サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
大谷翔平
nishinari-lives.com
西成ホテル探訪・九日目 もう22時を大幅に回った金曜日。僕は大阪メトロ堺筋線に乗っている。いくら「8時受付終了ルール」が絶対ではないことがわかったからといって、流石にこんな時間から宿を探すのは困難だろう。 ということで、今晩は、新たな選択肢 「映画館」 に乗り込んでみます。こんばんは! いつもの「動物園前」ではなく、ひとつ手前の「恵比須町」で下車。本日のライトアップを終えた、通天閣ザ赤信号を見上げながら、今夜の寝ぐら 「新世界国際劇場」 に到着。 新世界国際劇場は、いまも味わい深い手書き看板の伝統を守る弐番館。ロードショーを終えた準新作的な扱いの作品を三本立て・入れ替え無しで提供してくれる映画館。 僕も東京に居た頃には、浅草や新橋で「この手」の映画館に行ったものだ。 地下ではポルノが上映され、一階では洋画が上映中。地下に行くのはアレなので、一階に行く。最後の上映回が終わるころには、翌朝5時
西成労働日記・一日目④ 前回からのつづきです。 nishinari-lives.com 「ハツリの手元」 と 「ガラ出し」 を汗だくになりながら進めているうちに、あと2時間。 タバコ吸いすぎ問題 確かに吸いすぎだ。現場の人たちは皆いちようにタバコをくゆらせる。 しかも電子派は極小。みな紙巻きを吸いまくる。ほとんどの人たちは、しっかり仕事をした、その合間に吸っているから無問題。おんなじ土工仲間であるところのTさん&Kさん。T&Kは、とくに吸いすぎだ。 かくいう僕も喫煙一派なので、喫煙自体に文句はない。しかし、ある程度仕事してから吸ってほしい、と思うの。 やっぱり、もう現代。現代においては、タバコはダメな象徴になってしまったのだな。と、T&Kを見ながら思うのだった。 そして、ひとつライフハックをお伝えしたい。 喫煙スペースとはいえ、ゆったり腰掛けられるイスなどが用意されていることは少ない、と思
2021年4月19日。 家が無く、仕事が無い人が「ネットカフェ難民」と呼ばれ漫画喫茶に長く逗留している状態であることが社会問題として表面化したのは、もう10年ではきかない以前のことだろう。 毎週のように、漫画喫茶の合成皮革の床で身体を縮こまらせて眠って、フリードリンクの半分以上は水で薄められたセイロンティーやジンジャーエールを飲んでいると、作業着姿のオッチャンや膝の出たジャージ姿の若者とすれ違う。 かく言う自分も、汗ジミの浮き出たTシャツに、数日履き続けた作業ズボン姿なので彼らと相違ない。 時間ごとに自動的に滞在料金が加算されていく簡易宿泊所としての漫画喫茶に8時間以上居座れば、2000円以上の利用料が必要だ。 西成の安宿が三畳しかない、あるいは一畳半しかない宿泊施設としては貧相な設備であるにはしても、漫画喫茶で眠ることと比較すれば、おおむねラグジュアリーである。 ラグジュアリーの使い方、
2021年8月28日,8月29日 8時には出発予定であったのだが、相変わらず待たされる。 どうしてんのかなぁ、ちゃんと仕事とか打ち合わせとか、遅れずに行ってる? 行ってるんだろうなぁ、これは僕だから待たされてるんだろうなぁ。 さあ、今日こそナビ頑張ろう! nishinari-lives.com さて、同行する社長にとっては、彼の事業を今後ブイブイに展開させていくための、知的財産を蓄える旅なのであろうが、僕にとっては彼の私有財産を新潟ローカルフードによって少しでも目減りさせるための旅。 朝食を何にすんべか?と散々検索した結果、道中無理なく寄れるパン屋さん「フレンドリー高橋」で、地元の人々に愛される味を求める。 さすが、愛されやすいパッケージデザイン。 ローカルCMに漂うチープさと情熱に、胸を熱くするように、洗練とか代理店の匂いが一切しないローカルパッケージデザインの「まっすぐに投げられた」清
