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円安とは
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【総感】 序盤3話くらいまでは魅力がつかめず、カケラ集めをみなとが妨害する定型も退屈に思えてしまい、作中にちりばめられた自動車ネタを面白がる程度だった。それが、ひかる(第4話)、いつき(第5話)とメンバーの当番回でイメージが広がっていき、個人的な空間が大宇宙であり、大宇宙が個人的な空間であるという、シリーズのコンセプトが自然と落ちてくるようになった。極めつけは私的ベストエピソードである第8話「ななこ13」で、たったひとりの暗く冷たい太陽系外への旅が、見守ってくれる仲間たちの視点で温かみを感じさせてくれる重層的な感覚が象徴してくれる。 ヒロイン5人による友情だけではなく、主人公であるすばるの淡い恋を縦軸にしたところもよかった。すばるが無意識的にみなとの固く閉ざされた扉を開いていく繰り返し描写は、クライマックスにおける彼の変節を唐突なものに感じさせなかっただけのものはあった。みなとに関わったの
2014年の夏期アニメで最も楽しめたのが本シリーズで、初代メンバーを描いた『小説 少年ハリウッド 完全版』も読了した。各話感想を書かなかったので、ここでは長めの文章で“アイドル”という曖昧模糊な概念に挑んだシリーズの特異性について述べることで総感に代えたい。 小説 少年ハリウッド 完全版 (小学館文庫) 作者: 橋口いくよ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2014/06/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (7件) を見る 本シリーズは、アイドルものらしくキャラクターに明確な個性が与えられているので、主要登場人物から論じてみる。 風見颯(カケル)〜「未来BOX」担当 穏やかな性格と何でも受け入れる柔軟性は美点でありながら、それゆえに周囲の変化を真に受けてしまう脆さがある。また、意欲が前面に出にくいことから周囲を苛立たせることも。恋愛ゲーム原作もののようなマルチキャラクターアニメの主
Twitter等での好評に触発されて一念発起、公開翌日のスピード鑑賞は自分でも記憶がない。 『たまこラブストーリー』公式サイト http://tamakolovestory.com/ 公式サイト以上のあらすじネタバレには可能なかぎり触れないようにしたつもりだけど、部分的には核心を匂わせる書き方になってしまうので、念のために隠しておきます。 (以下感想) テレビシリーズを知らない人でも楽しめるつくりでありながら、キャラクターの内面にはテレビシリーズにおけるエピソードがしっかりと下地になっているのが感じられた。たまこともち蔵の関係はもちろんのこと、みどりのたまこへの感情、豆大とひなこの馴れ初め、そしてたまこが抱きつづけるひなことの想い出、などなど。 前半部はキャラクターの対置が効果的だった。「お尻もち」と「オッパイもち」でデラとたまこをシンクロさせるところからスタートし、体育館の外で騒いだ悪友
今期新作のOPで大のお気に入りになった『BROTHERS CONFLICT』。楽曲『BELOVED×SURVIVAL』に合わせた歯切れのいいコンテワークがスタイリッシュでありながら爽やかな印象を残す。原作媒体はいっさい未体験なので、アニメ2話までと公式サイトのキャラクター紹介を手掛かりに、OP映像が意図するところを妄想込みで自分なりに紐解いてみた。 TVアニメ『BROTHERS CONFLICT(ブラザーズ コンフリクト)』 公式サイト OPスタッフ オープニングアニメーション 絵コンテ・演出:松本淳(監督) 作画監督:石井久美(キャラクターデザイン・総作画監督) オープニングテーマ 『BELOVED×SURVIVAL』 歌:Gero 作詞:六ツ見純代 作曲:HoneyWorks 編曲:HoneyWorks 主人公の絵麻から伸びていく「赤い糸」が縦軸となるモチーフ。兄弟たちにとってみれば「
