばかりなのに。すごく焦る……。 利便性が裏目に……学生のBYODを許可した大学でまさかの大混乱が起きたわけ とある教育機関の学内ネットワークについて聞く機会があった。その機関は、学生向けに学内ネットワークを自由に開放しており、キャンパス内のどこからでも自由にイ
OSを最新の状態に保つために重要な「Windows Update」。情シスにとってはアップデート管理は面倒な仕事かもしれないが、脆弱(ぜいじゃく)性を悪用するサイバー攻撃の被害者にならないためにも、常に最新のWindows Updateを適用しておくことが重要だ。 対処したはずの既知の脆弱性を復活させてしまう、厄介なサイバー攻撃の手口が明らかになった。一体、どんな方法で? その新たな攻撃手法は「Windows Downdate」と呼ばれ、Windows Updateを「なかったこと」にしてしまうというもの。いわば「ダウングレード攻撃」だ。攻撃を受けると、パッチを適用したはずのWindowsマシンが何千もの脆弱性を抱えた状態にロールバックされ、ゼロデイ脆弱性を抱えた状態になる。 2024年8月3~8日にラスベガスで開催されたセキュリティカンファレンス「Black Hat USA 2024」で
Copilot for Microsoft 365を導入後、ただユーザーにライセンスを割り当てただけで活用が進む例をほとんど見たことはありません。どのような施策を打てば、ユーザーに浸透するのでしょうか。 「Office 365」や「Microsoft 365」のライセンスを保有している企業であれば、Copilot for Microsoft 365のアドオンライセンスを購入するだけで利用できます。費用は年間契約で1ユーザー当たりおよそ月4500円(税別)で、「Microsoft 365 Business Premium」の料金と比べても高く、決して安くはありません。ライセンスを購入したからには、ユーザーには十分に活用して欲しいと願うのは当然でしょう。しかし、ライセンスをユーザーに割り当てたからといって、活用が進む例をほとんど見たことがありません。 せっかく導入したCopilot for M
さまざまな情報を学習して概ね適切な回答を得られる言語生成AIは、業務効率化や生産性向上に寄与する技術として注目を集めています。 しかし、企業が自社の業務に生成AIを活用するには、独自のノウハウや社内情報を組み合わせていく必要があります。これを実現するアプローチの一つとして、RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)に注目が集まっています。大規模言語生成AIモデルと組み合わせてRAGを適切に利用すれば、自社固有のマニュアルやドキュメントを生かし、より精度の高いを得ることが期待できるからです。 本ブックレットは、ITmedia エンタープライズの人気連載「AI ビジネスのプロ 三澤博士がチェック 今週の注目論文」から、RAGの最新動向を紹介します。
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『サイトセンシング、不動産紹介に適した3Dモデル作成サービス開始 - IT、IT製品の情...』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く