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共同親権の問題について正しく知ってもらいたい ◆ 弁護士 岡村晴美 衆議院がとおってから、ようやく正しい報道も目にするようになりましたが、改正法が成立する最後の最後まで、 ・日本は離婚により親子が断絶しているというデマ ・共同親権制度の導入により養育費の支払い率があがるという根拠のない言説 ・「別居親に会いたい子ども」という共同親権とは関係のない存在と、 「共同親権の導入により将来の決定を妨害される子ども」とが併記されること ・「共同親権が選択できる」という表現で、当事者が選べる制度に過ぎないとする誤導 ・「制度の複雑化」を「多様な家族のありかたの反映」というマジックワードでごまかすこと ・論点に切り込むことをせず、子どもの意見表明権でお茶をにごすやり方 ・視聴者からの声として、法的に誤ったことを放映し、誤りを正さないこと などの報道が、散見されたことは、本当に残念でした。 家事事件に関し
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 ・聖マリアンナに対する判決、出る 2023年12月25日、東京地方裁判所において、学校法人聖マリアンナ医科大学を相手方とする損害賠償請求訴訟について、原告らの請求を(一部)認容する判決が言い渡されました。 ・大学による女性差別を認め、「違法性は顕著」とした 聖マリアンナ医科大学は、二次試験において得点調整を行い女性を不利益に扱ったことを最後まで認めず、男女で点数差が生じたのは偶然の結果であると主張していました。しかし、判決は、「女性であることによって受験生を差別して取り扱う属性調整(以下、「本件得点調整」という。)が行われていたことは明らかである」(判決16頁)「本件得点調整は、合理的理由なく、女性という性別を有する者を差別するもので
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 LGBT理解増進法案として、自民党・公明党案、立憲民主党・共産党・社民党案(=旧超党派議連案)、維新・国民民主党案の3本が提出され、自民党・公明党が維新・国民民主党案を取り込んだ4党修正法案が6月9日に衆議院内閣委員会、13日に衆議院本会議で可決されました。 4党修正法案に「全ての国民が安心して生活することができることとなるよう留意」という文言が入ったことで、マイノリティの権利保障に向けたはずの法律がマジョリティの権利尊重を謳うことになってしまっています。学校における教育・啓発・相談体制の整備についても、「家庭及び地域住民その他の関係者の協力」を得るという条件が付記されたことで、性的マイノリティへの理解増進が抑制的に運用される懸念があ
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 LGBT理解増進法案をめぐっては、G7広島サミットをはさんで与野党から3つのLGBT理解増進法案が出されていた。超党派合意案(立憲・共産・社民)、与党修正案、維新国民独自案(維国案)である。理念法が3案も出されるのは異例だ。6月9日、法案は衆院内閣委員会で審議入り後に即日採決された。与党案をベースに維新国民独自案を盛り込んだ法案となった。法案は13日の衆院本会議で可決し、参院を経て、21日に迫る通常国会会期内に成立する公算が大きいとされる。 法案審議にあたって与野党の合意形成がなされたように見えるが、ことはそう単純ではない。与党案の問題点に加え、維新国民独自案がもついっそう深刻な問題点が法案に盛り込まれることになったからだ。以下3点に
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 昨年のもうひとつの訃報は、精神科医の中井久夫さん(1934-2022)でした。2022年8月8日没、享年88歳。敬愛してやまない人でした。 『現代思想』12月臨時増刊号が中井久夫さんの追悼特集となりました。頼まれて寄稿したエッセイをこちらも版元の許可を得て転載します。 ******************** 中井さんは「神の国」へ行ったのか? バレンタインズ・デーにチョコレートを送る、大好きなおじさまが、わたしには3人いた。そのおひとりが中井久夫さんである。 中井さんと初めて会ったのは、岩波書店の会議室だった。シリーズ『変貌する家族』全8巻(1991-92)の刊行にあたって、鶴見俊輔、中井久夫、中村達也、宮田登、山田太一という錚々た
