関東大震災時の朝鮮人虐殺、東京・茨城・栃木は「把握せず」 1都6県調査に識者は「行政の役割果たしてない」 1923年の関東大震災から、1日で101年。当時の朝鮮人虐殺を巡り、東京新聞は1都6県に、把握している犠牲者数などを取材した。東京と茨城、栃木は「把握せず」、神奈川は11人などと回答。市民団体や研究者らが各地で積み上げた調査が生かされず、識者は「事態を把握しようとの姿勢が見られず、行政の役割を果たしていない」と批判する。(石原真樹) 関東大震災での朝鮮人虐殺 1923年9月1日の発生直後の混乱の中「朝鮮人が暴動を起こす」などの流言をきっかけに「自警団」や軍、警察が朝鮮人を殺害。中国人や社会主義の日本人も犠牲になった。政府中央防災会議の報告書は震災の死者・行方不明者約10万5000人の「1~数%」が虐殺犠牲者と推計し、これは千~数千人規模に当たる。東京都のほか神奈川や千葉、埼玉県など現場