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円安とは
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個人の成長における最も重要で持続可能な飛躍は、自己、つまり自身のアイデンティティを広げることから生じる。しかし、自己の一つのバージョンを手放し、別のバージョンに進化する際に伴う不快感に、私たちは抵抗を感じる。 あなたはなぜリスクを取らないのか 日常生活の中で、私たちの脳は今の状況の意味や方向を見つけ出すために過去の経験に頼っている。そして、私たちは過去の経験に基づいて自分自身を定義し、考えることなく行動することがある。たとえばあなたは、失敗や誰かから拒絶されたことといった、自分のアイデンティティを脅かすような否定的な要素を避けるだろう。同様に、自分の力や成功を主張するような肯定的な要素も避けることがあるかもしれない。 ベストセラー作家マーク・マンソンが提唱する「回避の法則」によると、「自身のアイデンティティが脅かされるたびに、私たちは脅かすものを避ける傾向が強まる」とされている。 ノースウ
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 「本当はXさんに謝りたいんです」 あるメーカーのA役員が、絞り出すように言います。 Aさんは、過去に自身の感情をコントロールできず、理不尽に部下のXさんを怒ったことがあります。後日、言い過ぎたと思い、謝ろうと思ったものの、皆の面前で罵倒して、今更どう謝ればいいのかわからず、その機会をうかがっていたといいます。しかしその後、XさんはAさんに挨拶もほとんどしなくなり、話しかけてくることもなくなりました。そのXさんの態度をみて「部下がそうなら、こちらもそうしよう」とAさんもXさんに声をかけるのをやめてしまいました。A
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 エグゼクティブ・コーチングでは、経営者の仕事の中でも重要な意思決定のための「選択」がテーマになることがよくあります。あるクライアントとも「いかに選択の能力を上げるか」というテーマで対話をしてきました。 ある日のセッションで彼が言いました。 「私は仕事の中で常に選択に迫られています。その中でいかによい選択をするかというプレッシャーに常にさらされてきました。セッションでも、選択の質を上げるための能力について話してきましたし、さまざまなことを試してきました。それでもいつも後悔があって、つい『たられば』を考え続けてしま
Global Coaching Watch Global Coaching Watch では、海外コーチのブログ記事の翻訳を中心に、世界のコーチング業界のトレンドやトピックスをお届けします。 時間をコントロールすることはできない 今抱えているプロジェクトが終われば、息抜きをしたり、自分自身が目標とすることに集中したりする時間が増えると思い込んでいないだろうか。私はいつも「今取り組んでいるプロジェクトを終わらせれば時間ができる」と自分自身に言い続けてきたが、何年も前からその思い込みは幻想だと気がついている。たとえやるべきことが減って少しすき間時間ができ、その時間は自分のコントロール下にあると思っても、新たに別の仕事や依頼が入り込んできて、また「もっと時間が欲しい」というジレンマに戻ってしまうことはないだろうか? 時間をコントロールすることは不可能だし、時間を管理することは無益な目標だ。時間を
Easterlies Easterliesは、日本語で『偏東風(へんとうふう)』。「風」は、外を歩けばおのずと吹いているものですが、私たちが自ら動き出したときにも、その場に「新しい風」を起こすことができます。私たちはこのタイトルに、「東から風を起こす」という想いを込め、経営やリーダーシップ、マネジメントに関する海外の文献を引用し、3分程度で読めるインサイトをお届けします。 コロナパンデミックが、世界中の個人やコミュニティー、企業などを先行き不透明な状況に追いやる中、「パーパス」という言葉をよく耳にするようになった。「パーパス」という言葉の語源はラテン語。「pur(前に)」という言葉と「pose(置く)」という言葉が組み合わさり、「物事を達成するために目の前に置くもの」、すなわち「目的」を意味するようになったという。 なぜパーパスなのか? "Creating a Purpose-Driven
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 今から11年前、最初にコーチングについてのトレーニングを始めたとき、アメリカから来日したコーチは、私たちに興味深いことに取り組ませました。 それは、「未完了を一掃するプログラム」といい、仕事、人間関係、パーソナルなことなど、いくつかの領域で「やろうと思ってやっていないこと」「やめようと思ってやめていないこと」をチェックリストにし、3ヶ月かけて完了させていく、というものでした。 チェックリスト: 「やろうと思ってやっていないこと」「やめようと思ってやめていないこと」 私は、 □ 机の引き出しを整理する □ 貯金通
