現在、韓国国立現代美術館のソウル館で開催中の展覧会「周辺的思考」は、ウィリアム・ケントリッジが世界的に活躍し始めた90年代から現在に至るまでの代表する作品で構成されている。彼は1955年生まれ。南アフリカ出身の白人で、アパルトヘイトなどの社会問題を扱う作家として知られる。演劇の仕事や美術を教えながら、美術家としてのキャリアをスタートさせている。主な表現形態はコマ撮りによるアニメーション。切り絵や実写を扱うが、何と言っても木炭やパステルのドローイングで描かれたものが印象的だ。 “Johannesburg, 2nd Greatest City after Paris” William Kentridge, 1989, 8’02”, Mixed media installation with video その最初の作品となったのが「ヨハネスブルグ、パリの次に素晴らしい都市」である。ここに登場する