5日投開票の米大統領選は、共和党のトランプ前大統領が民主党のハリス副大統領を破って当選を確実にした。両党の勝敗を分けたものは何だったのか。また今後の戦略はどのようなものか。 「壊滅的な敗北だ」。敗れた民主党のハリス副大統領の陣営幹部は6日、こう嘆いた。 今回は激戦州で競り負けただけでなく、民主党優位の州でも共和党のトランプ前大統領が軒並み得票を伸ばし、総得票数でもハリス氏を上回りそうだ。労働者層だけでなく、従来支持基盤であるヒスパニック(中南米系)や黒人の間でもトランプ氏に票が流れており、民主党は抜本的な立て直しが急務だ。 民主党内では「敗因」探しが始まっている。米メディアによると、とりわけ批判の矛先となっているのはバイデン大統領だ。 就任時に史上最高齢の78歳だったバイデン氏は若い世代への「つなぎ役」だとして1期限りとの見方があった。だが2022年の中間選挙で民主党が善戦して求心力が高ま