群馬県が行政代執行で撤去した朝鮮人労働者追悼碑に関して、山本一太知事は27日の定例会見で、韓国大使から要請されていた面談を見送ったことを明らかにした。県によると、面談の条件として全面公開を求めたのに対し、韓国側が外交的な面もあると難色を示したという。山本知事は「非公開な部分があると、発言が正確に伝わるか確信が持てなかった」と、全面公開を条件とした理由を説明した。日韓関係への影響には「現状で外交問題になっておらず、関係悪化にはつながらない」と話した。 県立公園「群馬の森」にあった追悼碑は1月29日からの代執行で撤去された。面談の要請は3月22日にメールで届き、同28日の会見で山本知事は応じる姿勢を示した。事務的な折衝が始まったが、公開を巡る条件で難航。メールでのやりとりのみで本格的な調整に入れなかった。両者が見送りで合意し、6月25日に県が文書で正式に通知した。(羽物一隆)