ポストモダンと身体論の流行 『現代思想』2023年4月号の「特集=カルト化する教育新教科「公共」・子どもの貧困・学校外教育』 現代思想2023年4月号 特集=カルト化する教育——新教科「公共」・子どもの貧困・学校外教育 作者:大内裕和,三宅芳夫,阿比留久美,土屋陽介,中村高康,矢野利裕 青土社 Amazon 冒頭の、大内裕和と三宅芳夫の対談、「新自由主義再編下の宗教とイデオロギー」で、大内は、80年代以降の日本における、新自由主義とポストモダンの流行の関係について指摘している。 ポストモダンがヨーロッパやアメリカの近代を批判することを通じて、それらに依拠してきた戦後民主主義を相対化すると同時に、「近代的主体の解体」を唱え、「価値の分散化・多元化」を称揚することで、個性と多様性、消費者主権と協調する新自由主義と接続するコノテーションを強く持っていました。アナーキズムに基づく管理社会批判を行っ