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岐阜県飛騨市神岡町の地下で進められているハイパーカミオカンデ実験の建設において、2023年10月3日に本体空洞の上部ドーム部分(直径69m, 高さ21m)が完成しました。 ハイパーカミオカンデ計画は2020年に開始し、2021年5月のトンネル掘削を皮切りに順調に建設作業を進め、2022年11月から本体空洞の掘削を開始し、岩盤の安定性を確保しながらドーム部の空間を徐々に広げる作業を行ってきました。現在はドーム部掘削に続き、さらに下の円筒部の掘削を開始しています。円筒部分は直径69m、高さ73mでドーム部と合わせると地下の人工空洞としては世界最大規模の大空間となります。今後2024年に円筒水槽部の掘削を進め、2025年に水槽ライナーの建設を行います。2026年には光センサーなど水槽内の機器を取り付け、2027年に運転を開始する予定です。 完成した本体空洞ドーム部(直径69m, 高さ21m) ハ
ニュートリノ? 陽子? 宇宙の謎??? 「どれも難しそうだけど、ハイパーカミオカンデの ことがちょっと気になる」 そんなあなたのために、いろんな角度から ミテ・ヨンデ楽しめる記事をご用意しました。 この巨大実験装置、かなりおもしろいんです ガイド 早戸 良成 准教授 Yoshinari Hayato 武長 祐美子 Yumiko Takenaga (東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設)
宇宙で目に見える物質はたった5% 宇宙が何でできているかを調べてみると、われわれが知っている、陽子や中性子など”目に見える”(観測されている)物質は全体の約5パーセントにすぎません。その5~6倍は未知の物質(ダークマター)が占めていると考えられます。残りはダークエネルギーと呼ばれている正体不明のものです(図1)。これまで宇宙の観測に利用されてきたのは、主に光やX線、赤外線などの電磁波ですが、”暗黒”物質というのは、電磁波での観測では見ることができないため、”暗黒(ダーク)”という呼び名がついています。 ダークマター存在の証拠はいくつもある ダークマターは様々な観測からその存在が示唆されてきました。1970年代後半、渦巻き銀河の回転速度分布を観測し、銀河内の明るい星や星間ガスではない、光では観測できないが重力を感じる物質の存在を立証しました(図2)。また、非常に重い物質(すなわち大きな重力)
神岡でのニュートリノ研究の創始者である小柴昌俊先生が老衰のため11月12日にご逝去されました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。 小柴先生は陽子崩壊の探索を目的として1983年にカミオカンデ実験を始められました。カミオカンデは3000トンの水タンクに1000本の大口径(50cm)光電子増倍管を取り付けた装置でした。陽子崩壊の発見には至りませんでしたが、実験開始後、装置がニュートリノを捉える可能性も秘めていることに気づかれ、装置の改良をおこないました。その結果、1987年には大マゼラン星雲でおきた超新星爆発からのニュートリノを捉えることに成功し、また1989年には太陽からのニュートリノも捉えました。これらの観測から、ニュートリノによって宇宙をみるという新しい学問「ニュートリノ天文学」が創始されました。こうした成果が認められ2002年にノーベル物理学賞を受賞されました。 カミオカンデで観測した
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スーパーカミオカンデ(SK)では、宇宙の初期から起きてきた超新星爆発によって蓄積されたニュートリノ(超新星背景ニュートリノ)の観測に向けて準備を進めております。具体的には、検出器内の純水にレアアースの一種であるガドリニウム(Gd)を添加することで、超新星背景ニュートリノの観測を目指します。そのため、本年は6月1日から9月末にかけて、SKタンクの純水を抜きながらタンクを止水補強する改修工事をおこないます。 改修の動機となる最終目標:超新星背景ニュートリノの観測 超新星爆発の際に放出されるニュートリノは、1987年にカミオカンデにおいて世界で初めて観測され、それ以降観測されていません。1つの銀河内では超新星爆発が30—50年に1度といった稀な頻度ですが、宇宙には数千億個の銀河があり、宇宙全体を見回せばその頻度は数秒に1回くらいになります。宇宙には、宇宙が誕生してから現在までの超新星爆発によって