痛い本である。著者の中尾知代さんが日本軍のイギリス人を中心とした連合軍捕虜について長く聴き取り調査をしていることは知っていた。それがどんなつらい苛酷な経験であるかも、想像がついた。取材を申しこんでも拒絶、憎悪、怒りを向けられ、相手の悲嘆や苦悩、混乱に立ち合う。 それに耐えて得られた800時間にわたるオーラル・ヒストリーのデータの背後には、責められ、試された末にようやくたどりついたラポール(信頼関係)に至るまでの気の遠くなる時間がある。 本書は2008年に刊行される予定だった。それが2022年まで14年も延びた理由には、ご本人の病気や家族の不幸などが重なった。1960年生まれの中尾さんは60歳を超した。もし本書が刊行されなかったとしたら、中尾さんの身体に蓄積した膨大な記憶は日の目を見ることがなかっただろう。本書にはそのすべてが書かれているわけではない。淡々と抑制された筆致の亀裂から、中尾さん
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 5月11日最高裁で上告棄却の決定が出ました。まさかの不当判決。 以下に弁護団声明、伊藤和子弁護士のコメント、応援する会・呼びかけ人のコメントがあります。 https://kazukoito-voice.site/?page_id=519 以下は伊藤和子さんのnote「最高裁での結果報告と今後について 皆様への感謝を込めて」 https://note.com/1623354/n/n386ead4868b4 こんな不当判決にひるまず、前を向いて行きましょう。 伊藤さん、被害者をひとりにしなかったあなたも、ひとりじゃないよ!応援団がついてます。 ******************************************** このと
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 古久保さんにシンポの感想を書いてと言われて承諾したものの、実はなかなか手がつけられませんでした。やおい論は、昔結構一生懸命書いちゃって(「やおい表現と差別〜女性のためのポルノグラフィを解きほぐす」だったかな。自分の書いた論文の題名まで忘れているというていたらく。すみません)、自分の中ではいったん終了させていたんです。終了させたかったという方が正しいかも知れません。 c 私は、やおい小説を書いていたときからリブの活動をしていて、自分の書いているもののSM的なポルノグラフィ性と、登場人物の権力構造に依拠した関係性に後ろめたさを感じていました。なのになぜ書かざるを得ないのか、なぜ、とりわけ後ろめたいその部分にこそ自分が魅力を感じてしまうのか
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 ふぇみ・ゼミ×トランスライツ勉強会 御中 8 月 18日付でいただいた公開質問状に対し、編集担当より、以下のように回答させていただきます。なお質問状にある1問1答形式にはのっとっておりません。質問状は投稿採用経過の説明を求めておられましたのでその説明責任を果たしたいと思います。 編集担当からお答えする理由は、WAN サイトの投稿記事の採用については WANボランティアのなかの編集担当が裁量権を持っており、これまでもこれからも理事長および理事会が関与するものではないからです。 2020 年 7 月末に石上卯乃氏より本エッセイが投稿されました。 編集担当は、異論が出る可能性の高いエッセイであるとは思いました。しかしフェミニストを名乗る人た
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 いわゆる「TERF」を巡る論争に関して、前回投稿した公衆浴場以外の点、すなわちMTFトランスによる女性用スペースの利用という点についても、少なくとも日本の法実務的観点から見るならば、Twitter上で交わされている「議論」の多くは、その実益が薄いように思えてなりません。 まず第一に、「心が女性だ」と当人が言いさえすれば(あるいは当人が思いさえすれば)、直ちにあらゆる女性用スペースを使えるかのような想定が、そもそも日本の法律実務からすれば非現実的なものです。実際の問題状況は、そのように単純なものではありません。 本人の性自認がたとえどうであれ、我々は他者と社会生活を営んでいます。その中で、MTFトランスによる女性用スペースの使用が妥当か
