熊猫がプログラミングに出会ってから25年となった今年は、不具合を修正できるようにするための試行錯誤について扱いました。 不具合を踏んでクラッシュした場合、メモリダンプを取得して原因を解析することが多いかと思います。しかし、 syzbot を用いたファジングテストでは、メモリダンプを取得することが(現時点では)不可能です。また、ハングアップやストールの場合は、仮にメモリダンプを取得できたとしても、時間経過に伴う状態変化をメモリダンプから知ることはできないという限界があります。そのため、 printf() デバッグに頼らざるを得ない訳ですが、複数のスレッドが同時に printf() を呼んでしまうことで複数のメッセージが混ざってしまい、個々のメッセージを解析できなくなるという問題もあります。 そんな厳しい状況で、問題が発生した時に必要な情報をいかにして取得できるようにするかという、とても複雑で