参加費用 3,500円(当日受付にて現金でいただきます) 募集期間 2017年9月4日(月)から9月19日(火) *応募者多数の場合は抽選となります。 申込方法 申込は締め切らせていただきました。多数のご応募ありがとうございました。 注意事項 スーパーカミオカンデ検出器の内部はご覧いただけません。 講演会 日時 11月4日19:00〜20:30 場所 神岡町公民館(岐阜県飛騨市神岡町東町378) タイトル 「地下から探る素粒子と宇宙」 講演者 スーパーカミオカンデ実験代表者 中畑 雅行(東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設長) 参加費 無料。申込は必要ありません 質問コーナー 研究者に質問しよう! 各回30分からクイズ大会も行います ①11:00〜12:00 ②13:00〜14:00 ②15:00〜16:00 場所 神岡町公民館 主催 東京大学宇宙線研究所・宇宙まるごと創生塾飛騨ア
参加費用 3,500円(当日受付にて現金でいただきます) 募集期間 (受付は終了致しました。多数のお申込み誠にありがとうございました。) 2016年10月7日(金)から2016年10月24日(月) *上記期日より詳細な情報を公開する予定です。 *応募者多数の場合は抽選となります。 申込方法 飛騨市役所ホームページよりお申込み下さい。 その他の方法につきましても飛騨市役所ホームページに詳細を掲載します。 注意事項 スーパーカミオカンデ検出器の内部はご覧いただけません。 講演会 日時 11月26日19:00〜20:30 場所 神岡町公民館(岐阜県飛騨市神岡町東町378) タイトル 「地下から探る素粒子と宇宙」 講演者 スーパーカミオカンデ実験代表者 中畑 雅行(東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設長) 参加費 無料。申込は必要ありません 質問コーナー 研究者に質問しよう! 各回30分か
2016年8月30日、東京大学レゴ部のみなさんが当施設にスーパーカミオカンデのレゴ作品を持って来てくれました。 スーパーカミオカンデのレゴ作品は、東大レゴ部のみなさんが2016年の東京大学五月祭のために制作されたもので、このたび当施設にいただけることになりました。 スーパーカミオカンデレゴには約2万個のパーツが用いられ、プログラムで約2週間で設計を行うそうです。日本にはないパーツを海外から集めたりして、完成まで約2ヶ月かかったということです。 今回は東京からある程度ばらした状態で運んできていただき、施設内で組み立てていただきました。みなさんさすが手慣れていらして、テンポよく15分ほどで組み上げられました。 東大レゴ部の皆さん、どうもありがとうございました! 各パーツにばらして運ばれてきました 底面が出来上がった状態から側面を組み立てます 側面の光電子増倍管は実物同様に3x4のモジュールに組
全ての物質はたくさんの原子でできていて、原子は原子核とその周りを飛び交っている電子から成り立っています。さらに原子核は電気をもった陽子と電気をもたない中性子から作られています。中性子はわずかながら陽子より重たいので、壊れて陽子と電子とニュートリノ(ベーター崩壊)になりますが、陽子の仲間(バリオン)の中で陽子は最も軽いので、未来永劫壊れることなく安定していると考えられてきました。 しかし、本当にそうでしょうか?物質に働く4種類の力のうち、3つの力(電磁気力、弱い力、強い力)を統一的に説明する大統一理論は、陽子が他の種類(中間子や電子の仲間)のより軽い粒子へ壊れることを予言しています。最も有力な壊れ方の候補は、陽子がパイ0中間子と陽電子(電子の反粒子)に壊れるモードです。パイ0中間子は2つの光子にすぐ壊れるので、スーパーカミオカンデでは3つの電子型のリングが観測されます(図1)。もし陽子が壊れ
スーパーカミオカンデで研究されている、ニュートリノとは何でしょうか?ニュートリノは数十年前に発見され、ニュートリノ研究は今、科学の最前線となっています。 ニュートリノの歴史、ニュートリノの性質、そしてニュートリノ振動についてご説明します。 ニュートリノの歴史 「1930年ニュートリノが考え出される」 オーストリアの物理学者パウリは放射性元素の研究をしていました。 原子核が出す放射線(ベータ線)のエネルギー分布を研究しているとき、パウリはエネルギーがどこかへ消えてしまうことをどう説明すべきか悩みました。 そして「電気を帯びていなくて、知らないうちにどこかへ飛び出してしまう、幽霊のような粒子があると考えるとつじつまが合う」と考えつきました。 このとき、パウリはこの粒子を「ニュートロン」と呼んでいましたが、これが今日のニュートリノだったのです。ニュートリノは本物が発見される前に、科学者の頭の中で