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 もっぱらTwitterを舞台に展開されてきた、いわゆる「TERF」をめぐる論争に関して、私はこれまであえて静観を貫いてきました。 いわゆるMTFトランスの私が代表を務める当事務所では、私を含め4名の女性弁護士が在籍しており、これまで女性被害者のDVや性暴力案件を多数解決してきました。その中には当然ながら、私がMTFであるということも知った上で、あえて依頼したいというシスジェンダー女性も少なくありません。 つまり、Twitter上での凄惨な対立状況とは全く違う現実がここにある中で、わざわざTwitterの世界で繰り広げられている争いに関与したいとは思えなかったのです。 しかし、今、状況があまりにも錯綜している中で、今回はしばしば論争の種
8月12日付でWANに寄稿された石上卯乃さんのエッセイ「トランスジェンダーを排除しているわけではない」を拝読しました。一読し「やっぱりトランスジェンダーを排除しているのでは?」と思いましたが、同時にトランスジェンダー とフェミニズムをめぐる議論について不慣れな人には文脈のわかりにくい箇所が多いとも感じました。 そこで、先日の寄稿について私なりの解説をつけてみます。 トランスジェンダーを排除しているわけではない 石上卯乃 皆様、はじめまして。私がなぜこの文章を書いているのかということから、聞いていただけないでしょうか。私たちは、女性の権利や安全に関心があります。フェミニストです。そしてすべての差別がなくなり、みんなが安心して暮らしていける社会を求めています。 書き出し、いい感じですね。私もトランス男性のフェミニストです。女性の権利や安全を守り、すべての差別を無くしていこうという方向性に私も賛
賛同署名の結果のお知らせ:トランス女性に対する差別と排除とに反対するフェミニストおよびジェンダー/セクシュアリティ研究者の声明 2019年4月25日 「トランス女性に対する差別と排除とに反対するフェミニストおよびジェンダー/セクシュアリティ研究者の声明」(以下、声明)に寄せられた賛同者数・賛同者名(公開可とされた方のみ)を発表いたします。有効な賛同者数は2,715名でした。 賛同者募集の過程で、署名の対象となる方について分かりにくいというご指摘をいただきました。当初は教育・研究の関係者からの署名を想定していましたが、賛同の状況を踏まえ、幅広い方達から署名を募る方針に変更いたしました。また、変更にともない、署名の締め切りを4月10日(水)に延長しておりました。 なお、この声明の目的は、トランス女性に対する差別と排除とに反対するフェミニストおよびジェンダー/セクシュアリティ研究者の存在と意志を
お茶の水女子大学へのトランスジェンダー(MtF)学生受け入れをきっかけにSNSを中心に論争が起こっています。WANでも「トランス女性に対する差別と排除とに反対するフェミニストおよびジェンダー/セクシュアリティ研究者の声明」をはじめ特集記事を掲載してきました。 今回投稿された石上氏の主張について、改めて議論することはこれからの女性運動のあり方にとって意義があると考え、投稿を掲載しました。 この記事についての投稿は随時受け付けています。投稿規定はフッターにあります。投稿分野は編集担当が判断して変更することがあります。多様な意見に開かれた熟議の場を提供することを目指しています。ご意見ご投稿につきましては今後のフェミニズムの新たな展開に資する方向で取り上げさせていただきたいと思います。 WANは媒体であり、多くの投稿、寄稿、情報提供で作られています。投稿記事の掲載はサイト記事編集担当が随時判断して
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 このたび、石上さんの記事を読み、なによりも抱いた疑問は、この記事はいったい誰に対して、どのような意図をもって書かれているのか、ということです。この記事には、まったく資料がつけられていませんので、わたしのようにtwitter でのトランスジェンダーをめぐるやりとりをあまりフォローしていない者には、主張が基づいているであろう事実確認ができません。とはいえ、WANサイトでこの記事を読む人がすべて、記事が基づいているであろう様々な言動を知っているわけではありませんので、ただこの記事のみをテキストとして読んだわたしなりの理解と、このテキストからわたしが受け取った含意に対する見解を述べたいと思います。 「私たちが求めているのは、自由でオープンな議