OP映像については先日エントリ(下記リンク)したとおり気に入っているけど、それに負けず劣らず初期(4話まで)のED映像が印象深いものだったので、その魅力を書き残しておきたい。 参考記事: 「アザレア」の花言葉からみた『俺ガイル』のOP映像 実写を加工したと思しき画像を淡々と流していく非常に渋いコンセプトなのだけど、モノクロに近いほど彩度を落としたトーンが、ED曲『Hello Alone』の歌詞サウンドアレンジ理両面における演出効果もあいまって、ダウナーでありながら清楚かつ開放的という、シリーズ本編にも通じる絶妙なアンビバレンツが表現できていると思う。 雨が降ってきそうにも晴れ間が差しそうにも見える曇天を高く舞う鳥は、しがらみから解き放たれて自由になりたいと願う、登場人物たちの内面そのものに思える。 スピーカーや風向計のローター*1など、生活に密着しているはずなのに生活感を覚え難い無機的な構
今期新作のダークホースどころか五指に入るほど気に入っている、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』。OPとEDいずれも映像、楽曲ともにエレガントな表現がすばらしくて、何度も観返している。ここのところOP曲の『ユキトキ』を愛聴しているのだけど、その歌詞に出てくるツツジ科の園芸植物「アザレア」がOP映像中にもあしらわれており、キャラクターによってその花色を変える演出がとても印象的なので、自分なりにその意図するところを考えてみた。 アザレア - Wikipedia 花に込められた想いと言えば「花言葉」が定番。アザレアの花言葉は諸説あるらしいが、 「あなたに愛されて幸せ」 「愛の楽しみ、恋の喜び」 「禁酒」 「節制」 が主なもので、以下2番目のリンクを参照すると、赤い花が「節制」で、白い花は「あなたに愛されて幸せ」となっているので、これを前提に見ていきたい。 花言葉事典: アザレア(西洋ツツ
ED10選に続きOP10選。 テレビアニメED10選 2012 - flower in my head 他のブロガーさん、twitterアカウントさんのセレクトはこちらから(重複あり)↓ 【2012】 テレビアニメOP10選 - 物理的領域の因果的閉包性 2012テレビアニメOP/ED3選(10選リンク付き) 2012年TVアニメOP・ED10選 - 戯れ言 選定基準は単純に気に入ったもので理由は後付けであります。掲載は概ねオンエア時系列順。 『ニルヴァーナ』 妖狐×僕SS 作詞・作曲:ミヤ 編曲:ミヤ、田中義人 歌:ムック 絵コンテ:前田真宏、ソエジマヤスフミ 演出:ソエジマヤスフミ 作画監督:清丸悟 総作画監督:飯塚晴子 ムックは『閃光のナイトレイド』のOP曲『約束』も良かったが、このOPはそれ以上。ヴォーカルの前のめりにひた向きな歌いっぷりとダイナミズムとエレガンスを兼ね備えたコンテ
『ジョジョ』第2部のEDが『ROUNDABOUT』で継続ということで、確定したED10選からエントリ。 OP以上に気に入ったものが多くて選出は難航。掲載は概ねオンエア順。 テレビアニメOP10選 2012 - flower in my head 他のブロガーさん、twitterアカウントさんのセレクトはこちらから(重複あり)↓ 【2012】 テレビアニメED10選 - 物理的領域の因果的閉包性 2012テレビアニメOP/ED3選(10選リンク付き) 2012年TVアニメOP・ED10選 - 戯れ言 『STUDY×STUDY』 ハイスクールD×D 作詞:こだまさおり 作曲・編曲:高田暁 歌:StylipS エンディングアニメーション 動画検査:斉藤裕之 色指定・検査:植木義則 コンポジット:ちゃっぴぃ トランプをモチーフにしたシンメトリーから広がっていくエロティック&スタイリッシュな作画演出
