このコラムでは、万能感のおさらいと、それを保つときに用いられる3つの防衛機制について説明してます。防衛機制とは、心を守るためのメカニズムのことで、この文中では万能感を守り、保つために用いられます。 (読了時間:約5分半) おさらい 「万能感」は、何でも知ってるし何でもできるという感じを指します。つまり100%できる状態です。 その反対の「無力感」は、何にも知らないし何もできないという感じを示します。100%できない状態です。 しかし、人間はできることとできないことの両方を併せ持った存在です。このできる感じを「有能感(あるいは自己効力感)」と呼びます。人によって、できることの多さは異なります。 しかし、何でもできる人はいないはずです。そのため、万能感や無力感は、現実ではなく幻想に基づいているのです。 万能感の前提となる防衛機制万能感は、無力感と表裏一体です。その前提となる心の仕組みが、「分裂