以前のエントリーにも書いた気がするが、もともと英語と日本史・世界史など文系科目が得意だった。人間のタイプとしても、エヴィデンス主義の現代の医者というより人文学者寄りだと思う。医学部に進んでも、「なんでお前、文系に行かなかったんだ?」と訝しがられたこと再三である。 理由としては ・いくら文系が好きといっても、人文系のアカデミアのポストはすでに先達で埋まっており何のコネもない私が食えるわけもないこと ・実家もそこまで太くはないこと ・医学部卒業しつつ「オレじつは人文系が得意だったんです」とか言えばなんか人間として厚みが出せるんじゃないか、という下心があったから である。ウザいやつである。 もちろん現実はそこまで甘くなかったのであるが、他方、人文系アカデミズムの世界というもの自体に、なにか思想の硬直性を感じ、中に入ってしまっては自由な研究などできなくなる予感があった。逆説的だが「自由な人文学徒」