富岡町が保管している被災した時計。針は津波第2波の到達した午後3時35分(上)と震災発生の午後2時46分付近(下)でそれぞれ止まっている 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故などを伝承するため、福島県富岡町が計画するアーカイブ施設の在り方を検討してきた町民会議は30日、基本構想をまとめ、提言書を町に提出した。複合災害の教訓を世界に発信する役割を果たすことなどを求めた。 提言書を受け取った宮本皓一町長は、2020年度中の完成を目指すことを説明。建設場所は町文化交流センター「学びの森」周辺とする方針を明らかにした。完成時期の目標は当初の19年度中からずれ込む。 提言書は役割として(1)地域の歴史と災害の実態を後世に伝える(2)大規模災害時の資料保全手法を全国に伝える-ことなども盛り込んだ。整備する機能には「学習交流」「発信」「展示」「収蔵庫」などを挙げた。 町は今後、有識者による部会に基本計