2021年8月26日,8月27日 福岡からヤンエグが、夕刻には来阪するので、その前にひと稼ぎを目論む。 「パークイン」を8時には出る。 麗しの冷蔵庫よ、さようなら、そしてありがとう。 冷えた飲料って、こんなに冷えているものなのだね。 トランクルームに寄り、準備をしたのち9時にはウーバーイーツ配達スタンバイ。 平日なので、爆裂なペースではないが、ゆるゆると配達依頼をこなす。 昼には、今夏、喉湿潤最適化固形物 ローソン100「みかんバー」を食べながら、流れた汗を人工的な果汁に置き換える。 いつもの野宿の寝床には、常連の宿無しさんがいる。 後日、少し会話する機会を得たのだが、雨の日はやはり厄介なものだという。 そして、当然今日のような厳しい日射しもまた厄介。 そのどちらの天からの脅威にも、傘がロンギヌスの槍となる。 収まれ!酷暑。 文豪の面影 天神橋商店街近くのマンションに配達。 オートロックの
2021年7月31日 「青春18きっぷ」という「JR鈍行一日乗り放題×5」の時間だけはあるが、金はない勢が用いるお得な切符を46歳になっても使っているとはな。 しかも旅程を検討して、節約のためのオプションとしての選択肢ではない。 断然、絶対、第一等のチョイスとして今回の旅に使用する。 高校時代とまったく変わらない。 「あの頃…時間だけは有り余るほどあったなぁ」みたい回顧は当たらない。 「今も、時間だけは有り余るほどあるんだよなぁ」現在進行形で。 今回の旅は、福岡の会社からの案件で動画を撮影に大分県まで。 西成から逃げたいのね。そうかもね。 nishinari-lives.com 愛媛県松山市経由で大分県中津市まで JR新今宮駅を始発で出れば、15時には愛媛県松山市に着けるはずだ。 もしかすると、乗り鉄ガチ勢および18キッパーがダイアグラムを精査すれば、より早く到達できるのかも知れないが、大
2021年7月20日,7月21日 前日に連絡をもらい、今日はたまに声をかけてもらう土壌改良の現金仕事に出かける。 早朝5時、JR新今宮駅から電車移動し、待ち合わせの場所に向かう。 もう暑ちぃな、夏だな。クソ喰らえ。 「おう、竹下さん!久しぶり!」 待ち合わせの駐車場では、顔見知りの作業員の方と会い、旧交を温める。 「短くしたんやなぁ、髪。夏やからそれぐらいがエエよ」 若手で2度ほど一緒に現場に入った青年は、いつも風俗の話ばかりしてくる。 「昨日も行ったんですけど、もうその子がプライベートで会おうよ!ってすっごく言ってくれるんですよね。店外で会った方がお互いラクだし、そうしようかなぁ、って」 「お金は?払うんすか」 「それは、そうでしょうね。ただ、LINE見てると、もう仕事とかじゃなく、俺に気があるんすよね。タダかもしんないなぁ。というか、もう彼女っていうか」 「そうですか。まぁ、一回店外デ
2021年6月18日〜6月20日 昨日の現金仕事は最悪ではあったが、ひとつ進捗もあって、集合した飯場で話をしたオッチャンと飯を食う約束をしていた。 「俺なんか大した話出来んけどなぁ」 そう言いながら、オッチャンは快く待ち合わせを承諾してくれた。 本ブログの詳細は話していないが、杯を交わしながら説明しよう。 そう考えながら、待ち合わせ場所の新世界国際劇場前に着き、正面のパーキングの車止めに腰掛けながら待つ。 ・・・・・・。 しかし、オッチャンは現れなかった。 8時から1時間ほど待ったが、現れなかった。 これが、初恋相手とのデートならば日暮れまで、まんじりともせず待機するのだが、いかりや長介に弟子入りを志願する志村けんのように、雨が降ろうと、小雪が舞おうとジッと我慢の子。なのだが、 仕方がない。 オッチャンは携帯電話も所持していないと言っていた。 スマホの青白い画面をいつまで眺めても、連絡を取
