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「天皇制社会主義」-青年団の求心力 -次に青年団の話に移りましょう。先に挙げたセゾン財団のニュースレター掲載の文章(注1)には、青年団の40人定員制、年1回の全体ミーティング、集団を腐敗させるヒエラルキー解消の手だてなどが取り上げられていました。13年前の原稿ですが、いまも変わっていませんか。 平田 定員は少し増えました。演出部ができたので俳優の定員は50人、実質は55人ぐらいです。 -演出部は何人ぐらいいますか。 平田 何人になるかなあ(笑)。今年新人がだいぶ入って、演出部は出入りが激しいからつかめないことがあるんです。俳優と違って演出家は選抜のしようがないので、希望すれば一応入ってもらって、半年ぐらいしてから実質的に選抜するということになりますね。 -演出部の話はまた後でお尋ねします。その50人あまりの団員と平田さんの間の関係はどうなるのでしょうか。個別の契約、劇団と団員との契約になり
「100人の活動を2億円で支える アゴラ劇場と青年団の26年」 -ワンダーランドのインタビューは時間をたっぷり取って、演劇に関係するテーマをじっくり掘り下げようという趣旨で進めてきました。聞き手の側は詳細に尋ねたいと思いますが、尋ねられる側は根掘り葉掘りそこまで聞くか、と感じることがあるかもしれません。そこは私たちのインタビューの趣旨をくみ取っていただき、ご理解いただきたいと思います。 平田さんは現代口語演劇の提唱者であり、優れた作品をいくつも上演して内外で高く評価されています。ですから現代口語演劇という演劇方法論やその作品、舞台に関するインタビューはとても多いのですが、平田さんは同時にこまばアゴラ劇場の支配人・経営者であり、青年団という劇団を20数年維持・運営、活動してきた主宰者です。私たちは現代口語演劇論や青年団の公演にも強い関心はありますが、本日は劇場の活動やあり方、劇団の組織や運営
2010年代演劇のイニシアチブ -海外の会員制のことでいくつかお話をうかがったんですが、海外の場合は公的な費用が出て、劇場が劇団を抱えて、レパートリー制で公演を回して、地域の人たちが見に来る。やはり高齢者の人が多いけど、その中で実験的な作品も交えていくと聞いています。日本の場合には、専属の劇団を抱えている劇場は、静岡と尼崎(ピッコロシアター)ですよね。 平田 あとは、りゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館)のダンス、水戸はちょっと不活発になってしまいましたね。 -アゴラ劇場と青年団は稀有なケースだと思うんですが、首都圏で1000とも2000とも言われる大半の劇団は、ある意味で自由な活動をしている。演劇をやりたいと思ったとき、何人かが働いてお金貯めると公演ができてしまう。こういう公平性が日本では保証されているし、お客さんも来るし、自分たちでメディアに販売も可能です。テレビに抜けるコースもないわけ
◎大成功したアート・プロジェクトの記録 水牛健太郎 現実の政治社会状況と切り結んだアート・プロジェクトとして名高いクリストフ・シュリンゲンジーフによる「オーストリアを愛せよ」。F/T14の映像特集の1本として上映された「外国人よ、出て行け!」はその記録である。 このプロジェクトは2000年のウィーン芸術週間の1作品として、隣国ドイツから気鋭のアーティスト・シュリンゲンジーフを招いて制作したもの。1週間にわたりウィーン歌劇場の真正面に設置されたコンテナ・ハウスの中に12人の亡命希望者を滞在させ、通りすがりの人が小窓から彼らの生活を見ることが出来るようにした。さらにビデオカメラによる内部の映像が24時間ネット中継される。そして、視聴者の投票により、彼らのうち1日に1~3人ずつを国外追放するという触れ込みである。1週間後に残った最後の1人にはトップ賞として賞金とオーストリアへの滞在許可が与えられ
◎独自の世界観が魅力 ウルリケ・クラウトハイムさん(ドイツ) 日本語プログラムで来日 -来日したのは大学留学ですか。いつころだったのでしょう。 クラウトハイム 2004年です。基本的には留学ですけど、その前はドイツで社会人生活を送りました。大学でドラマトゥルギーを専攻して、卒業してからある都市のとても小さな劇場で働きました。演劇のプログラムを担当していましたが、小さな劇場ですので、アーチストと交渉して制作現場を回す仕事など、何でもしていました。元社交ダンス場だった劇場です。 -公立劇場ですか。 クラウトハイム いえ、民間でした。私もとても若かったので、やりたいことはありましたが、劇場にお金がない。そして…。 -何かあったのですか。もしかして、アヴァンギャルドなことをしたり…(笑)。 クラウトハイム そうなんです(笑)。大学を卒業したばかりですから、こんなおもしろいことをすれば、みんなが喜ぶ