Dear colleague, As a director of the Kamioka Observatory, which owns and is responsible to operate and maintain the Super-Kamiokande detector, it is really sad that I have to announce the severe accident that occurred on November 12 and damaged the significant part of the detector. We would like to express our deep regret to Japanese, US and Korean people who have generously supported the Super-Ka
ニュートラリーノが検出器内部で反応し10keVのエネルギーを放出した場合の検出器のイベントディスプレイ。 白丸が光センサー。光を検出したセンサーが光を検出した時間に応じて色分けされています。丸の大きさが検出した光の大きさを表しています。 バックグラウンドの少ない”きれいな”検出器が必要 ダークマターからの信号は非常に稀で、なおかつ、非常に小さいエネルギーであるため、放射線バックグランドをいかに落としてエネルギーしきい値を下げるかにかかっています。 XMASSグループでは、この実験に特化した“極低放射能”光電子増倍管を浜松ホトニクスと共同で開発しました(図5)。この光電子増倍管は、効率良く液体キセノンからのシンチレーション光を検出するだけでなく、光電子増倍管自身に含まれるウランやトリウムが従来のものよりも2桁以上少ないものになっています。 また、キセノンは原子番号が54と大きいため、“自己遮
行政刷新会議、事業仕分け作業ワーキンググループが、「スーパーカミオカンデによるニュートリノ研究」を含む経費を予算縮減と評定 11月25日に、行政刷新会議事業仕分け作業が「国立大学運営費交付金(2)特別教育研究経費」に対して行われ、評定が出されました。「廃止6名、縮減6名、要求どおり2名」との結果を受け、仕分け作業グループの見解として「予算の縮減」ということが示されました。この「特別教育研究経費」の中には、我々が、神岡の地下において推進している「スーパーカミオカンデ」や、国立天文台の「すばる望遠鏡」、高エネルギー加速器研究機構の「JPARC」「B―factory」など、日本を代表する基礎科学研究が含まれています。しかし、研究の意義などは一切議論がなされぬまま、予算全体を一括して縮減しなさい、ということになりました。 スーパーカミオカンデは、ニュートリノ振動の発見により、世界で初めてニュートリ
Super-Kamiokande Realtime Monitor
ダークマターとは? 宇宙で目に見える物質はたった5% 宇宙が何でできているかを調べてみると、われわれが知っている、陽子や中性子など”目に見える”(観測されている)物質は全体の約5パーセントにすぎません。その5~6倍は未知の物質(ダークマター)が占めていると考えられます。残りはダークエネルギーと呼ばれている正体不明のものです(図1)。これまで宇宙の観測に利用されてきたのは、主に光やX線、赤外線などの電磁波ですが、”暗黒”物質というのは、電磁波での観測では見ることができないため、”暗黒(ダーク)”という呼び名がついています。 ダークマター存在の証拠はいくつもある ダークマターは様々な観測からその存在が示唆されてきました。1970年代後半、渦巻き銀河の回転速度分布を観測し、銀河内の明るい星や星間ガスではない、光では観測できないが重力を感じる物質の存在を立証しました(図2)。また、非常に重い物質(
XMASS検出器は、直径・高さ10mの水タンクの中央に、直径約1mの液体キセノン検出器が設置された2層構造で構成されています。 液体キセノン検出器は、約800kgの液体キセノンの周りを642本の光電子増倍管が取り囲み、さらに全体が2重の真空容器に入れられています。液体キセノンはマイナス100度に保たれており、液体キセノンとダークマターが衝突して放出された光を、周りに配置した光電子増倍管でとらえます。 水シールドタンクは、外部からの放射線バックグラウンドを除去する役割を果たしています。 検出器全体 直径・高さ10メートルの水タンク内面に直径50cmの光電子増倍管が配置され、超純水で満たされています。 タンク中央に液体キセノン検出器を設置します。 液体キセノン検出器 検出器本体は、約800kgの液体キセノンが642本の光電子増倍管で囲まれた構造です。 光電子増倍管を支えるホルダーは、五方十二面
