むかし、グロソブ(グローバル・ソブリンボンド・ファンド)が登場した時、直観的にこれは売れると思った。すでに高齢者の手元に多額の現金(余裕資金)がたまっている状況であったから、そういう人たちのニーズとしては元本を維持しながら、毎月お小遣い的なキャッシュフローがある、というのは非常に魅力的だろうと思った。仮に時価変動で元本を割り込むことがあったとしても、利息配当金だけを分配金に回している限り、経済サイクルの中で戻ることもあるだろうし、結局大きな視点では金利差と為替の将来価値とは相殺されるので、まあ(もちろん手数料は別にすればだが)大きな問題のある商品ではないと思った。また、当時はまだ内外金利差があったうえ、その絶対値も高く、元本を維持しながら利息配当金収入を毎月分配していくことは十分可能に思えた。 しかし、もちろんもともと商品設計上予定されていたとはいえ、金利水準が低くなってくると元本からの「