はじめに 『ジョジョの奇妙な冒険』ED曲にYESの『ROUNDABOUT』が採用されて、ウン十年来の洋楽ロックファンとしては勝手に盛り上がっているのだけど、今までのアニメに採用された洋楽曲を思い起こすと片手で数えられるくらいしか出てこない。なので、自分が本格的にアニメを観始めた2000年以降に限定して、洋楽曲が採用されたアニメをピックアップしてみた。なお、便宜上「洋楽」としているので、日本のミュージシャンが英語詞を歌っているもの(後述)、主題歌が洋楽ミュージシャンであることが当然と考えられる海外制作アニメは対象外とさせていただいた。 (追記)ブコメ、コメント、twitterでリストアップ漏れしたものについてご指摘をいただきました。ありがとうございます。しかしながら全てを網羅する意図はなかったのでご了承ください。 作品タイトルと楽曲/アーティスト名 表記はオンエアの時系列順。いろいろ障りがあ
「ふたり」を平仮名にしたのは『絶テン』の第四幕サブタイトル「罰当たり、ふたり」からいただいたもの。 はじめに ここのところ、ダブル主人公制を敷いている標記2シリーズが、ストーリー展開のスリルとか演出面でのギミックといった要素とは別次元で、自分の中に引っ掛かり続けている。ライバル同士が刺激を受け合って成長していくというストーリーはフィクションにあって定番的なものだろうけど、この2シリーズは内省的な描写と言う文脈において近作では際立っている*1と思う。 滝川吉野と不破真広 吉野は冷静沈着でどこか醒めているけど5話において山本と裏取引をするようなしたたかさを併せ持つ。真広は直情的だが8話において吉野の性格を考えて「はじまりの樹」の真実を秘匿するなど怜悧さを併せ持つ。戦いでは真広が前線、吉野が後方支援と性格を反映した役割分担が出来ていて、自然と足りないものを補い合う関係性が出来上がっている。愛花を
夏アニメ最終話のベストエピソード、いや今年のエピソード10選入りが当確になったほどすばらしかったのが、『薄桜鬼 黎明録』の12話「大いなる黎明」だった。もう秋の新番ラッシュが始まっているけど、いまだ自分の中に主人公・井吹龍之介の顛末の余韻が大きく残っている。最終話の感想と総評である程度書いたつもりだったのだが、どうして自分が龍之介の姿にここまで感動できたのか、改めて残しておきたい。なお、アニメ版のみを視聴した感想なので、原作ファンからは不自然な解釈があってもご了承いただきたく…。 薄桜鬼 黎明録 第一巻(初回限定版) [Blu-ray] 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル発売日: 2012/09/26メディア: Blu-ray クリック: 4回この商品を含むブログ (14件) を見る 武家に生まれたのにも関わらず武士を嫌う龍之介の内面は、劇中でほとんど掘り下げられることがなく、序
NHK総合 クローズアップ現代「アニメを旅する若者たち “聖地巡礼の舞台裏”」(2012年3月7日オンエア)を観た。 以前(2009年12月2日)に同番組で秋田県羽後町の萌えイラストによる地域興しを取り上げたことがあったけど、そんな動きが全国的に飛び火しているというのが今回の大まかな内容。番組そのものよりも、twitterの実況とフォロワーのその後の見解を拝見するのがとても興味深く有意義だった。 当然のことながら、アニメ自体のすばらしさがあってこそ背景が生きてきて「聖地」が魅力を帯びてくると思うので、『輪廻のラグランジェ』みたいに企画段階から自治体が関与しているシリーズについては、違和感を覚えたのが正直なところ。聖地巡礼の先達である大河ドラマでは、世界遺産よろしく各都道府県が何年もかけて誘致活動することが当たり前で、自分の地元でも『太平記』(旧い)効果で観光客が増えたりしたけれど、それも一
