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大そうじへの備え
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記事のポイント スイスは2025年春、鉄道レールの間に設置した太陽光発電システムの実証実験を行う100メートル区間のレール間にソーラーパネルを設置し、その上を公共鉄道が走る同技術は、フランス、スペイン、韓国などでも実証実験に向けた動きがある 訂正:記事初出時には「出力1テラワット」と表記しましたが、正しくは「年間発電量1テラワット時」でした。よって、当初の見出し「原発1基分」を「30万世帯分」に変更しました。 スイス運輸省は10月2日、鉄道のレールの間にソーラーパネルを置いて発電するパイロットプログラムを承認した。まず2025年春から3年間、スイスの鉄道の約100メートル区間に48枚の太陽光パネルを設置する。ゆくゆくは年間1テラ(兆)ワット時(100万キロワット)と、約30万世帯分の電力供給を目指す。フランス、スペイン、韓国などでも同技術のパイロットプログラムの具体化が進みつつある。(オル
記事のポイント BBC「J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル」が日本国内向けに放送同番組は、ジャニー喜多川氏による性加害疑惑を告発した同時に、それを黙殺する日本社会の現実を突きつける BBCのドキュメンタリー番組「J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル」が3月18日から19日にかけて、日本国内向けに放送されている。同番組は、ジャニー喜多川氏による性加害疑惑と、それを黙殺する日本社会の現実を突きつける。元東京新聞ニューヨーク支局長でジャーナリストの北丸雄二氏に、同番組について寄稿してもらった。 ◆ 英BBCに「プレデター(捕食者)」と名指しされたジャニー喜多川による性加害ドキュメンタリーの最大の衝撃は、その内容のほとんどを日本の私たちの大半がすでに知っていたという点だ。多くは「噂」の形ながら「常識だよ」という、ほぼ断言形の訳知り顔とともに。 古くは北公次の暴露本や田原俊彦の寮浴室裸
サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。 執筆記事一覧
千葉の実家に7年間ひきこもりながら、ルーマニアでは新進気鋭の小説家として注目されている男がいる。済東鉄腸(サイトウ・テッチョウ)さん(30)。2月上旬には日本で、その「自伝」書籍も発売される。いったいどのようにして「ルーマニア語作家」になったのか。(ライター・遠藤一) 済東さんは学生時代からうつを患い、子ども時代は緘黙に近いほどの人見知り。数年前からは指定難病で、消化器官に炎症が起こる「クローン病」も発覚した。2015年に大学を卒業した後は、うつのため就活もできず、そのまま千葉の実家でひきこもり状態に。 しかしひきこもっていても、続けていたことがあった。好きな映画を自室で観ては、批評をブログに書くこと。そして主に短編の小説を書くことだ。 そんなある日、はじめてルーマニア映画を観て「徹底したリアリズムと、禅のような時間感覚」の表現に衝撃を受けた。 「もっとルーマニア映画を理解したい」と思った
記事のポイント ①日本とは対照的に、韓国では旧統一教会に関する報道はほぼスルーされている ②その理由の一つには、韓国では多くの新興宗教が存在することがある ③旧統一教会が韓国で大学を経営していることもあまり知られていない 旧統一教会(世界平和統一家庭連合)発祥の地である韓国では、日本とは対照的に、旧統一教会に関する報道はほぼスルーされている。その背景には、旧統一教会の活動が韓国よりも日本で盛んに行われていること、多くの新興宗教が存在する韓国で旧統一教会はマイナーな存在であることが挙げられる。韓国で大学を経営していることもあまり知られていない。(韓国=田中美蘭)