◎小劇場ファンのための親子演劇ガイド 片山幹生 1.発端 2005年12月に演劇集団円のこどもステージ『おばけリンゴ』を、両国のシアターχで娘と一緒に見たときのことはいまだはっきりと覚えている。舞台上で生成するあらゆる出来事に目を輝かせて見入り、いちいち律儀に反応を示す子供の様子をそばで眺めるのは、芝居そのもの以上に私の気分を高揚させる体験だった。娘が5歳になるころから12歳になった現在まで、平均すると大体、一年に10回ぐらいは子供と芝居を見に行っている。子供と一緒に見る演劇は、私の観劇生活のなかでも重要なものになっている。 子ども劇場などの観劇団体に関わっている方などには、子供向けの演劇作品に長年にわたり数多く接し、私などよりはるかにその世界に精通している方が多いはずだ。この記事は東京に住む一小劇場ファンの観点からの私的で主観的な子供向け演劇の世界の紹介にすぎないことを最初にお断りしてお
◎いわゆるバナナ事件について 水牛健太郎 公演チラシ バナナ学園純情乙女組(以下「バナナ学園」)の公演『翔べ翔べ翔べ!!!!!バナ学シェイクスピア輪姦学校(仮仮仮)』において、5月27日(日)にトラブルがあった。ツイッターに友人を通して公表された被害者のメールによると「舞台上にいきなりあげられて、知らない男に胸をわしづかみにされて、下半身すり付けられてガンガンされて、それを他のお客様に見せつけて笑われてパフォーマンスにされたことは本当に辛かったです。相手も段ボール被ってて誰かわからないし、土下座してもらいたい」ということである。要するに、バナナ学園のパフォーマンスに巻き込まれた女性観客が、深刻な不快感と怒りの念を抱き、間接的ながら、抗議の意向を表明したということだ。 バナナ学園のサイトは6月2日付で「不快な想いをさせてしまったお客様ご本人と5月31日時点でお会いし、事の真相をご説明した上で
2009年に始まったフェスティバル/トーキョー(F/T)は、三回の開催を通じ、常にその内容に注目が集まる、見逃せない演劇祭としての地位を確立しています。しかしその一方、実際のところF/Tがどのように運営され、何を目指して開催されているのか、十分知られているとは言えません。「F/Tの顔」であるプログラム・ディレクターの相馬千秋さんに、興味の赴くままお聞きしました。 インタビューは2月3日に、にしすがも創造舎で行われました。マガジン・ワンダーランド第232号に掲載の予定で準備を進めていましたが、急きょ大震災特集号としましたので、一週間遅れの第233号でお送りします。(聞き手 水牛健太郎、大泉尚子、都留由子@ワンダーランド) フランスで舞台芸術と向き合う -昨年11月28日に前回のフェスティバル/トーキョー(F/T)10が閉幕して、今はもう次回に向けての準備をしてらっしゃるんですか。 相馬 そう
◎4月からサイトとセミナーを休みます ワンダーランドは今年2015年4月からしばらく、劇評サイトを休止します。劇評を書くセミナーの新年度の予定もありません。サイトは2004年にスタートして10年余り。セミナーは2008年に始まって7年たちました。ともに年末まで休みを取り、あらためて積み残しの課題に取り組めるのか、取り組むならどうするかなどを検討することにしました。活動はほぼ3月いっぱいが区切り。これまで支えていただいた読者、執筆者のほか、観客や劇場、演劇関係者の方々の厚意に感謝します。温かい支援に応えられなかったことを残念に思います。 “ワンダーランドサイト休止のお知らせ” の続きを読む 【扇田さんを偲ぶ野田秀樹さん。東京芸術劇場。 ひばりタイムス提供 禁無断転載】 演劇評論家の扇田昭彦さんが5月22日に亡くなって1ヵ月余り。東京・池袋の東京芸術劇場プレイハウス(中ホール)で7月6日(月)
五反田団と最初に出会ったのは「家が遠い」公演でした。ヘタウマの筆跡、チープな仕立てのチラシに引かれて劇場に足を運びました。公演はうわさどおりの出来映えでした。柔軟で重心の低い脱力系ながら、だれもが抱えるほろ苦い記憶を定着するという印象が残っています。その後の活動はご存じの通りです。主宰の前田司郎さんは劇作・演出など演劇活動のほか、最近は小説も発表して高い評価を得ています。聞き手は、フリーライーターの梅山景央さん。五反田団と前田さんの謎と秘密に迫ります。(北嶋孝@ノースアイランド舎)【写真はいずれも前田司郎さん】 ページ:1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 ――まずあまりにも基本的なことなんですが、「五反田団」という名前の由来を教えてください。 前田 五反田ってたまに聞く駅名だと思うんです。池上線に乗るときとか、そういえばあったな、みたいな。渋谷や新宿とくらべるとイメージもそんな
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