4話まで視聴した。で、概ね下記リンクに同意。 ツイプレッション : 「パパのいうことを聞きなさい!」で考えるブヒとシリアスの匙加減 以下私見を少しだけ。 年少の子供3人の扶養を大学1年生に担わせるというプロットの有り得なさから、“主人公は現代日本の学生”というラノベの不文律みたいなものがそもそもの齟齬の元じゃないかなあという気がする。ラノベのメインターゲットは中高生だろうから、本シリーズの主眼は父娘関係にかこつけた男子主人公と年下少女たちのラブコメなんだろうと思う(OP映像が象徴しているとおり)。ただ、少女たちの両親の死という重たい十字架をいきなり立てたことで、描きたい主眼とのどうしようもないアンバランスが出来上がったのではなかろうか、と。 作り手が前述のような指摘を覆すためには、上記リンクにある通り、主人公の金銭感覚や少女たちの態度にしかるべきリアリティを積み上げる必要があるんだろうが、
話数10選は1年を振り返る意味でとても有意義な作業だった(きっかけを与えて下さった皆様に感謝します)。で、次は技研さんやしろーさんの下記リンクを拝読して、私的OP10選を選定してみました。 テレビアニメOP10選 2011 - 物理的領域の因果的閉包性 テレビアニメOP10選 2011 | 空深ク、彼方へ ― 自分の選出基準は映像よりも楽曲寄りだと思います。なお、順位なしだけど、概ねオンエアの時系列順。 『ぱんでみっく!!』(よんでますよ、アザゼルさん。) 作詞:nyanyannya 作曲:sham 編曲:Team.ねこかん[猫] 歌:Team.ねこかん[猫] featuring.米倉千尋 絵コンテ・演出:水島努 作画監督:谷口淳一郎 水島監督のセンス満載で楽しいこと。曲調とリンクさせて魔界ver.から人間界ver.へ落とすコミカルなパターンにいつも笑わされてしまう。 『オリオンをなぞ
続いて私的ED10選。 『君を守りたい』(フリージング) 作詞:稲葉エミ & フリージングプロジェクト 作曲・編曲:YOW-ROW 歌:小林愛香 絵コンテ・演出:渡部高志 原画・作画監督:渡辺真由美 バブル時代を思い出さずにはいられない、ゴージャス&チープなハイ・エナジー風ダンスビートはおっさん世代には垂涎もの。キャラクター名をネオン管にあしらったセンスも、昔のB級アメリカ映画みたいレトロさでたまらない。OP以上に作り手のこだわりが感じられる。 『ユメとキボーとアシタのアタシ』(夢喰いメリー) 作曲・編曲:ARM(IOSYS) 作詞:はかせ(IOSYS) 歌:メリー・ナイトメア(佐倉綾音) 絵コンテ・演出:山内重保 作画監督:藤井昌宏 キュートな歌詞がキュートなエレポップに乗っかる春にピッタリな爽やかな曲。ヒロインの身体から花びらとも血糊ともつかない赤いものが剥離していくパターンは、『B
たまゆら~hitotose~第1巻 [Blu-ray] 出版社/メーカー: SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)発売日: 2011/12/21メディア: Blu-ray購入: 5人 クリック: 31回この商品を含むブログ (53件) を見る はじめに 最近はラノベ原作物を中心として、斬新あるいは難解な設定を繰り広げる作品が多くなっている気がする。それはフィクションの素材やパターンが出尽くした結果、少しでも刺激的な要素で視聴者の耳目を引き付けないと他作品に埋没してしまう、という作り手の苦心の表れなのだろうと想像している。自分としては出来るだけ幅広いジャンルの作品を体験したいと思っているので、手当たり次第に観てはいるのだけど、設定先行タイプの作品にはやや辟易し始めているところでもある。 そんな状況にあって、本作はとても楽しめただけでなく、いろんな示唆も与えてくれた。OVAシリーズの