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 組織風土やその組織に属する人材の成熟度は、「問い」に対するリアクションの中に観察することができる。 ここ数ヶ月、私が強く感じている仮説の一つです。 コーチ・エィでは「3分間コーチ」という対話を体験的に学ぶワークショップを、多くの企業様にご提供しています。ワークショップではオンラインで24名の参加者が集い、Zoomのブレークアウトルームという機能を使ってバーチャルな小部屋空間で二人組になり、様々な問いを間に、3分間の対話を繰り返します。 お題となる「問い」は、約40個ありますが、たとえばこんな問いです。 「組織の
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 私たちが組織で働く理由の一つは、個人で活動するよりも、より大きな仕事ができるからにほかなりません。一人ひとり能力を掛け合わせることによって、より高い生産性を発揮し、社会に大きな影響力をもつ仕事をする。そのベースには、組織の中で一緒に考えたり、コラボレーションしたりできるという前提があります。ところが実際のところ、それがなかなか難しいのも現実です。 マシュー・サイドは『多様性の科学』の中で「米国運輸安全委員会によれば、30件以上の墜落事故が、副操縦士ら乗組員が機長に進言できずにいたことに起因している」と記し、次の
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 みなさんは、自身の感情を表現する言葉をいくつ持っているでしょうか? たとえば、「喜怒哀楽」という言葉があります。喜び、怒り、悲しい、楽しいは、感情を表わす代表的な言葉といえるでしょう。 しかし、コーチ・エィのトレーニングで使う「感情のリスト」には、実に148もの感情を表現する言葉が書かれています。そのリストには、ほとんど使うことがない言葉や、見てもどういう感情を指すのかすぐにわからない言葉などがあり、普段、自分がいかに限られた言葉で感情を表現しているかに気づきます。 コンサルタントの細谷功氏「言葉は抽象化の産物
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 「リレーショナル・インテリジェンス」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。日本語にすれば「関係性の知能指数」となりますが、これは具体的にどんな知能なのでしょうか。 ヒトは知能が高いのに、脳の処理速度が遅い 高い知能を持つ動物である霊長類の中でも、とりわけ知能が高いのがヒトです。知能の高さは脳の神経細胞の数に比例し、実際これまで調べられたどの哺乳類よりもヒトの脳は神経細胞の数が多いことがわかっています。 一方で、処理速度で比較すると、ヒトの脳は他の霊長類の脳に比べて遅いことも、研究によって明らかになっています
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 みなさんのモチベーションの源はなんでしょうか? 私は年末にエントリーしているフルマラソンの完走に向けて、現在トレーニングを重ねています。42.195キロを走り切るモチベーションになっているのは、なんといっても走り終えた後の「達成感」です。20年前にフルマラソンを完走した時に味わった、「やり切った」というすがすがしい達成感が忘れられません。 この場合の私のモチベーションは「達成感」ですが、人の動機の源は、ほかにもいろいろあります。 成長実感 影響力の発揮 帰属意識 自由 敬意 公正さ 新しさ などがモチベーション
もの覚えが悪くなった、名前が思い出せなくなった...。 年齢を重ねる中で、パフォーマンスの落ち込みを感じることはないでしょうか? 50歳近くなった私も、ちょっとしたことにその兆候を感じます。 覚えが早く、重要なことに専念し、解決策を見出す力が周囲よりも優れ、秀でたパフォーマンスを発揮する。 専門家が「流動性知能」と指摘するこの能力に優れた人たちは、若い頃から成果を上げ、会社の期待を満たし、地位を手にします。 しかし、私たちのパフォーマンスには、やはりピークがあるようです。物理学者は50歳、科学者は46歳、医学者は45歳を超えた途端、革新的な発見や発明が一気に減るといいます。作家は40歳から55歳でパフォーマンスが落ち込み始め、金融機関関係者は36歳から40歳でピークを迎えます。この傾向は、ナレッジワークに限らず熟練労働にもあてはまり、整備士や事務員もピーク年齢は35歳~44歳だそうです(※