2021年6月17日。 すっかり現場仕事を放棄して、web周りのクリエイティブなコンテンツ創作みたいな横文字の営為に関わって、ぬか喜びしとる竹下がいる。 そんなこっちゃイカん、如何ともし難く、具体的に実相的に泥だらけになって身をすり減らすのが西成生活の本懐。 しかし、この時の現場仕事は最悪だった。 思い出したくない。思い出したくもない。思い出すけども。 仕事内容というより、「人」がね。かねがね「人」ですよ、畢竟。 午前3時に起床し、3時15分には宿を出る。 普段はノートパソコンを忍ばせている防水の小ぶりなバックパックに、ヘルメットや長靴を詰めて。 旧あいりんセンター近くの、手配師ぎょうさんゾーンまで歩いていく。 ところが、その手前、ローソンのある交差点で早くも声をかけられる。 懐かしい感覚。求められたのね、私! 「仕事あるよ。生コン」 『生コン』 何という空恐ろしい響き。 コンクリート詰め
2021年6月13日~6月16日 朝イチで「パークイン」を出奔する。さようなら。 でも、またすぐに戻ってくるよ。 なぜか熟睡できる愛しの煎餅布団よ。 ウーバーイーツに勤しむ。 大した量は配らなかったが、それには理由があり、西成からどデカいバックパックをトランクルームに預け、ウーバーバッグと配達道具一式を持ってくる際に、トランクルーム個室内に、ビルの入り口を通過する際にかざすセキュリティカードを置いてきてしまった事に気付き、なんやかんや、していたから。 トランクルームを使用するには、第一のロック・入居しているビルのエントランス、そして第二のロック・トランクルーム店舗のエントランス、と2つのセキュリティを潜り抜ける必要がある。 ロック!ダブルロック!もっともっとトリプル、フォース、フィフスロック! そんな世知辛い世の中なのである。 このままでは、ウーバーイーツの配達を終えても、僕の大事な家財道
2021年6月8日~6月12日 この期間に、西成生活が記念すべき100日を突破した訳であるが、祝うことでもないし、祝う器もないし、祝う謂れもないし、祝うべきことでもない。 この週も現場仕事には出ず。 ウーバーの稼ぎで何とでもなる、と云う安心感が慢心感になり、一杯ご飯食べて、ただ横になり膨満感に苛まれていたような気がする。 ただ、夜更けまで漫然とし、やけに落ち着く三畳間で薄汚れた照明を眺め、ネットに溺れ、手淫にふけり、ちょうど「Wish」というアプリで海外で売られているTシャツを「Chuck Norris」とか「Charles Bukowski」とか「Dead Kennedys」とかで検索し、日本では見かけないデザインを指を咥えながら「いいなぁー、欲しいなぁー」とか。 何度か訪れている西成の質屋さんにお邪魔し、話を聞いたりした。 こちらは、はなから「ブログには協力できん!」と云うことを明言さ
ブログが滞っていたこと 残念ながらご期待に沿えず、今日も生きている、僕竹下です。 日記ってーのは、毎日なにがしか記すから「日記」てーんだろ。 なぁ、自明のテーゼだろうが。テーゼの意味が違ってる気もします。 日々を記す、そう、日記は6月で止まっておる。そうらしい。 その間も、ようやっと暮らしてはいましたが、「西成で暮らす」という本ブログのテーゼとはズレまくっている日々を過ごしてまいりました。テーゼの意味が違ってるー。 その間、旧知の友人からのweb周りの仕事の手伝いをしたり、 名古屋の見知らぬ方からご連絡をいただきコンテンツの企画をしたり、 東京の辣腕編集者と名乗る方から叱責を受けたり、 身内の愛した人を見送ったり、 西成の人たちに取材を試み思いっきし断られたり、 話を聞いてもちゃぶ台を返されたり、 野宿連泊したり、 別府に行って温泉に入ったり、 琵琶湖で宗教施設を訪れたり、 新潟で当地のソ
