この住民意識調査は主催した教授が「危機感をあおってしまった」と反省の弁を述べているが、それ以前の問題だろう。住民に回答を求めるためのシミュレーション「将来起こりうる架空の国際情勢」の設定がおかしい。筆者が先日、交流サイト(SNS)『琉球弧ピースネット』に投稿した内容をあらためて紹介する。 「将来起こりうる架空の国際情勢」が甘いのでは。 ①台湾有事に際し、在日米軍が軍事行動を起こせば、当然、米軍基地が攻撃され、日本有事になるのは自明のこと。そうした事態の展開を無視している. ②「日本政府は台湾防衛のために武力行使するか否か」って、法的根拠がない。政府の言う平和安全法制(安全保障関連法) は、他国を武力で守る、つまり集団的自衛権を行使できる存立危機事態は「密接な関係にある他国」を守らないと日本の存立が脅かされる事態を指します。日本政府は台湾を「国」とみなしていないので「密接な関係にある他国」に