■亀田製菓 ジュネジャ・レカ・ラジュ会長CEOインタビュー 「亀田の柿の種」や「ハッピーターン」などのヒット商品で知られる亀田製菓が、ベジミート、アレルギー対応、防災備蓄など、社会課題に対応する食品企業への脱皮を目指している。指揮を執るのは2022年6月に会長CEOに就任したジュネジャ・レカ・ラジュ氏。インド出身で、国内外の多くの企業経営に携わってきた。(聞き手=オルタナ編集長・森 摂、副編集長・吉田 広子、撮影=川畑 嘉文) ジュネジャ・レカ・ラジュ(亀田製菓代表取締役会長CEO) 1984年に大阪大学工学部に研究員としてインドから来日し、1989年に名古屋大学大学院生命農学研究科博士課程を修了、同年太陽化学に入社。2003年に代表取締役副社長に就任、その後、複数の海外グループ会社の最高責任者を兼任。2014年にロート製薬で取締役副社長兼チーフヘルスオフィサーに就任。2020年に亀田製菓
国連人権理事会は10月8日、「クリーン・健康的・持続可能な環境で暮らす権利」を基本的人権として認める決議を採択した。賛成43ヵ国に対し、ロシア、中国、インド、日本の4ヵ国は棄権した。これまでも日本は同理事会から人権に関する多くの勧告を受け、その数は直近2017年の審査で217にのぼった。日本は何を、どんな理由で拒否してきたのか。(オルタナ編集部・長濱慎) ■「国際法で確立していない」を理由に棄権日本が10月8日の国連人権理事会決議を棄権した理由について、外務省に聞いた。 「環境権は国際人権法において確立した権利ではなく、対象がクリーン、健康的、持続可能と広範囲にわたり定義が曖昧なことから棄権した」(人権人事課)。 しかしSDGsの目標3(健康と福祉)や目標11(まちづくり)に照らし合わせると、棄権すべきだったのか疑問が残る。 国連人権理事会は2006年に設立された。その活動のひとつが、国連
現在日本で公開中の「Coda コーダ あいのうた」に出演したトロイ・コッツァさんが、男性のろう俳優として初めてアカデミー賞にノミネートされ、話題を集めています。世界でヒットしたマーベル映画「エターナルズ」という映画の中でも、手話が出てくるのをご覧になった方も多いかと思います。 それがきっかけで「手話」に関心を持ち、「手話」についての本を、図書館や書店で探したいと思った時にどうしていますか? 図書館では「日本十進分類法」の基準に沿って本の内容ごとに下記の10種類に大きく分類され、種類ごとに並べられています。 0.総記 1.哲学 2.歴史 3.社会科学 4.自然科学 5.技術 6.産業 7.芸術 8.言語 9.文学 日本十進分類法(NDC:Nippon Decimal Classification)とは、日本の図書館における図書分類法のデファクトスタンダードです。2008年の調査では公共図書館
【連載】オルタナティブな空間佐賀県の嬉野温泉にある老舗旅館「和多屋別荘」の中に小さな書店を設定した。お茶と読書を愉しむための書店で、民設民営の図書館のような場所ともいえる。OpenAにて設計を担当した本プロジェクト。この場所はなぜ、どのようにして生まれたのだろうか。 旅館の中の図書館のような書店「三服」。地域にも開放している「和多屋別荘」は敷地の中に嬉野川という二級河川が流れる、総面積2万坪を有する大旅館。タワー棟は黒川紀章が設計し、まさに昭和の時代、団体旅行客を相手に施設の中で何もかもが完結する囲い込み型旅館の典型だった。 日本の数多くの大型旅館がそうであったように、旅行のスタイルが個人化するなか、「和多屋別荘」もその巨大さゆえに変化への対応に苦慮していた。 2014年、若干36歳でこの旅館を継いだ第3代当主の小原嘉元さんは、その閉じた旅館を街に対し、そして機能そのものを開放する方向に舵
自然派化粧品ブランドの英・LUSH(ラッシュ)は11月22日、世界48カ国で運営するSNSアカウントを停止すると発表した。11月26日から利用を停止して、再開するまでの期日は設けていない。この決断の背景には、元フェイスブック社社員による内部告発で明らかになったSNSの負の側面がある。(オルタナS編集長=池田 真隆) SNSは操作的なアルゴリズムによって、いじめやフェイクニュースなどを際限なくスクロールできるので、若年層の自殺・うつ・不安の割合を大幅に増加させるというデータが続々と出ている 「今こそ行動を起こすべきだ」――。ラッシュの共同創設者マーク・コンスタンティン氏はこう強調し、世界48カ国で展開する自社のSNSアカウントを一斉停止することを決めた。 同社は原材料を調達する際に、環境配慮や人権への対応、動物実験の有無などを調べ、社会や環境に害のない倫理的な商品づくりにこだわってきた。 こ