作画演出的には、大沼心監督が『ef』シリーズからこだわってきたスタイリッシュな演出と萌えキャラの融合の完成形といえそう。「呪い」、「拷問」などのゴシック・ロマン的なモチーフとの相性も良くて、水を得た魚のように感じられた。あと、定番であるエロスとタナトスの組み合わせを、前衛的な作画演出でマイルドに表現したテクニックも目を引いた(まあ見えないからこそ逆に凄惨さが強調されたとも言えるけど)。それを体現したのが禍具の誰でもなく、人間である上野錐霞一人だったという構図の歪さが、より背徳感を高めてくれたように思う。 ストーリーや設定に関して。人間に利用されるだけの道具という出自を考えれば、禍具たちに罪はないだろう。人間との交流で人間になりたいというフィアの願い、利用されるばかりの不幸な禍具たちを救いたいという春亮の優しさも分かる。ただ、人格を有すに至ったフィアが過去の自分にあれほど苦悩しているのであれ
アデス第一艦隊との交戦が国境を越えグラキエス・ヴァンシップ隊との三つ巴に。 あれだけ大騒ぎして亡命政権を立ち上げたくせにあっさりと我が身を引き渡そうとしたミリア姫に始まり(ここはタチアナ艦長が諌めてくれたので溜飲が下がったが)、ファムがその亡国の跡継ぎをジゼルの代わりに「クジラ狩り」に連れ出したり、シルヴィウスのクルーに素人呼ばわりされた女の子二人がグラキエスのヴァンシップの空中分解を人力で支えたり、銃弾一発で敵旗艦アンシャルを沈めたりと、突っ込みどころ多数。でも、スピード感のある艦船バトルはそんな屁理屈をねじ伏せる臨場感があって引き込まれた。戦闘シークエンスを盛り上げるシンフォニックな劇伴もすばらしい。 危機になるほど強みを見せるタチアナ艦長の胆力が喜多村英梨さんの好演もあって魅力的。あと、グラキエスの言葉がロシア語っぽい発音だなあと思ったのだが、監修したキャストがロシアの人(Jenya
ラジオ会館に人工衛星が衝突した秋葉原の様子 - アキバBlog 仕事で東京に出てきて時間があったので、ラジオ会館の人工衛星(上記リンク)を思い出して寄ってみたのだが… たぶん 2011/11/14 16:00 頃… 世界線が移動しとったorz... シュタゲ初回のオカリンよろしく「まゆり!人工衛星がない!機関の陰謀だ!!」(脚色)とまゆしぃを揺すりながら怒鳴りたくなってしまった。もちろんまゆしぃおらんかったけど(苦笑)。 よくよく調べると、イベント期間の10月下旬の3日間だけだったらしい。ビルのてっぺんにあれだけデカい構造物をくっつけるという手間をかけたわけだから、数ヶ月は展示するだろうとタカをくくっていたのが甘かった。聖地巡礼には綿密な下調べが大事ということが身に沁みた次第。「何かのついでに」ってのがそもそもの間違いなんじゃろうね。 あとラジオ会館は老朽化のため新築移転するとのことで、無
はじめに 白梅梅でギブアップした者として私見を残しておこうかと。 『ベン・トー』の白梅梅ちゃんというキャラが嫌われ過ぎなんだが・・・|やらおん! ベン・トー ?【初回限定特典:耐水ミニピンナップ&おかずカード付き】 [Blu-ray] 出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 2011/12/21メディア: Blu-ray クリック: 11回この商品を含むブログ (39件) を見る 上記リンクタイトルにある「嫌い」という言葉は、ネガティヴな反応の中で最もシンプルかつ直裁的なものだと思う。かく言う私も暴力ヒロイン(ここでいう「ヒロイン」とは主役級に限らず二次元創作に出てくる女性キャラクター全般を指す。私見はこちら)へのあからさまな不快感を書き散らしてしまうことが多い。また、他の感想ブログを拝見しても、キャラクター(デザイン含む)や諸設定などに不快感を露わにしているエントリをよく目にする。