米国コーチング研究所レポート ハーバード大学医学大学院の外郭団体、「コーチング研究所/Institute of Coaching (IOC)」所蔵のコーチングに関する論文やリサーチ・レポート、ブログなどをご紹介します。 研究によれば、指示的でないコーチングはひとりで行う熟考や指示的なアドバイスよりも多くの気づきに導き、創造的洞察に関係する脳部位の活動を増加させる。 脳波検査を用いた研究 効果的なコーチングセッションのハイライトは、クライアントが新しい洞察を得る瞬間、いわゆる「アハ・モーメント(「なるほど、そうか」と納得する瞬間)」にある。ひとりで考えたり指示的な会話をしたりする場合よりも支援型コーチングのほうが洞察に関係する脳部位を活性化することが、神経科学の研究によって確認されている。 スペインの心理学者、バルトロメらがFrontiers in Educationに発表した2022年4月
エグゼクティブ・コーチングの過程で、360度フィードバックを扱うことがあります。定型のアンケートではなく、一人ひとりのクライアントがオリジナルのアンケートを自身で作成します。 コロナ禍が始まった3年ほど前、某機械メーカーの開発部門トップであるAさんは、自分自身のリーダーシップをバージョンアップさせたいと、周囲からフィードバックを集めることにしました。Aさん自身が、今後どんな成長をしていく必要があるか、そのヒントを手に入れることが目的です。 その中に、こんな問いがありました。 「今後、当社に必要な変革を進めるにあたり、私(Aさん)にはどんな変化が必要だと思いますか?」 すると、回答にはこんな言葉が並びました。 「特にありません」 「今のままでいいです」 全体の約3割が、そう回答したのです。 その後のセッションに、Aさんはちょっと浮かない表情で現れました。 「これは、困りましたね」 思考停止状
コーチングカフェ コーチが、日々のコーチングの体験や、周囲の人との関わりを通じて学んだことや感じたことについて綴ったコラムです。 先日、衝撃的な出来事がありました。 急ぎで対応しなければならない仕事が生じ、夜遅い時間でしたが、若手メンバーのAさんに「翌朝10時にミーティングをしたい」とメールを送りました。 ところが、夜が明けてもAさんからの返信はなく、10時のミーティングにも現れませんでした。電話をしてもつながりません。 しばらくすると、チャットで「今からオフィスに移動します」というメッセージが届きました。 それを読んだ瞬間、頭に血がのぼりました。 「こっちは電話したのに、チャットで返信してくるとは何事だ。俺は先輩だぞ。それに、そもそもなんでミーティングの前に連絡してこないんだ」 指導する必要を感じた私は、Aさんにこう返信しました。 「結構怒っています。ポイントは後ほど伝えます」 するとA
コーチングカフェ コーチが、日々のコーチングの体験や、周囲の人との関わりを通じて学んだことや感じたことについて綴ったコラムです。 先日、トレーニングの一環で、私がコーチ仲間にコーチングしてもらい、私からその方へICF(国際コーチング連盟)のPCCマーカーを活用しながらフィードバックする機会がありました。 PCCマーカーのコンピテンシー5「今ここに在り続ける」の中に、「5.4 コーチはクライアントのことをより知りたいという好奇⼼を⽰している」という項目があります。 そのコーチングで、相手から興味をもって話を聞かれているように感じなかった私は、コーチング後のフィードバックで、この項目と絡めて、 「○○さんに話を聞いてもらっている感じがしませんでした」 と伝えました。すると、相手からは、 「なんとなく栗井さんの話に興味をもてなかったんです」 という回答が返ってきました。その言葉に密かに傷ついた私
コーチングカフェ コーチが、日々のコーチングの体験や、周囲の人との関わりを通じて学んだことや感じたことについて綴ったコラムです。 今回は私が社内研修で参加したワークショップの体験から学んだことを共有します。 想定内のコミュニケ―ション そのワークショップは、組織変革やコミュニケーションに関する問いを間において、参加者同士が対話しながら自分のコミュニケーションを振り返っていくという内容でした。 私はプログラムの中で多くの同僚と1対1で対話を重ね、自分のコミュニケーションについてさまざまな気づきを得ていました。 中盤、二人組で対話をしているときに、相手がふと口にした言葉にハッとさせられました。 「ここでの対話って、おおよそこういうことを話すという想定があって、それに沿って話せば、なんとなく時間をやり過ごすことはできるよね」 自分を振り返れば、プログラムに真剣に取り組んでいて、決してやり過ごそう