東京オリンピックの開会式(7月23日)で、手話通訳が放映されなかったことについて疑問の声が投げかけられている。会場には手話通訳者がいたものの、放送用ではなく、会場用だとして、手話通訳が放送されることはなかった。NHKも自社で手話通訳者を手配することはなかった。「多様性と調和」を掲げるオリンピックで何が起きたのか。(オルタナ副編集長=吉田広子) 韓国と台湾では手話通訳をワイプで放送「手話通訳がなかったため、開会式は字幕で見ていたが、映像とタイムラグがあり、何が起きているのか理解するのが難しかった。会場のスクリーンに手話通訳が映し出されたとき、なぜ手話通訳者が現場にいるのに、放送されなかったのかと驚いた。東京オリンピックは『多様性と調和』を掲げているのに、とても残念に思った」 コミュニケーションバリアの解消に取り組むNPO法人インフォメーションギャップバスター(IGB、横浜市)の伊藤芳浩理事長
認定NPO法人ヒューマンライツ・ナウと日本ウイグル協会は4月8日、新疆ウイグル自治区で起きている強制労働に関与している疑いがある14の日本企業に対して、即時の取引停止を求めた。同NPOなどは、それらの企業に対して、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づく対応を求めてきた。同原則の趣旨では、人権侵害が発覚した場合、予防や軽減を求めているが、今回は中国政府が主導している深刻な問題として、即時の取引停止を強調した。(オルタナS編集長=池田 真隆) NPOなどは、オーストラリア戦略政策研究所(以下ASPI)と組んで2020年8月、新疆ウイグル自治区で起きている強制労働と日本企業の関連性についてまとめた報告書を公開した。その中で、企業に対しては、国連が定めた「ビジネスと人権に関する指導原則」に従って行動を果たすべきと提言した。 同原則では、事業活動などで人権侵害が発覚した場合、取引先などに対し
The Coca-Cola Foundation(コカ・コーラ財団)は7月2日、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、仕事や住まいを失った人たちを支援するため、認定NPO法人ビッグイシュー基金(大阪市)に50万ドル(約5350万円)を寄付したことを発表した。寄付金は、生活困窮者の住まい確保や生活再建に役立てられる。(オルタナ副編集長=吉田広子) 日本コカ・コーラとコカ・コーラシステムは医療機関などに対して清涼飲料を寄贈するプロジェクトも展開しているザ コカ・コーラ カンパニーは毎年、前年度営業利益の1%を社会に還元するように努め、2019年は財団とともに1億2400万ドル(約133億円)以上を拠出したという。 寄付先である認定NPO法人ビッグイシュー基金は、ホームレスの人や生活に困窮する人が販売できる雑誌「ビッグイシュー日本版」を発行する有限会社ビッグイシュー日本を母体に設立された非営利団
6月24日の夜、SNS上に「ひきこもりパレード」というタグが並んだ。これはひきこもり当事者の呼びかけで、ひきこもり経験者たちが自らの経験、思いを言葉や写真・絵などで投稿したものだ。多い時には1分間に6、7つのタグが投稿されていた。(ライター・遠藤一) ひきこもり経験者が投稿したイラスト・動画がSNSのタイムラインを彩る投稿にはひきこもり経験者と思われる人たちによる、出かけてみた時の風景写真や、ひきこもっていた時代に作った手芸品や自作マンガなどが並んだ。 また「肩書きについて聞かれるのが嫌すぎて、人間関係を作れない」「プライドが高くて孤立。助けてと言えなきゃダメだと分かってはいるけど、少しずつ歩き出したい」など心の内が綴られるなどしていた。 呼びかけ人は、ひきこもり経験の長い「おがたけ」さん。開催したいと思ったきっかけは3つほどあった。 一つは、おがたけさんが10年ほど前に、性的マイノリティ
海洋プラスチックごみなどの環境問題を契機に、プラスチックや紙の代替品として「石灰石ペーパー類」が注目されている。いまや多くの企業や自治体が導入し始めた。だが実は、石灰石ペーパー類による環境負荷やリサイクル阻害要因を疑問視する声も少なくない。(オルタナ編集長・森 摂、編集委員・栗岡理子) ■プラスチック汚染をイノベーションで解決できるか BioJapan 2019において、神奈川県のブース「SDGs×Kanagawa」に展示された各種LIMEX製品(2019年10月11日、パシフィコ横浜にて撮影) いまや海洋プラスチックごみ問題は、気候変動と並ぶ世界最大の環境問題になった。世界の海に存在しているといわれるプラスチックごみは、合計1億5,000万トン。そこに、少なくとも年間800万トンが、新たに流入していると推計されている。 安倍晋三首相は2019年10月、京都市で開いた国際会議「STSフォー