「女装」 「ハッテン」 という強烈なイメージに囚われていた僕であるが、それを極端に俗物視する必要も、神聖視することもない。 という、女装大陸の全貌が、霞の彼方におぼろげながら見えてきた。 そして、新大陸だとコチラ側は思っていても、すでにそこに営営と大陸は存在していた訳で、僕は港に少し立ち寄ってみただけなのである。 「女装と何か?」第3回。 多分、最終回です。 <第1回はコチラ> nishinari-lives.com <第2回はコチラ> nishinari-lives.com 女装とは何か?第3回 ニューハーフという言葉が脚光を浴びたのは、松原留美子の登場がきっかけだ。松原留美子は1981年3月に六本木のイメージポスター「六本木美人」のモデルに起用されるが、その後に男性であることが発覚し、大きな話題となり、その年の秋には角川映画『蔵の中』にヒロインとして出演する。その彼女のキャッチフレーズ
引き続き、 「女装とは何か?」 というテーマに向かって、現役バリバリの女装さんに、女装さんの聖地・天王寺「通天小町」にて、お話を伺ってまいります。 <第1回はコチラ> nishinari-lives.com 件の 「通天小町」 コチラには、その場所ならではのローカルルールや注意点が存在する。 例えば、今回僕はあゆみさんの導きで、受付の左側の入口から、この「談話室」へ入った。 しかし、右側入口から入店すると、ゲイさん専用(サービスルーム)に入ることになり、女装目当てで訪れた人が「女装に会えないやんけ!」と彷徨う光景がよくあると言う。 また、この「談話室」のほかに、「アネックス談話室」という喫煙可能な部屋に関しては、完全に休憩場所としての機能しかないため、ナンパしても無駄。 一方、この「談話室」のソファが置かれた部分や、上階のVIP棟という喫煙所、談話室、本棚があるゾーンにはナンパ待ち勢が居て
大阪、新世界を歩いていると、そこかしこで女装をした男性と思しき人を見かける。 田舎、僕が生まれたような辺鄙な地方都市ではまず見かけることはない。 今はどうだろう? 少しは変わったのかも知れないが。 西成のあいりん地区で、道端に腰掛けてコップ酒を呑むオッチャンの姿と同様に、色鮮やかなドレスをまとい、颯爽と闊歩する、至近距離に近付かなければ女装とは気が付かないその人たちは新世界の日常風景に溶け込んでいる。 富にその姿を発見することが多い「新世界国際劇場」で女装さんを遠巻きに眺めたことがきっかけで、そのことを当ブログに記し、ひとりの女装さんに連絡をいただき、お会いすることが叶った。 nishinari-lives.com nishinari-lives.com nishinari-lives.com ちなみに「〜〜とは何か?」 のタイトルは、紙のプロレスの別冊シリーズから頂戴した。 『大山倍達と
2021年6月6日。 おはようございます! 寝てないけれども。一睡の余地もなかったけれども。 杉作さんのお話に浸っていたので後悔はない。 この表現は、「立錐の余地もない」の誤用ですか? だけれど、人口に膾炙したために定着してしまったパターンですか? 御用ですか?御用だ!誤用だ!日本語は生き物だ。シーチキンと一緒だ。十朱幸代。 昔、映画の仕事の末端に居た頃、原日出子さんと生で至近距離で接する機会があったのですが、メチャクチャ綺麗でした。 なんというか失礼にあたるかも知れませんが、原さんって、もちろんお綺麗だけれど画面を通して見ている分には、「絶世の」とか「黄金比率の」といった美麗さで語られる方ではないじゃないですか? ところが、とんでもなく綺麗でした。お人柄も込みで。 撮影班の方々には、「ビックリするほどの美しさ」を覚えた役者さんがそれぞれおり、照明部のHさんは、 「十朱幸代が、ものごっつか
46歳の誕生日に始めた、西成安宿探訪も数えること10泊をこえた。 このブログをご覧いただいている皆様も、「来年はドヤ行ってみよう!」と思っておられることと存じます。 そこで今回は、これから西成ドヤ巡りをスタートさせる「あなた」のために、 2020最新版 西成の安宿に持っていくべきアイテムたち をご紹介。 普段のわたくしのパンパンになったザックの中身をご紹介いたします。 ※最近ブロガーの方々が「今年、買ってよかったもの!」みたいな有益で興味深い投稿をされているので、マネです。真似るは学ぶ。 コレが西成安宿に持参している一式だ! 以上です! さようなら! はじめまして! 説明させてもらっていいいですか?話しますね? 拡げてみると結構あります。都市生活者、朝から夕刻まではオフィス的な空間で、キーボードを叩いたり、キーボードを叩かなかったりしている雇われ人足なので、ほとんど手ぶらで会社に行っていた
