大船渡・佐々木朗希の最後の夏は、“登板なし”という形で終わった。 7月25日に行われた、第101回全国高校野球選手権岩手県大会決勝。大船渡対花巻東の一戦を見ようと、前夜からの徹夜組も含めて約5,000人が岩手県営野球場に集結した。マスコミの数も、岩手県内外から集まった48社140人以上という数に及んだ。これほどまでの注目が集まったのも、“令和の怪物”と呼ばれる佐々木の存在があったからに違いない。 7月16日の初戦(対遠野緑峰)は2回パーフェクトに抑え、中1日で投げた3回戦の一戸戦では、6回参考ながらノーヒットノーランを達成。21日の盛岡四戦は、延長12回194球を投げきり2失点、21奪三振の力投。公式戦では自身初、大谷翔平(エンゼルス)以来の160キロもマークした。打者としても決勝2ランを放つ活躍で、チームを引っ張った。 準々決勝の久慈戦(22日)は疲労を考慮して登板なし。それでもチームは