韓国の少女像展示などをきっかけに「表現の不自由展・その後」を中止した「あいちトリエンナーレ2019」の事務局が、記事や番組の事前チェックをメディア側に求めていたことが分かった。「表現の不自由」と銘打ちつつも、事務局自らが記事を「検閲」するかのような対応に、メディア側も困惑している。(在パリ編集委員=羽生 のり子) あいちトリエンナーレの公式サイトから(8月6日現在)「あいちトリエンナーレ」のウェブサイトで「プレス向け」ページには下記の記述がある。 「企画内容によってはご要望に沿えない場合もございますので、あらかじめご了承ください」 「誌面掲載、番組放送前に原稿を確認させていただいております。必ず校正段階での原稿・映像等を事前に広報専用メールへご提出ください」 こうしたメディア側への要請は、「検閲」と取られても仕方ない。芸術家は記者・ジャーナリストと同様、国を問わず「表現の自由」を特に重視し
日本政府が昨年末、国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退を通告した。7月から約30年ぶりに商業捕鯨を再開する。「IWCが当初の設立目的と異なり、保護一辺倒の組織になった」などというのが脱退の理由だ。だが、商業捕鯨の将来は不透明な上、国際機関からの脱退という行動は異例で、国際社会から、協調軽視だとの批判を浴びることは確実。得るものは少なく、失うものが多い拙速な決定だ。(共同通信編集委員・井田徹治) IWCは1982年に商業捕鯨の一時停止を決定。日本はこの決定への異議申し立てを撤回して88年に商業捕鯨をやめ、再開に向けて科学的データを収集するため南極海や北西太平洋で調査捕鯨を続けてきた。日本にとっての最大の目標は「商業捕鯨の全面再開」で、これまでさまざまな形で商業捕鯨の再開を提案したが認められずにきた。IWCに残ったままでは再開は絶望的だというのが政府の主張だ。
徳島県議会は10月10日、「徳島県消費者市民社会の構築に関する条例」(通称エシカル消費条例)を可決した。全県議会議員37人が賛成し、全会一致で決まった。エシカル消費に関する日本初の条例で、今月中をめどに施行される予定だ。(オルタナ副編集長=吉田広子) 同条例では、「夢や希望に満ちあふれた活力ある徳島県として成長していくため、さらには地球規模での気候変動や世界平和、経済成長などの課題を解決するためには、人権、地産地消、環境等に配慮した商品やサービスを選択する消費行動が求められている」としたうえで、目的や基本理念、責務などを定めている。 エシカルは倫理的という意味。同条例ではエシカル消費を「地域の活性化、雇用なども含む、人、社会及び環境に配慮した思いやりのある消費行動」と定義し、消費者、事業者にエシカル消費を呼び掛けている。 県も「基本理念にのっとり、物品及び役務の調達に当たっては、予算の適正
共同通信論説委員・井田徹治「人と魚の明日のために」 今年は二回あった夏の土用の丑の日。 相変わらずメディアや街角、インターネット上にはパック詰めやファーストフードなどお手軽なウナギ製品の宣伝があふれ、スーパーや牛丼店の店頭に大量の加工品ウナギが並んだ。 賞味期限切れで廃棄された製品もかなりあったはずだ。最近ではふるさと納税の返礼品としてもパック詰めウナギは人気で、生産量の10%近くを占めるまでになったともいわれている。 絶滅危惧種とされたニホンウナギや米国から日本にも輸入されているアメリカウナギを含め、世界のウナギの国際取引が資源に与える状況がワシントン条約の場で議論になっていることも、稚魚のシラスウナギの採捕量が前の漁期に比べて4割近く減り、過去最低レベルにまで落ち込んだことも、丑の日を中心とする日本の大量販売、大量消費には、ほとんど何の影響も与えなかったようだ。 そして、もう一つ変わら
セブン-イレブン・ジャパンは、レジ袋の有料化を検討する方針を明らかにした。プラスチック製使い捨てストローの代替も検討する。海洋プラスチック汚染問題で、使い捨てプラスチックに社会が厳しい目を向けるなか、対応を急ぐ。実現すればコンビニ大手としては初の試みで、他のチェーンの追随も予想される。(オルタナ編集部) 海洋プラスチック汚染は日本でも今年になって急にメディアに大きく取り上げられるようになった。もともと米国や欧州での関心は高く、英国では2019年から使い捨てプラスチックの販売や配布を禁じる法案が成立したほか、EU(欧州連合)もこれに追随する動きだ。海洋プラごみの多くは使い捨て品で、年月を経て粒子化(マイクロ・プラスチック)することで、生態系への悪影響が懸念されている。 企業別ではスターバックスコーヒーがいち早く使い捨てストローの廃止を打ち出したほか、TGIフライデーズも2019年12月までに
