サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
今年の「#文学」
bookcites.hatenadiary.com
★★★☆☆ あらすじ 中年の男は、定期的に訪れていた献血センターで若い女と知り合う。 感想 中年の主人公が、献血所で知り合った女と、久々に再会した同級生の妹、二人の女の奇妙な思い込みに振り回されてしまう物語だ。 序盤は著者独特の言い回しに慣れず、何が起きているのかさえ理解するのに苦労してしまったが、少しずつ慣れてきた。ただ、妙に多い体勢に関する描写は最後までうまくイメージを掴めなかった。 男女間で起きたことをただ淡々と私小説風に綴り、そして淡々と終わっていくのかと思っていたのだが、中盤以降くらいからはミステリー的な雰囲気も出てきてグッと惹きつけられた。突然数か月後に場面が飛んだりと、小説的な面白さも随所にちゃんとある。 妄想なのか現実なのか記憶が曖昧で不安定になっている女たちを、主人公が戸惑いながらも何とか落ち着かせようとする。主人公が、彼女たちの不明瞭な記憶を現実と妄想とにキッチリと切り
★★★☆☆ あらすじ 学生たちがそれぞれバイトや学生運動などをしながら通う私立大学に、世界的な学者が学長に就任し、改革を始めたことにより波紋が起きるようになる。 感想 とある私立大学に通う学生たちの姿を描いた群像劇だ。最初は長門裕之演じる金策に明け暮れる学生を中心にした、陽気で朗らかな学園コメディの雰囲気が漂っている。だが注意深く目を凝らすと、そこには学生たちそれぞれのしんどい状況が見えてくる。その大きな要因となっているのは金銭的な問題だ。高い学費のために苦労している学生たちが多く、この時代も貧困が深刻な現代と大して変わらなかったのだなと意外だった。 プア・ジャパン 気がつけば「貧困大国」 (朝日新書) 作者:野口 悠紀雄 朝日新聞出版 Amazon 当時は大学へ行くことが特別なことではなくなりつつあった時代なのだろう。大学の数が増えて質が悪くなり、良い就職のためだけに進学し、まともに勉強
★★★★☆ あらすじ 「A」と名付けた自分の内なる声と対話しながら日々を暮らしていた30代の女性が、ある日恋をする。133分。 www.youtube.com 感想 友人も恋人もなく、内なる声と話すことでおひとり様を満喫していた女性が主人公だ。自分自身と会話をするのは孤独と上手く付き合うためだが、そんな芸当が出来てしまうから孤独な生活に陥ってしまうとも言える。自分を客観的に見つめてしまう人にとって、とかくこの世は生きづらい。 そんな女性を演じる主演ののんが良かった。さすがに「あまちゃん」の頃の少女のような可憐さはないが、相変わらずの良い表情、良い演技を見せておりみずみずしい。脳内の「A」と会話する一人芝居がほとんどでも、魅力的な演技で全然飽きさせない。 能年玲奈主演 連続テレビ小説 あまちゃん 完全版(新価格版) DVD-BOX1 全4枚【NHKスクエア限定商品】 能年玲奈、小泉今日子、福
★★★★☆ あらすじ かつての同僚で友人だった女性が殺され、真相を知るために事件を調査し始めた主人公。米ドラマ「ザ・シークレット・ハンター」の劇場版の続編。 感想 序盤は前回同様に、すんなりと本題には入っていかず、いくつかのサイドストーリを見せながら主人公の人となりを見せていくスタイルだ。しかし、配車アプリを使った運転手として生計を立てているなんて、主人公はなかなか最先端の現代的な生活をしている。 その他にも自宅をウェブカメラで監視していたりして、法に代わって裁きを下すこの手のタイプのキャラクターは、古いタイプの人間のイメージが強かったので新鮮だった。乗客との会話から様々な情報が入手できるので好都合でもある。 中盤くらいからようやく本題に本腰が入っていくのだが、前作の主要キャラが死んだり、裏切りがあったりと、続編あるあるがふんだんに盛り込まれていたので、多少がっかりしてしまう部分があった。
★★★★☆ あらすじ 捜査が難航する連続殺人事件に興味を持ち、一人で調査を始めた新聞の風刺漫画家。 www.youtube.com 60年代後半に実際に起きた未解決事件「ゾディアック事件」を基にした映画。158分。 ゾディアック事件 - Wikipedia 感想 冒頭の、独立記念日のお祭りムードあふれる夜に突然起きる殺人事件はショッキングだった。この映画の殺人シーンはどれも鮮烈だ。 主人公は、メディアに手紙を送り付けて事件を予告するなど、いわゆる劇場型犯罪を行なう犯人に強い関心を示す。この主人公が刑事でも記者でもなく、風刺漫画家だというのが興味深い。暗号を送りつけたり警察を挑発したりする犯人は、ある意味で漫画的だ。だから主人公の心の琴線に触れたのかもしれない。 新聞社に勤めるも蚊帳の外であまり情報が回ってこない主人公は、同僚記者と仲良くなり、共に事件について語り合うようになる。このロバート
★★★☆☆ あらすじ 刑期を終え出所したヤクザの男は、芸能事務所を始めた組長の指示により、ある女性をスターにするため奮闘する。 感想 やくざの世界を舞台にしたコメディ映画だが、正直あまり笑えない。笑えるような空間が作れておらず、すべてが流れていってしまう。そもそもどこが笑いどころかすら分かりにくかった。 主演の横山やすしも演技自体は良いのだが、案外コメディーシーンは下手だ。とりあえずなんでも威勢よくやってしまうので緩急がない。もしかしたらコントもちゃんとできないのでは?と疑ってしまった。彼は上手く操ってくれる人がいてこそ輝くのかもしれない。 やすきよ漫才傑作選(1) アーティスト:横山やすし,西川きよし コロムビアミュージックエンタテインメント Amazon 笑えない笑い中心の前半はかなり辛かったが、歌手として売り出すことを任された組長の女との許されぬ恋が展開する後半はだいぶ見れるようにな
★★★☆☆ 内容 注目を集めるための戦略を紹介する本。 感想 「いいものを作れば、お客は来る」ーそう無邪気に信じている人が多すぎる。 p11 今の世の中は様々な人や企業が注目を集めるために血眼になっている。そんな中でただ人々が気付いてくれるのを待っているようでは確かに呑気すぎる。何かを世に広めたいと考えているなら、人々の注目を集める努力をする必要がある。 本書では「即時」「短期」「長期」の注目の段階があるとし、各段階での人々の関心を呼びおこす7つのトリガーを紹介している。内容的に特に新鮮さを感じる箇所は少なかったが、注目を得るための方法を系統だててうまくまとめている。さらに巻末の日本語版解説で要約しているので、この要約を読んで気になった箇所の本文を読むという使い方も出来る。 本書の内容を参考にして、注目を集める方策を取っても必ずしも成功するとは限らないのが難しいところだが、注目を集める仕組
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『bookcites.hatenadiary.com』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く