お茶の水女子大学へのトランスジェンダー学生受け入れをきっかけにSNSを中心に論争が起こっている。WANでも「トランス女性に対する差別と排除とに反対するフェミニストおよびジェンダー/セクシュアリティ研究者の声明」をはじめ特集記事を掲載してきた。私も賛同人の一人である。しかしツイッターをやらないので、ツイッター上での経緯をよく知っているわけではなく、この件について積極的には発言してこなかった。しかし今回投稿された石上氏の主張について、とりあえず思うことを書いてみたい。この問題は、女性がかつての「男性専用スペース」で経験して来たことと類似しているからであり、その経験を思い出してみたいと思ったからである。また「排除ではない」と言いながら実際は極めて強い排除の意図が感じられることにも強い懸念を持つからである。 女子大へのトランスジェンダーの入学それ自体には反対ではない、と投稿者は言っているようである
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 記事掲載判断のお詫びと説明 2023年7月12日 伊田久美子 古久保さくら 2020年8月にWANサイトに掲載した石上卯乃名義「トランスジェンダーを排除しているわけではない」が多くの反トランス論を勢いづかせ、差別的な偏見を拡散させる結果となってしまったことについて、当時の編集担当として、トランス当事者のみなさまにお詫びします。その上で、この場を借りて今日までの経緯を説明します。 この記事の掲載により上記の結果を招いてしまったことは、私たちにとって痛恨の極みです。また、それでも石上記事にたいする批判記事やこの問題についての理解を深めることができる記事をWANサイトに寄稿してくださった当事者の方々には感謝してもしきれない思いです。
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 トランスフェミニストとして活躍するジュリア・セラーノ (Julia Serano)さんの記事 “Trans Women Are Not Women” Arguments"は、「トランス女性は女性ではない」という論じ方の何が間違っているかを説明したものです。 この記事の翻訳を、イチカワユウさんがブログで公開されています。こちらに修正を加え、WANのアーカイブ「トランスジェンダーとともに」に収めさせていただきました。 SNSではトランス排除の言葉が、今また吹き荒れています。こちらの記事は、何度も繰り返されている「誤謬」が整理されたものです。 トランスジェンダー差別・排除に抗うために、ぜひ読んでいただきたいと願っています。 ジュリア・セラー
「ケア」が見えない 政府の緊急事態宣言が発せられ、同時に108兆円の経済対策も発表されて、収入の減った世帯と事業者への支援も行われることになった。いったんは救済の対象に含まないとされた風俗業の方たちも含まれることになって、ひと安心。休業要請に伴い東京都は協力金を支払うことにしたが、国や他の自治体は支払わないのかということが目下のメディアの関心事だ。 しかし、とわたしは問いたい。感染症という病気の話をしてるのですよね? それなのになぜ「経済的損失」の補償の話、つまり「お金」の話ばかりしてるのですか? 病気に必要なのは「ケア」。誰もが医療崩壊を心配しているけれど、医療は英語で言えば「メディカル・ケア」。医師ばかりでなくナースなどの病院スタッフがさまざまな医療的および日常的ケアをしてくれるから、病人は生きていられる。 「メディカル・ケア」ばかりではない。それに切れ目なく連続してさまざまな種類のケ
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 「ジャパンビジネスラボ」という企業をめぐるマタハラ訴訟の高裁判決が、話題を呼んでいる。この問題をめぐっては、原告と被告のどちらが正しいか、という論点が焦点化されてきた。だが、いま本当に論議すべきは、地裁と大きく異なる判断となった高裁判決が、職場のハラスメントを解決するうえで、どのような影響を持ちうるかということではないだろうか。本論はそうした観点から、地裁と高裁の判決文の事実認定にもとづいて、二つの判決の違いを整理し、高裁判決のはらむ危うさを考察したものだ。論議の方向性をより生産的なものにしていくための「判決論評」として、本論をご一読いただきたい。また、この事件は最高裁に上告されており、判決が確定する前の段階で論評していいのか、という