パリ市が、水道水にガスを注入した炭酸水の無料飲水機を増やしている。2010年に第一号を設置し、今年6月には10カ所目をつくった。PETボトル入りのミネラルウォーターの代わりに水道水を飲んでもらうことで、プラスチックゴミを減らすのが目的だ。無料飲水機は以前からパリに多いが、炭酸入りは初めてでフランスでも初の試み。市民は「市販の炭酸水を買わずに済む」と好評だ。パリ市は2020年までに20か所に増やす計画だ。(パリ=羽生のり子) 12区の公園内にある一号機。多くの人が来るパリには市民がいつでも飲料水を飲める「飲水機」がある。これまでの飲水機から出るはすべて普通の水道水だった。炭酸水の愛好者に朗報なのが、2010年から設置が始まった炭酸水飲水機だ。公共の場所に炭酸水の飲水機を設置する動きはミラノで始まり、フランスではパリ市が初めて導入した。 フランスの自治体には、「市民参加予算」というシステムがあ
太平洋クロマグロの国内の漁獲割り当てに批判が集まっている。那智勝浦漁港で持続可能なマグロ調達を推進してきた仲卸のヤマサ脇口水産(和歌山県那智勝浦町)の脇口光太郎社長も、サステナブルな漁法に不利な枠配分に異議を唱えている。同漁港では、マグロを主力商品とする「勝浦漁港にぎわい市場」が6月23日に開業したばかりで、規制のあり方が町の産業にも影響を与えそうだ。(オルタナ編集委員=瀬戸内千代) ヤマサ脇口水産の脇口光太郎社長水産庁はクロマグロの大型魚の沖合漁業について、2018年は大中型まき網漁業に3063.2トン、その他の農林水産大臣管理漁業に167トンの漁獲枠を割り当てた。 「その他」に入るマグロ延縄漁船が所属する一般社団法人全国近海かつお・まぐろ漁業協会は5月11日、漁期を1カ月以上残して同20日以降の水揚げ禁止を発表。間もなく枠上限に迫ったため、前倒しで16日から禁止した。 那智勝浦漁港はマ
福島原発被害訴訟原告の藤原理恵さん(仮名、47)が子ども2人を連れて3月24~25日、ドイツの2都市を訪れ、東日本大震災から7年間におよぶ苦難の生活について講演した。藤原さんは被ばくから子どもを守るため、福島県いわき市から東京に「自主避難」中で、同じく自主避難の2組の母子とともに、国連人権理事会出席のために渡欧した。フランスでも講演し、深刻な放射能汚染や健康被害などの「福島に帰れない理由」を訴えた。(ドイツ・アーヘン=川崎陽子) 「3.11から7年後の問題の実情を知ることができた」と感想を述べる国会議員のオリバー・クリシャー氏東日本大震災が起きた時、放射能被ばくによる健康被害の予備知識があった藤原さん一家は、福島第一原発の冷却がおかしくなるだろうと予測し、すぐに車で風上に逃げた。 原発事故後も、自宅のあるいわき市には政府からの避難指示は出なかったため、東京の避難所では、同じく福島から避難し
和食中心のオーガニック給食を楽しむ子どもたち千葉県佐倉市にある認定こども園「吉見光の子モンテッソーリ子どもの家」は2015年4月から、オーガニック100%の給食を提供している。使われている農産物のうち、約6-8割が地元産だ。新規就農者の販路になるなど、同園が中心となり、オーガニックを地域に広げている。10月からは電力を自然エネルギーに切り替えた。(オルタナ副編集長=吉田広子) 小松菜のおひたしにニンジンサラダ、キュウリの酢のもの――。これらは園児からのリクエストメニューだ。以前の人気メニューといえば、カレーにから揚げ、ハンバーグ。ところが、2015年4月にオーガニック給食に切り替え、和食中心のメニューにしたところ、子どもたちは旬の野菜が大好きになった。 同園の栄養士・寺田園子さんは「子どもは敏感なので、食材のおいしさが分かる。切り替えた当初は、和食に慣れず残菜が目立ったが、数カ月経つと切り