【論文紹介】キセノン136の「ニュートリノを放出しない4重ベータ崩壊事象」の探索 MORE DETAIL 【論文紹介】太陽ニュートリノによる「エキゾチックな」相互作用の探索 MORE DETAIL 【論文紹介】季節変動によるsub-GeVダークマターの探索 MORE DETAIL
SK検出器の写真集 全ての写真の著作権は東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設に帰属します。 これらの写真のご使用の際には「画像の利用について」の注意をよくお読みください。 高解像度写真 スーパーカミオカンデ建設時の写真(1993~1996) スーパーカミオカンデ完全再建時の写真(2006~2007) カミオカンデの写真(1983~1996) スーパーカミオカンデ建設時の写真(1993~1996) スーパーカミオカンデ完全再建時の写真(2006~2007) 高解像度写真(印刷用に選んだ写真) ご覧になりたい写真をクリックしてください。オリジナルの大きな画像がご覧いただけます。 スーパーカミオカンデ建設時の写真(1993~1996年)
物質を構成している最小の粒子を素粒子と言います。現在では、原子核の陽子や中性子を構成する粒子の仲間(クオーク)と電子の仲間(レプトン)が素粒子と考えられています。レプトンのうち、電気を持たない粒子をニュートリノと呼び、電子ニュートリノ、ミューニュートリノ、タウニュートリノの3種類があります。 ニュートリノは他の物質とほとんど相互作用することがないため観測するのが難しく、質量の有無といった基本的な性質ですら長い間わかっていませんでした。現在の素粒子を記述している標準理論においては、ニュートリノの質量はゼロとして扱っており、もしニュートリノに質量が存在するならば、この標準理論を越える理論が必要となってきます。 スーパーカミオカンデではこのニュートリノの質量をニュートリノ振動と呼ばれる現象を用いて測定します。 ニュートリノ振動とは、ニュートリノがある距離を飛行する間に別の種類のニュートリノに変化
XMASS実験を完了しました MORE DETAIL 【論文紹介】XMASS-I実験全データを用いたダークマターの探索 MORE DETAIL 【論文紹介】キセノン136の「ニュートリノを放出しない4重ベータ崩壊事象」の探索 MORE DETAIL
施設長よりごあいさつ スーパーカミオカンデからハイパーカミオカンデへ。 ニュートリノ研究は新たな段階に。 続きを見る
2020年8月21日 新生スーパーカミオカンデがスタート、ガドリニウムを加え、新たに観測開始 2020年7月21日 スーパーカミオカンデ 一般公開について 2020年6月4日 ニュートリノクイズを公開しました 2020年5月29日 イベントディスプレイ作成用のデータを公開しました 2020年3月2日 【論文紹介】ブレーザー天体TXS0506+056からの天体ニュートリノの探索 2019年12月10日 「サイエンスカフェ in 岐阜市」参加者募集 2019年11月7日 【開催報告】「スーパーカミオカンデ 一般公開」を開催しました 2019年7月22日 スーパーカミオカンデ 一般公開のお知らせ 2019年7月10日 一般向け講演会「地下から探る宇宙と素粒子ーニュートリノと重力波ー」を開催します 2019年4月2日 スーパーカミオカンデの新しい紹介ビデオが完成しました 2019年1月30日 スー
2022年2月23日 超新星爆発ニュートリノ検出から35年を迎えました 2022年2月10日 Webサイトメンテナンスのお知らせ 2021年11月5日 スーパーカミオカンデ・KAGRAオンライン一般公開2021 2021年8月2日 スーパーカミオカンデ 一般公開について 2020年11月30日 【開催報告】スーパーカミオカンデ・KAGRAオンライン一般公開 2020年11月14日 小柴昌俊先生のご遺族から 2020年11月13日 小柴昌俊先生の訃報に寄せて 2020年10月23日 スーパーカミオカンデ・KAGRAオンライン一般公開を開催します 2020年10月12日 Edward Kearns教授とHenry W. Sobel教授が2021年パノフスキー賞を受賞されました 2020年8月21日 新生スーパーカミオカンデがスタート、ガドリニウムを加え、新たに観測開始 2020年7月21日 ス
ニュートリノに尋ねる 宇宙、物質、星々の謎。 世界の約40の大学・研究機関とともに、 ニュートリノの性質、そして素粒子や宇宙の謎を解き明かす。
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