2021年6月4日。 今日は、縁を作っていただき、長く西成労働福祉センターに勤務し、現在はあいりん地区のまちづくりや地域再生に関わる活動をされ、漫画家でもある、ありむら潜さんのナビゲートで「釜ヶ崎のまち・スタディツアー」に参加する。 朝から梅雨模様の雨。 昼過ぎに、説明会の会場に向かう。 こういう事前情報収集みたいなこと、その地を訪れる際の通過儀礼みたいなものは、3ヶ月前に済ませておけ!という気もする。無礼に西成に突入して、そのままなので巻き戻してやり直し。コロナの影響もあり、今日のツアー参加者は僕ひとり。マンツー。 太子の交差点からスタートし、あいりん地区をグルっと詳細に巡る行程は、濃密な時間であった。 ありむらさんは、コチラが質問を投げると、4倍付けで返答してくれるエネルギッシュな方であった。その模様は、改めて別記事でご紹介したい。 日雇いのおっちゃん達が溢れかえっていた時代を知ってい
2021年6月3日。 4時半、起床。 待ち合わせ場所まで向かう。 今日の現場は、電車からバスを乗り継ぐ必要があり、交通費が片道千円近くかかるようだったので、途中で拾ってもらうことにした。 新今宮駅の朝。 いくら眠っても眠たい。 ずっと眠たい。 大阪から遠く離れて、電車内からは人影がいなくなり、朝日だけが車内に差し込む。 最寄駅には、定食チェーン店が無かったので、コンビニのイートインコーナーで弁当を食らう。 意外に、こんな早朝からイートインでお茶する人、新聞を読む人、突っ伏して眠る人はいる。 仕事明けなのか、これから仕事なのか。 おはようございますの方も、おやすみなさいの方も、いってらっしゃい。 疲れるだけですよ 憎んでみたところで だから お早うございますの帽子屋さん ひとこと話をすれば 誰でも友達 だから お早うございますの帽子屋さん 作詞作曲:谷山浩子 『お早うございますの帽子屋さん』
2021年6月1日。 日雇い現金仕事の日。 見落としていたが、夜中に「現地に8時半に来ればいいぞ!」とのLINEをもらったので、5時半に起床。 すっかり、日の出が早くなった。 「まだ暗いうちに、仕事を探す」 みたいな気の滅入る状況ではなくなった。逆に言うと、 「もう、明るいぞ!起きろ!働け!」 とお天道様に急かされているような気がする。 どっちもどっち。 どっちが良いのか?どっちも良くない気がする。 ちなみに、「ビジネスホテル スバル」の個室には、テーブルという物がない。 ならば、どうせテレビは見ないのでテレビ台から液晶モニターを降ろして、テーブル代わりにしてキーボードを打ったりしたいのだが、実はこのテレビはテレビ台と接着されている。 つまり、このテレビ台を小机として活用し、ささやかな宴の舞台としたり、ノーパソを置きエンターキーをタターン!と打ち鳴らすことは叶わない。 確かに、このサイズの
2021年5月30日。 一睡もしないで、いそいそと朝食会場へ。 コロナの影響で朝食バイキングが一時中止されていたようだが、今日はやっている! モリモリ食うべ。夢がMORIMORI。そう、ビュッフェは夢である。人生は夢ばかり。 コロナ前は違った形式だったのかも知れないが、全ての一品料理は小皿に盛られて提供。 アルコール消毒をした上で、手袋をはめて、俺の朝食ラインアップを形作っていく。 カレー! カレーがあるぞ! その他にも、そば、たこ焼き、ヘレかつ、奴、煮物など。 勢い余って、もうのど先までたっぷり食ったのにも関わらず、カレーをおかわり。 この日は、夕方までゲップが沸き上がって、ずっとカレーの芳香に包まれて働くことになった。 イエーイ! カツカレー! こんなに毎日ブログを書き続けているのに、語彙力が著しく減退している。 バカになってきた。 カレー!カレー! イエー!って言えー!©︎忌野清志郎