トヨタ財団は7月13日、トヨタ自動車の問題解決手法をNPO向けに伝える「トヨタNPOカレッジ カイケツ」第4回を開催した。今回は「問題解決」の8ステップの「目標設定」と、問題の真因を探る「要因解析」。17団体の代表が4グループに分かれて、要因解析の手法「5なぜ」などを行いながら、問題の解決方法を探った。(オルタナ副編集長=吉田広子) 「トヨタNPOカレッジ カイケツ」は、トヨタ財団が助成金を拠出するだけでなく、トヨタ自動車の手法を活用し、NPOに問題解決力を身に付けてもらうことを目的に企画した。これにより、各NPOが社会課題解決の担い手として各地域で活躍してもらうことを目指す。2016年度に続き、2期目の開催となる。 講師は、トヨタ自動車業務品質改善部の古谷健夫主査、同社同部第1TQM室の藤原慎太郎主査のほか、元トヨタ自動車の改善QA研究所の杉浦和夫氏、のぞみ経営研究所の中野昭男所長の4人
トヨタ財団は6月15日、トヨタ自動車の問題解決手法をNPO向けに伝える「トヨタNPOカレッジ カイケツ」第3回を開催した。今回は、「問題解決」の8ステップの2つ目「現状把握」。17団体の代表が4グループに分かれて、「あるべき姿」に対し、どのようなギャップ(問題)があるか、講師とともに現状把握を行った。(オルタナ副編集長=吉田広子) ■現状の姿を客観的に見直すグループごとに問題がどこにあるのか、現状把握を進める「トヨタNPOカレッジ カイケツ」は、トヨタ財団が助成金を拠出するだけでなく、トヨタ自動車の手法を活用し、NPOに問題解決力を身に付けてもらうことを目的に企画した。これにより、各NPOが社会課題解決の担い手として各地域で活躍してもらうことを目指す。2016年度に続き、2期目の開催となる。 講師は、トヨタ自動車業務品質改善部の古谷健夫主査、同社同部第1TQM室の藤原慎太郎主査のほか、元ト
FoE Japanなど環境NGO7団体が4月20日、新国立競技場の建設現場で、違法木材が使われているとして、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に対し、緊急に調査するよう要請した。問題になっているのは、違法伐採が横行するマレーシア・サラワク州産のシンヤン社製熱帯合板で、コンクリート型枠として使われている。(オルタナ編集部=吉田広子) 新国立競技場の建設現場。コンクリートの型枠にはシンヤン社のロゴが見える国内外の環境NGO7団体は「新国立競技場の建設現場で、サラワクの熱帯林の破壊および人権侵害につながる疑いのある熱帯合板が使われている」と報告している。独自の調査で明らかにした。 マレーシア・サラワクは、違法伐採が横行し、森林破壊が世界で最も深刻な場所の一つだ。日本はサラワク州の木材・木材製品の主要な輸入国である。 サラワクの大手伐採業者シンヤン社は、「ハート・オブ・ボルネオ」と
「誤解を恐れずに言えば、賛成で、参加するしかない」。TPPについて調べていると2011年1月のオルタナの記事が目についた。誰のコメントかと思えば自分だった。 一方、2011年1月の別の誌面では、「日本がTPPに参加しようがしまいが、きちんと食べていける仕組みを作るのが農業経営者の仕事」と回答していた。 このように答えたのは、経営者としては賛成も反対もなく、ルールの中で頑張るしかないという意味だ。当時は自分の考えもブレていたなと反省することしきりだが、TPPに関する情報があまりにも少なく、答えようがなかったというのが正直なところだ。 TPPに参加しても、自社のブランドをしっかりと確立すれば安価な外国産とも勝負できるとは考えていた。 ところが、この考えを改めないといけない出来事があった。 2013年6月に元農林水産相の山田正彦氏をお呼びして友人とイベントを開催した。そこで山田元農林水産相はNA
3月12日に行われた埼玉県入間市議会議員選挙で、民進党公認候補者の細田智也さん(25)が初当選した。細田さんは女性から男性に戸籍を変えたFTMのトランスジェンダー男性だ。LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)だけでなく、高齢者や障がい者、一人親家庭などさまざまな人の声を市政に届けることを訴え、定数22のところ21位で当選した。LGBTの相談窓口の設置や予防医療の推進、母子・父子家庭の支援などを目指す。細田さんに話を聞いた。(ライター・遠藤一) 埼玉県入間市議会議員選挙で初当選した細田智也さん細田さんは、トランスジェンダーであることを公表して当選した地方議員としては、2003年の世田谷区議会議員上川あやさんに次いで二番目、「トランスジェンダー男性」としては日本初となる。 細田さんは埼玉県飯能市に生まれ、中学生になると同時に入間市に移り住んだ。第二次性徴で胸がふくら
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