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夏の料理
note.com/indo_european
「日本語ヘブライ語説」とか、「日本語タミル語説」とか、「日本語ラテン語説」とか、「日本語マレー語説」みたいな説が堂々と出版されたり、中にはネット上で真面目に検討されているものさえある。今回は、これらが何故言語学畑の人間に相手されないのかということについて少し考えてみたい。 実は、これらの問題点については簡単に回答が可能で、「音法則に例外なし」という比較言語学の前提を無視して議論しているからだ、の一言で足りてしまう。これは「ある音が変化するときには同じ環境にある同じ音は全て同じ変化をする」というもので、比較言語学をやるときの大元にある作業仮説だ。少なくとも長期的な観点から見れば概ね成立することが知られていて、どういう場合にこれを外れるのかという予測もだいたいできている。 例えばある言語で環境の指定なしに*pがhになるなら、その言語の*pは全てhに変化するはずである、ということになる。ある語で
インド・ヨーロッパ語学(比較言語学)について、それなりに言語学に興味があるor大学で授業に出たりして勉強してみたい、という程度の人を念頭に置いて、わたしの独断と偏見で何冊か概説書を挙げて、おすすめ度を書いていこうと思う。歴史言語学一般の概説についてはまた別に気が向いたら書くかもしれない。書名のところにAmazonのリンクを貼っておいた。ちなみにわたしが最初に見て興味をもつきっかけになったのは日本語の某書籍だけれども、あれはおすすめしない(入門に使うには内容が専門的すぎるし、あれがわかるようになる頃にはもう英語で十分読みこなせるようになっているので、英語(or独仏など)で読んだ方が早い)。 注意点として、こういう全体的な概説は細部、特に著者が不得手な分野の内容が浅くなりやすいということがあったりする(それが一番極端に出てしまったのがSzemerényiのバルト語)。なので本当は各語学をしっか
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