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パリ五輪
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先日、お客様の役員向け広報レクチャーを行う機会があった。役員全員が会社の情報取り扱い上級責任者であり、特にマスメディアを通じた情報発信についての知識は不可欠、という社長の強い意識のもとで開かれた。やっぱり、企業の広報活動はトップの理解が大きな推進力になります。 広報に関連するレクチャーを実施するときはだいたいいつも、広報の基本的な考え方から、記者会見やプレスリリースや取材対応などの具体的な活動内容に入って、情報管理や危機対応における広報の役割で締める。きわめてオオソドックスなスタイルであるが、営業やサービスの現場の方々の感覚とかけ離れた、広報かくあるべき論が強すぎないように心がけている。 とはいえ、このようなレクチャーを行うと、たとえば営業部門の方から「そうはいってもさ、会社の意図通りの記事が出ないことがよくあって困るんだよね。記事を読んだお客さんに誤解を与えてしまうし、余計な説明もしなき
航空会社スカイマークの乗客向け対応方針を明記した「サービスコンセプト」という機内文書が物議をかもしている。「荷物の収納は手伝わない」「丁寧な言葉遣いは義務付けていない」「苦情は受け付けない」などナイナイづくしの内容だそうです。 わたしはこの件の報道に触れ、ポイントカードはお持ちですか問題もついにここまできたかと思った。つまり、抗議を受けないようにすることが最優先事項になってしまった日本の社会において、起こるべくして起こった出来事だということである。 いまやほとんどすべての店で聞かれる「ポイントカードはお持ちですか」という語りかけは、もちろん「ポイントカードを持っているのに出し忘れているのではありませんか、ポイントがつかないと損をしますよ」というお客への親切心で言っているのではない。あとになって「ポイントカードを確認してくれたら思い出して出せたのに」という文句を言うお客、つまり「ポイントがつ
記者に取材さえしてもらえれば記事になる。自分は記者とのコネクションがないから、記事にならないんだ そう考えている人もいるかもしれません。 でも、そうではないのです。実は記事にならない取材もあるのです(お金を払った広告の取材は別ですし、元から「すぐに記事にするのではなく、まず勉強したいので」と記者に言われた場合も別です)。 以下に、笑えない大失敗取材のポイントをあげます。最新バージョンの説明を想定した例です。自分が記者だった頃を思い出しつつまとめました。弊社のお客様とは一切関係ありませんので、誤解のないようにお願いします。 せっかく記者に取材いただいて記事にならなかった場合、下記に当てはまらないかを確認すると解決策が見つかりそうです。 新ネタが全くなかった(すでに他誌に載っているのと同じ話を繰り返していた。ニュースとしては難しいです) 営業資料をプレゼンした(営業トークをされても困ります。記
「本社の外国人が来日するんでインタビューを!」こういう依頼を、私が記者だったときに何度も受けた。 その外国人が、超大物のCEOだったり、読者が喜ぶようなおもしろい話が聞けたり、新製品やサービスのまだ出ていない話が聞けたりするなら意味がある。 ただ、新製品もない、製品のロードマップは話せない、とにかく、来日しちゃうんだから、なんとかインタビュー入れてくれと言われたから、うまくまとめてくれ、みたいな場合もある。 取材は、読者の気持ちを考慮し、ニュース性があるかも考慮して実施をしている。取材依頼を全部鵜呑みにして記事にしていたら、企業側の論理で伝えたい事ばかりになり、つまり広告的な内容ばかりになってしまう。そんな内容では読者は離れてしまう。では、どうするか。 そんな場合はできるだけ事前にお断りをしていた。というのは「取材してもらったから掲載されるんだろう」と相手に期待を持たせてしまうからである。
復興相の発言が問題になり、辞任までには至らなかったが謝罪となった。最近、ほんとうに政治家の失言、方言、暴言が多い。たしかに二の句がつげぬみっともないものもたくさんあったけれど、一方で、今回の発言のてんまつも含め、日本全体が言葉に対して不寛容になっていると感じます。 前の前の首相のように言葉がライトすぎるのも問題だけど、政治家が美辞麗句や耳障りのいい言葉でその場しのぎを繰り返したら、わが国を生き返らせるための議論はできない。国民の同意も得られない。メディアの揚げ足取りに屈せず、自分自身の言葉で語ってもらいたい。 企業でも、社会から信頼を得ようとするならば、積極的な情報発信が不可欠だ。それも、経営者や社員のおなかの底から出てくるリアリティーに満ちた言葉に意味がある。特に経営者には、記者発表会やメディアのインタビューなどの広報活動において、業界の展望や会社の方針を自分の言葉で堂々と語ることが求め
以前のエントリー「カタカナ表記について」でも冒頭触れましたが、新卒で入ったIBMという会社は、まっ先に社内用語集が配られるほど専門用語の多い会社でありました。 まず新人研修のときに慣れるのに苦労したのが、英字や数字の羅列である。ES/9000、AS/400、RS/6000、PS/55、S/88などの製品名からはじまり、3270、5250などなど。パソコンすらさわったことのない文系学部出身の新入社員には、その英字と数字のかたまりと実物を結びつけるパスがなく、最初はまったく頭に入ってこなかった。 次に英文字略語である。MVS、AIX、SNA、CMOS、RISCなどのテクノロジー用語に多い。でも一番びっくりしたのはEBCDICである。IBMがつくった文字コードのことであるが、これをELT(Entry Level Trainingの略、つまり新人研修)の教官は「エビシディック」と読むといった。Bが
