熊本市交通局は9日、市営路面電車が6月にイベントの試運転中、ドアが開いたまま約15メートル走行していたとして、国土交通省九州運輸局にインシデントとして報告した。乗っていた25人にけがはなかった。職員が報告せず、発覚が約2週間遅れた。市電の運行トラブルは今年9件目。 出発前の積み込み作業で、非常時にドア開閉を手動に切り替える装置を使い、元に戻し忘れたのが原因としている。当面、切り替え装置は使用しない。交通局は「再発防止に取り組み、報告を怠った職員の処分を検討する」と説明している。 交通局によると、6月21日午後5時35分ごろ発生。車両を貸し切り、ビールを楽しむイベントに向けた試運転中だった。運転士が下り坂でブレーキをかけた際にドアが開き、気付いた交通局職員とイベントスタッフの2人が手動で閉めた。 今月5日のイベント本番で装置の戻し忘れがあったことをきっかけに、ドライブレコーダーを確認した結果