2021年5月29日。 昨晩、遅くなってから連絡があり、来週の火曜日は現場仕事に入れそう。 また、直前に流れてしまうかもしれんが。 夜中にシンと静まり返った「パークイン」の非常階段の踊り場から月を眺める。 このところ、梅雨の中休みという常套句で語れるような天候が続いている。 22時を回れば、ほとんど物音ひとつ聞こえなくなるホテル。 全く稼ぎのなかった今週を埋め合わせるべく、今日からの土日はウーバーイーツに勤しまねばならない。 あっさー! 出掛けにすれ違った清掃のお姐さんに、 「よく、眠れましたか?」 といつものように優しい言葉をかけられる。 ありがとうございます! 今日も、富裕層からそうでもない層までがアプリを使って気軽に注文してくる料理やらドリンクやらを、せっせと東へ西へ届けてまいりますよ。真心こめて。仮想の拳銃に実弾こめて。 どこにでもあるゼノフォビア 先週は、刀折れ矢尽きて、千代の富
西成ホテル探訪 西成のあびこ筋沿いには多くの安宿が林立している。 定期的に、一泊¥390という破格のセールを打ち出す「ホテル サンプラザ」もこの通りにある。 「ビジネスホテル スバル」は、その向かい側、JR新今宮駅から徒歩3分。 仮に労働で疲弊し、這いつくばって向かっても、スープの冷めない間には到着する距離感。 日曜は受付業務はお休みだが、平日は朝8時から開いているので、彷徨える西成人にとってはありがたい宿。 ちなみに、祝日は受け付けてくれる。 看板にある1300円の部屋と、1400円の違いは「冷蔵庫の有無」 受付には午前中には女性が、午後からは男性(おっちゃんorあんちゃん)が在室している。 「土足厳禁」「鍵の保証金1000円」という西成安宿スタンダードなスタイル。 入り口には常に「消毒済」と書かれた(あくまで書かれた)スリッパが並べられているので、安心して、素足を突っ込み、下足を小脇に
大阪には十三(じゅうそう)という街に 「ションベン横丁」 という飲食店街があり、コク深い呑み屋やお店が軒を連ねていたらしいのですが、2014年に大規模な火災があり、その後復活を果たしてはいるのですが、往時とは変わってしまっているのかも知れません。 僕は、2014年以前に訪れたことはない。 ところは、西成。 この街でしょっちゅう見かける光景と言えば、立ちションするオッチャン。 (右端に見切れています) 旧あいりんセンターの軒下にはホームレスの方々が暮らしていますが、その向かい側に青いポリバケツみたいなものが等間隔で設置してある。 当初、「コレ、なんだろう」と思っていたのだが、簡易トイレなのね、コレ。 日雇い現場でも時折見かける。 他の地区よりも公衆便所の数は多いとは思うが、とにかくみんな昼夜を問わず酔っているから、そうすっと所構わず立ちションに及ぶんでしょうな。実際。 その辺を散策していても
新世界、通天閣のふもとに名物の手描き看板を掲げ、通常ならば毎日オールナイト興行を打ち続ける地元に根ざした3本立て上映の歴史ある映画館 「新世界国際劇場」 緊急事態宣言により、オールナイト上映は中止しているが、夜半までの上映は決行中。 前回の訪問は、去年だった。 女装子の跋扈に恐怖した夜であった。 nishinari-lives.com 大阪の多くの映画館が休業中の現在、二番館として絶妙な番組編成で我々に映画を届けてくれている。 西成安宿から徒歩で行ける楽天地。 2021年5月5日。 特になんのアポイントメントも取っていなかったのだが、『ガンズ・アキンボ』を鑑賞した後、売店のお兄さんに話しかけたらば、奥の事務所に招き入れてくれ、30分近くコチラの手前勝手な質問に支配人の冨岡和彦さんが気さくに答えてくださった。多謝感謝。 以下は、国際劇場の常連「この映画は国際でかかるかどうか?」を基準に映画鑑