"You might be right."(あなたは正しいかもしれない)というアメリカのポッドキャスト番組があります。 相容れない主張を持つ2人の論者が、お互いの主張を交換し合い、最終的に"You might be right."と、別の見方を手にすることを目指すという内容です。銃規制、避妊の権利、ヘルスケアの公的支援、米国で世論を二分する社会課題から一つテーマを取り上げて、論者が対立意見をぶつけ合う。 とても興味深い番組なのですが、何度も聞いているうちに、これではこれらの課題は解決しないだろうなと思うようになりました。なぜなら、お互いが言いたいことを言い合っているだけだからです。途中、決まり文句のように"You might be right."と発言する論者もいるのですが、どこかとってつけて言っている感は否めません。 それぞれが自分の世界観に執着しており、相手の主張を受け入れたり、理解し
コーチングにおいて「アカウンタビリティ」とは、「主体的に自ら進んで仕事や事業の責任を引き受けていく意識や態度」「⼀⼈ひとりが、⾃分の責任において考え、⾏動を起こす意識や態度」を意味します。「当事者意識」という言葉に近いかもしれません。 組織において、我々リーダーはアカウンタビリティをどのように扱うことができるでしょうか。 「私が頑張らなければ」 私は前職で、新規事業の事業部長をしていました。当時は、とにかく事業を軌道に乗せ、早く成長させたくて、現状を把握して問題を抽出し、改善策を現場で落とし込む、というサイクルをフル回転でこなしていました。優先度高く取り組んでいた課題は、売上と利益の拡大の他に、人材教育や幹部育成です。 あるとき、売上が急に落ち込み、スタッフの退職も増えてきた店舗のマネージャーと面談することになりました。 彼女は売上に対する意識が強く、予算は必ず達成させるという使命感をもっ
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 先日、日本の大手IT企業からシリコンバレーの米国企業に転身された方と、Zoomでお話しする機会がありました。 新しい職場でもっとも印象的だった体験を尋ねると、 「君はどんなビジョンを持っているの?」 と、新しい同僚たちに挨拶するたびに問われたことだったそうです。 ご本人はうまく答えられずだんだん苦しくなり、途中から、 「あなたのビジョンは何?」 と相手に質問し始めたところ、誰もが楽しそうに「Myビジョン」を語ってくれたとのこと。 「ビジョンは会社から下りてくるもの、と無意識に思っていたのだと思います。今回、自分
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 ロジカルシンキングに代表される欧米型の考え方が日本に浸透し、効率良く問題を解決することが提唱されるようになりました。また、ITやSNSの飛躍的な発達により、圧倒的なスピードをもって、合理的に判断することができるようになりました。 組織の中のコミュニケーションは、10年前とは様変わりしたことを、皆さんもお感じになっていることでしょう。 確かに便利にはなりましたが、その一方で、社員一人ひとりがどのように物事を捉え、どのように思い考察したかのプロセスや、そのときにどう感じたのかという情報は置き去りにされてしまっている
コーチングカフェ コーチが、日々のコーチングの体験や、周囲の人との関わりを通じて学んだことや感じたことについて綴ったコラムです。 コーチとの対話は「視点を変える」と言いますが、人の視点が変わるというのはどういうことなのでしょうか? 私には妻との間で気になることが一つありました。玄関での靴の脱ぎ方の違いです。私には靴を脱いだら、かかと側を部屋側に向けなおして揃える習慣があります。一方、妻は脱いだら脱ぎっぱなし。つまり、つま先が部屋側を向いている状態です。私はその靴の状態を目にするたびに、行儀が悪いなと思い、イライラしていました。 妻と話しても、「私にとってはそのほうが早いのよ。それって単に考え方の違いでしょ」と取り合ってくれません。こんな小さなことを気にするなんて、という自己嫌悪も相まって、私の不満は募る一方でした。 ある日突然、問題が消えた ある日、同僚コーチSさんとたまたまこの話をする機
まだ若いから。 もう歳なので。 あとに続くのは、どちらかといえばネガティブな言葉。幾度となく耳にし、また私自身も口にしてきたお馴染みのフレーズです。 最近、この言葉を枕詞に使う時、人はどのくらいのタイムスケールを想定しているのかが気になり始めました。どこから見て「若い」のか? 何と比較して「歳」なのか? そして、何のためにこの言葉を使っているのか? きっかけは、エグゼクティブ・コーチングのクライアントさんの言葉です。 同じ年齢なのに トップダウンの組織文化で離職率が高いことがテーマとなっている会社で、執行役員に抜擢されたAさんは、コーチングで目標設定について話しているときにこうおっしゃいました。 「僕は執行役員になったばかりだし、まだ若いから、社長のビジョンを尊重しながらうまくやっていくことから始めようかと思っているんです。徐々に組織を理解していければと。他の役員のみなさんの意向もあるし、
