ベルギーのイベントに行く前の9月下旬、『この世界の片隅に』を試写会で観ました。 エンドロールを眺めながら気が付けば静かに涙が流れていました。心の中に広がった思いはすぐにまとめきれるとも思えず、そのまま今日になってしまいました。 すでに多くのツイートがこの映画の感想や感動を伝えていて、私が書くことも無いかとも思ったのですが一つだけ…… 空気の匂いまで感じられるように再現された当時の街並みや暮らし。そこに降り注ぐ空爆が、その世界の片隅から一つまた一つと奪っていく様子が実感をもって迫ってきます。だから常日頃は自分の心に半分蓋をして、薄皮一枚向こうの景色として眺めていた紛争地のニュース映像が突然にリアルになる。