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 2019年11月18日 SAY (Safe Campus Youth Network): 慶應義塾大学学生有志、Voice Up Japan (ICU) 上智大学 Speak Up Sophia、創価大学学生有志 東京大学学生有志、早稲田大学学生有志 SAYFT (Safe Campus Youth Network Faculty Team)* 私たちは、東京都内でジェンダーに基づく暴力(gender-based violence)について定期的に勉強会を開いている大学生有志のネットワーク「SAY」のメンバーです。 これまで、私たち、そして、私たちの大切な友人たちが、就職活動の際、圧倒的に不均衡な力関係のなかで理不尽かつ犯罪的なハラス
インタビュアー:クリスタン・ウィリアムズ 訳:山田秀頌 訳者解説 これは、トランスジェンダーの活動団体トランスアドヴォケイトによる2014年のジュディス・バトラーへの インタビュー記事“Gender Performance: The TransAdvocate interviews Judith Butler” (https://www.transadvocate.com/gender-performance-the-transadvocate-interviews-judith-butler_n_13652.htm)の全訳である。 昨年より、フェミニズムの名の下におけるトランスジェンダー排除の言説が主にオンライン上で猛威を振るっている。 すでに指摘されているように[1]、フェミニズムによるトランス排除の言説は1970年代にはアメリカで既に噴出していたのであり、今日の日本における排除言説も
★ このサイトを運営するNPO法人WANは、多様なフェミニズム実践とジェンダー研究の情報を発信・集積し、 ジェンダー平等を求める人々に交流の場を提供します。 「平和の少女像」等の展示への激しい抗議のために、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展」が開幕3日目にして中止に追い込まれた。重要な問題点をいくつも含む深刻な事態だが、本稿では以下の2点に絞って論じたい。 権力が扇動する攻撃 中止に追い込んだ攻撃の中には、わずか2週間前に起こった凄惨な京都アニメーション放火事件を真似た「ガソリンを撒くぞ」というテロ予告の脅迫さえあったという。中止は津田大介芸術監督の苦渋の決断であっただろう。 脅迫犯に対しては厳正な捜査と措置が行われるべきだが、しかし今回の事態を招いたのは政治家たちの圧力だ。中止を要求した河村たかし名古屋市長、その発言を是認し補助金の見直しを示唆した菅官房長官、そ
著者名:高橋 幸 1983年生まれ。2008年東京大学大学院総合文化研究科で修士号を取得、2014年同博士課程単位取得退学。現在は、武蔵大学(他)で非常勤講師を務めながら、博士論文を執筆している。専門は、ゲオルク・ジンメルを中心とする社会学理論、ジェンダー理論。 若い女性のフェミニズム離れをどう読み解くか 論文概要: 1980年代のフェミニズムバックラッシュ以後の英米では、フェミニズムから距離を取る若い女性(以下、ポスト・フェミニストと呼ぶ)の調査研究が進められてきた。ジェンダー平等を望ましいと考える点で第二波フェミニストとポスト・フェミニストは共通するが、ポスト・フェミニストは、ジェンダーを個人的な問題として捉え、女性という集合的アイデンティティを避ける傾向を持つ(Jones 2016)。ポスト・フェミニストの具体的な主張内容を明らかにするため、本稿は2013年から2014年にSNS
呆れるほかないニュースが飛び込んできました。性暴力被害を告発した伊藤詩織さんに対し、当の相手方である山口敬之氏がなんと1億3千万円の損害賠償を求めて反訴したというのです(https://www.excite.co.jp/news/article/Weeklyjn_18197/ 他)。 伊藤さんは山口氏を相手取って民事裁判をしており、審理が進んでいます。山口氏の反訴は、この動きをストップさせ、逆に再び伊藤さんを脅して口をふさごうとする意図があからさま。到底、許しがたいです。 伊藤さんの訴訟を支援する動きはすでに始まっていました。伊藤さんはじめ声を上げた被害者を孤立させず、その勇気にこたえようとする人々が、Fight Together With Shiori (FTWS)を立ち上げ、その発足の集会が4月10日に予定されています。https://twitter.com/search?q=%23F
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