兵庫県と神戸大学大学院医学研究科附属感染症センター臨床ウイルス学分野の森康子教授らの研究グループは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のオミクロンBA.5を含む様々な変異株に対して有効なユニバーサル中和抗体※1, 2を獲得しました。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)※3の初期に流行した欧州株(D614G株)に感染歴があり、新型コロナウイルスmRNAワクチンを2回接種した人の血液から、抗体の情報を持つ免疫細胞を一細胞ずつ分離し、それぞれ抗体遺伝子を取得しました。それらの候補についてSARS-CoV-2スパイク抗原に対する結合力を基準に選択し、10種のヒトモノクローナル抗体※4を作製しました。 10種の抗体について、D614G、デルタ株、そしてオミクロンBA.1株に対する中和抗体価を調べた結果、3つの抗体が中和活性を有することがわかり、MO1、MO2、MO3と命名しました。