プレスリリースの話をつづけます。実務編です。 財団法人地方自治情報センターは3月18日、地方公共団体から発信される情報のファイル形式について、文書ファイルはHTML、スキャンファイルはJPEG、表形式ファイルはCSVを使い、容量が大きいPDFやExcelは避けましょうと呼びかけた。詳細はこちらで。 これは「被災して情報を取得することが困難な状況にある地方公共団体に向け」発信されたものである。しかし、その他の政府・官公庁、企業でもプレスリリースやIR資料などさまざまな公開情報をPDFでホームページにアップしているところが少なくないとすると、緊急事態でなくとも一考の余地があるでしょう。 情報を受け取る相手の環境に想像を巡らすことが必要であるという点では、プレスリリースをメディアに送る方法にも同じことがいえる。 結論から言ってしまえば、メールで送付するプレスリリースはテキストで送るのが原則だろう
もうかれこれ4年も前のことになるのだけれど、2007年3月31日付朝日新聞土曜朝刊別刷り「be」にアートディレクターの佐藤可士和氏のインタビューが掲載されていた。SMAPのCDジャケットのデザインや明治学院大学のブランド作りなどで有名な人である。 その記事の中で氏は、自らの仕事はコミュニケーション・コンサルタントであって、「相手から答えを引き出すこと」であり、「本当はあなた、こうしたいんじゃないの?ということをズバッとつかんで、鮮やかに解決したい」と言っている。 当時独立して一年が経とうとしていたわたしは、分野は違うけどそんなふうに仕事したいなと思って、記事を残しておいたのだが、先週事務所の整理をしていたら切り抜きが出てきた(大事な記事なのに整理が悪い)。 そのインタビューは、なぜ人の記憶に残る広告が作れるのか、という問いに対し、「僕が『広告は、見てもらえないもの』だと思って、作っているか
英国人哲学者バートランド・ラッセルの「自由人の十戒 (A Liberal Decalogue)」。 数年前、当時の上司から、広報マンの心得ともいえるんじゃないか、といって教えてもらったのがきっかけで、今でもたまに見直して自らの行動指針にしている。 今回、あらためて読み返してみた。 以下、日本語訳を「バートランド・ラッセルのポータルサイト」の「自由人の十戒」より引用する。 http://russell.cool.ne.jp/beginner/JYUKKAI.HTM 一、何事も絶対に確実だと思い込んではいけない。 二、何事も証拠を隠してまで、物事をはこぶ価値があると考えてはいけない。なぜなら、そういった証拠は必ず明るみに出るものだからだ。 三、成功を確信しても、考え続けることを決してやめてはいけない。 四、反対意見には(家族の反対でも)、議論で説得し、権威で勝とうとしてはいけない。権威を使って
以前数人の記者の方から聞いた出来事です。 なんでも、取材の後に「あの、この原稿いつ確認させてもらえるんですか?」と取材相手から言われたとのこと。 「あの、これは広告ではなく、記事なので、掲載前の確認はないんですよ」と、言うと、 「他の出版社は確認させてくれるのに、御社はさせてくれないのか?どうなってるんだ!(怒)」と相手が言うので 「あなたは新聞社やテレビ局の取材の後に、『掲載前(放送前)に見せてくれ!』と言うのですか?と聞くと 「新聞社やテレビ局には言わないが、オタクは雑誌だろ!」とのこと。 最終的に折り合いがつかず、ある記者は、その取材記事の掲載を見送ったとのことです。 昨日、ペイドパブ(記事体広告)について書きましたが、これは広告ですから、事前に原稿を確認できて当たり前です。また、記事であっても、特定の業種・業態に特化したような媒体で、かなり専門的な内容の場合、事前にPDFなどで内容
以前、新人マーケを狙う商売というタイトルでも触れたのですが、「取材です」といいつつも掲載料を聴取する商売があります。いわゆる「取材商法」です。 昔はどこにも売っていない月刊誌に社長と芸能人(最近テレビでは見かけない人など、一昔前の芸能人で、全国区の知名度のある人や元スポーツ選手)との対談を載せるから、一部お金を負担してくださいというものでした。 最近は、紙ではなくそれがWeb媒体になっています。聞いたことのないサイトに取材記事が掲載されます。また、芸能人による取材ではなく、社長のビデオを撮って、ネットで配信しますよというパターンもあり、いろいろとバリエーションに富んでいます。 ペイドパブ(記事体広告:記事のようなデザインの広告)であれば有料なのは当たり前ですが、無名な、誰も読んでいないメディアに、有料で広告(記事)が掲載されても、何の効果もありません。効果があるどころか、 「あ、この取材に
旧知のジャーナリストが毎年の習慣にしていると聞いて、元旦の朝刊を読み比べた。近所のコンビニエンスストアで買える全国紙、経済紙、ブロック紙の合計6紙を2日間かけてゆっくりと読む。 社説やコラム、1面のつくり方など新年を意識した記事はもちろんなのだが、細部にも各紙の特色を感じとることができる。たとえば、その日の首相の行動を記した小さな欄のタイトル。「首相動静」「首相日々」「安倍首相の一日」「安倍日誌」「首相官邸」「首相の一日」と、政権への距離の取り方が短いタイトルに工夫されていておもしろい。 たった5文字程度の言葉でも十分にメッセージを込めることができる、ということをあらためて教えられました。 左の「歳美」とは、「みのりあること」という意味を持つ漢語です。みのりある一年になりますように。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 田中義之
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