2021年5月4日。 ゴールデンウィークはウーバーイーツ三昧で稼ぎまくっぞ! と思っていたものの、すっかり疲れた。 昨日は、早くに眠ったはずなのに、脚部をはじめとした痛みや疲れは残ってっぞ! もう疲れたっぞ!何もかもだぞ! 100本ノック・経過 昼前に、街に出る。 公園なり、道端なりで佇んでいる方々にランダムで、めちゃぶつけで声をかける「100本ノック」に挑む。 酒によるものか、話が続かなかったり、ガン無視されたり、上手くいかない。 上手くいかないんです。 失意のまま、動物園前商店街を歩き、シャッター商店街と化した現状をスマホで撮影していると、 「何!何撮ってるの!」 と怒鳴られる、 「閉まってる店の様子ですかね。すみません」 「確かにねぇ、やってられないよねぇ」 一転、柔らかい口調に変わったオッチャン。 か、オバチャン。 ちょっと、見た目では性別が判断できない。 頭には髪を隠すようにスト
2021年4月26日。 「快活CLUB」で目を覚ます。 頭上には、爽やかな淡く青い空が広がる。 肩に食い込むバックパックを背負い、えっちらおっちら西成に向かう。 なんだか、バックパックの重量が軽く感じるようになった。 この感覚が、自らの生活を受け入れてきた成果なのかどうか、は分からない。 この天満から西成あいりん地区までの移動を一気加勢に行えれば良いのだが、たいてい途中下車する。 なんにも、背中の重みを受け入れてねぇじゃねーか。 公園のベンチに座って、近所の子ども園のワラーべたちが駆けずり回り、駆けずり回るワラーべたちを中腰で追いかけ回る保育士たちも眺める。 平日の午前中にただ公園のベンチにしどけなく座り、死んだような目で彼らを眺めている僕は、彼らの目にはどう映っているのだろうか。 完全に「不審者」。 こんな暮らしを始める前の僕ならば、今の僕の姿を見てなんの躊躇もなく「アイツは不審者だ!」
2021年4月25日。 快晴の日曜日。 絶好のウーバーイーツ日和、注文ガンガン入りまくりの〜の予定な訳だが、今日は映画を一本観る。 今日から、大阪の映画館は緊急事態宣言を受け、多くは営業休止になった。 しかし、感染対策を取りながら営業を続けるミニシアターもいくつかある。 これは、今こそ、映画館に赴くべきではないか。 といった社会派を気取った発言は建前で、単に映画を観に行きたいだけである。 九条にあるシネ・ヌーヴォで、『ALL THIS PANIC / オール・ディス・パニック』というドキュメンタリーを。 「非常に親密な距離感で3年間にわたって撮影された、ブルックリンで育った10代の女の子グループの隠された生活を見つめる」 なんてキラキラしてそうな映画! www.youtube.com 九条へ 朝から4件だけ配達し、九条向かう。 天満に住んでいる頃は、九条に自転車で行くなんて考えもしなかった
2021年4月24日。 ついに月火水木金と五日間も固形物を胃袋に入れなかった。 ゲツゲツカーカーモクキンキン。 なんだか頭痛がヒドいが、特に腹が減ってたまらない、という感じでもない。 毎日、風呂に入って見たくもない醜い顔や身体を見ているが、やせ細ってきた訳でもない。 僕が高校生の頃、景山民夫が週刊朝日にコラムを連載しており、毎週興味深く読んでいた。 景山民夫という人は、放送作家から小説家、そして晩年は幸福の科学の広告塔となり、50歳の若さで自宅でプラモデルを作っていたら引火し、火傷によって亡くなった。 「どうせ火葬場で焼いてもらえるのに、何も自分で焼かなくっても」と、ビートたけしが深見千三郎の焼死の際に追悼した言葉を、同じように景山に発したかどうかは記憶にない。 入信の前から、景山のコラムには社会問題を真っ当に批判する姿勢が顕著で、あまりメディアで言論人が触れないような「原発廃止」や「車社
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『暮らす西成~大阪市西成区あいりん地区に潜伏する』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く