のでちょっとメモっておく。 スペクタクルは、それが打ち立てた見事な秩序をいくつかの危険が取り巻いていることを隠さない。海洋汚染と熱帯雨林破壊は地球の酸素補給への脅威となっているし、オゾン層は工業の進歩に抵抗できなくなってきている。また、原子力から発する放射能は不可逆的に蓄積されている。スペクタクルは単に、それらは重要ではないと結論付けるだけである。スペクタクルが議論しようとするものは、ただ、時期と量だけだ。そしてただその点においてのみ、安心させることに成功するのである。スペクタクル以前の時代の人間なら、そんなことができるとは思わなかっただろう。 スペクタクル的民主主義の方法は、全体主義的な独裁(ディクタート)の単なる乱暴なやり方とは逆に、きわめて柔軟性に富んでいる。物事(ビール、牛肉、哲学者)がひそかに変化したときにも、名前をそのまま使うことができる。また、物事がひそかに続いているときに名