ビジネスにおいて、かならずと言っていいほどぶつかるのがお客さんの「予算」の問題です。 私は全国の自治体と一緒に、マーケティングの力で予防医療を広める会社をやっています。会社を立ち上げて約15年。私自身、何度もこの問題に直面してきました。 世の中の役に立つことをやろうと提案しても、お客さんの予算と合わずできない……。 長年もどかしさを感じていたこの問題を解決できるかもしれない「新しい自治体ビジネスの仕組み」が、いまじわじわと広がってきています。 「ソーシャルインパクトボンド(SIB)」というものです。 ソーシャルインパクトボンド(SIB)とは、自治体などの行政が、民間の事業者に仕事を依頼するとき、その対価を「成果報酬型」で支払う……という仕組み。 「ボンド」は「債権」という意味です。取り組みにかかるコストの一部を「債権」にして、投資家に負担してもらうことで、事業者のリスクを抑えられるのです。