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 さっそくですが問題です。 優れた経営者とはどんな人ですか? 会社経営の成功とは何ですか? さて、正解は何でしょうか。 これらの問いに、絶対的な答えがあったら、どんなにすっきりするでしょう。「これさえやれば、あなたも立派な経営者になれる!」「会社経営の成功の法則100」こんなビジネス書があったら、思わず手に取ってしまいそうです。 エグゼクティブ・コーチングを通じて多くの経営者とお話する中で、こんなことを「教えてほしい」と言われることがあります。 経営者として何をすればいいのか? 社長のあるべき姿とは何か? 社長と
Global Coaching Watch Global Coaching Watch では、海外コーチのブログ記事の翻訳を中心に、世界のコーチング業界のトレンドやトピックスをお届けします。 その問いへの答えは、あなたが想像しているものとは違うかもしれない。 コミュニケーションは、「話す」「書く」「聞く」という3つの要素から成り立っている。私たちは幼い頃、親や保護者から話すことを学ぶ。書くことは学校で先生に教わる。では、聞くことは、いつ、どこで学ぶのだろうか?実は、その機会はどこにもない。それゆえに、聞くことを学ぶ必要がある職業を選ぶ人もいる。(例:カウンセリング、コーチング、営業)。また、人間関係を改善する方法を模索しているときに、人の話をよく聞くことを学ぶこともある。また、マネジメントトレーニングの一環として、人の話をよく聞くことを学習することもあるが、これらは定期的なものではなく、1
いま、組織に強い遠心力がはたらいている 新たな商品を生み出したり、プロジェクトを成功させるチームや組織は、「求心力」と「遠心力」のバランスが良い、と言われることがあります。(※) 組織における「求心力」は、強いリーダーシップや、組織としてのビジョン・ゴールに向かって働き、皆がアイデンティティや価値観を共有している状態をもたらします。「求心力」は、組織に強い結束力をもたらす一方で、強すぎると組織の柔軟性を乏しくさせるリスクを孕んでいます。 対して「遠心力」は、より個を強調し、組織を外部に開放する方向に働く力です。一人ひとりが外部とのつながりを積極的に持ち、知見を自由に持ち込めば、組織に新たな視点や拡大をもたらす一方で、強すぎると組織の目的や組織が向かう方向を見失い、一体感が失われる可能性があります。 昨今、組織と働く人の関係は、大きく変化しています。 雇用のあり方は、メンバーシップ型雇用から
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 対話の前提は、お互いが「対等な関係」であることです。 「対等」と口で言うのは簡単ですし、頭でもなんとなくイメージはできます。しかし、実際に「対等な関係」とはどのようなものなのか、わかるようでわからないのが現実ではないでしょうか。 タテの関係の中にいる私たち 上司と部下、お客様とサービス提供者、先輩と後輩、さらに親と子といった家族関係まで、私たちはほとんどの場合、上下関係の中にいるといってもよいかもしれません。さらに、上下は固定されているわけでもなく、ある時は上司、ある時は部下、ある時はお客様、ある時はサービス提
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 先日、弊社に中途入社した社員がいます。彼女は外資系のマーケティング会社のトップを10年以上務めた経験をもち、営業が得意中の得意です。自分の参考にもしたいと思って、彼女に尋ねました。 「これまで営業をやってきた経験から教えてほしいのだけれど、人は何で動くものなの?」 彼女は間髪入れずに答えました。 「人は fear(恐れ)か greed(欲)で動くものではないでしょうか。ですから営業では、そこに働きかけるのが大事だと思います」 多くの経験から抽出された、彼女の明快な軸です。強い信念があることが感じられました。でも
Coach's VIEW Coach's VIEW は、コーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。最新のコーチング情報やコーチングに関するリサーチ結果、海外文献や書籍等の紹介を通じて、組織開発やリーダー開発など、グローバルビジネスを加速するヒントを提供しています。 あなたの会社は、お客様や友人から、どのような会社だ、と言われることが多いですか? 仕事柄、さまざまな業種業界との接点を頂きますが、その会社のありようや雰囲気は、お一人の方と話していてもよく分かりません。でも、訪問して受付の方同士の様子や、守衛さんと社員の関わり、特に、複数が参加するミーティングに参加すると、その会社の様子を一気に感じられるようになります。 目の前にいる二人の間に流れる空気だったり、座ったときの距離感、お互いがどんなふうに視線を合わせているか。 「気持ちのいい、緊張感のあるチームだな」 「上の人が
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