ちひろのお土産が“よこすか海軍カレー”のレトルトだった件、相変わらず細かい描写に嬉しくなってしまった。本作の舞台・竹原に近い呉にも海軍カレーのお店があるのだけど、こと地域おこしに関しては横須賀に水を開けられてしまった感がある。 閑話休題。友達の友達複数に紹介されるというシチュエーションの、あの独特のぎこちなさが上手く表現されていたけれど、最終的には仲良く収めてしまうあたり、安心して観ていられるのがいい。ちひろに近い性格としては楓もそうだけど、麻音の存在が地味に大きくて、ここは前話の当番回が効いているように思った。 OVAシリーズでもあったけど、お友達のガキ大将的なお姉ちゃんに連れられて、田舎道をダラダラ歩いて山に登る…という、商業アニメらしからぬ何でもないシチュエーションに尺を割くのが、この作品の懐の深さ。“何でもない”からこそ、地方の風景とともに観る者それぞれの原体験に共鳴する。それが本
シバッチさんの下記エントリに共感したので、常日頃思っていることを書いてみる。 シバッチの世間話:著作権に対する意識の低さ - livedoor Blog(ブログ) コメント欄で誤解している人がいるようだけど、著作権云々以前に「作り手」への敬意と感謝が疎かになっている、というメッセージだと思う。 アニメファンって、知人もそうだけど感想ブログを巡回するだけでも色んなタイプがあって、毎月万単位の出費をしてBD/DVDやCDや原作を購入する人もいれば、オンエアやネット配信の視聴オンリーという人もいる(もっともブログやtwitterで得られる情報で判断するしかないんだが)。自分も、『戦う司書』の原作を集めたり、『シュタインズ・ゲート』のBDマラソンを始めたり、感銘を受けた作品には出費することで最大限の敬意と感謝を払うようにしている(そうできる環境にあることに感謝しなければならないが、それはまた別の話
1〜5話が幼虫・6〜10話が蛹・11〜12話が成虫…ってな感じのヤママユガの一生みたいなストーリー構成に感じられた。つまりクライマックスの小夜の本性覚醒を鮮やかに演出したいがために、退屈さを覚悟で序盤の話数を要したのだと理解した。もともと2クールの予定だったのが諸般の事情で1クールに短縮されたためクライマックスを劇場版でやらざるを得なくなったのか、あるいは最初から劇場版のプロローグとして企画されたのか、一視聴者は知る由もない。でも、同じホラー作品の『屍鬼』がそうであったように、まどろむような退屈さの中に潜む狂気の顕在化を視聴者に同期させるには、それなりの時間をかけて演出する必要があったのだと思う。メインキャストたちに象徴される世界観が馬鹿馬鹿しいほどチープであればあるほど、道化だった小夜の異物感・悲劇感・虚無感が強調される仕掛け。今までのあらゆる段取りは小夜一人に集約される。だからこそ、最
美星が仕組んだ夏陽くんを加えた女バス合宿。女ばかりの所帯にあって、男の子同士という同朋意識で行動する昴と夏陽が微笑ましくてよろしかった(別に変な意味じゃなくて)。子供の頃は何をやらせても秀でている同級生に複雑な感情を抱くことはあるよなぁ、と夏陽の気持ちに共感できた。しかも異性だからね。真帆に想いを寄せるからこそ(多分)、些細な事でも彼女が遠くに行ってしまうことが許せない、あるいは恐いのかも。 このサブタイトル、私はドアーズの名曲(もしくは同曲収録のデビュー・アルバム)を連想してしまうのだけど、検索してみたところ日本のテレビドラマのタイトルやZARDの楽曲名にもなっているそうで、大抵の人はこちらなのだろうか(私は両者とも全く知らなかった)。スタッフの意図を聴いてみたいものだ。 ★★★
私は個人的体験もあって精神的なジェンダーに人一倍敏感なので触れておく。鈍感な直哉くんに対して、前話のロッテの「男として情けないとは思わないのか?」に続き、シグルドも「男ならちゃんと〜云々」。男女平等が啓発される現実世界よりも、男性オタク向け創作の中にこの手の保守的なマチズムがしぶとく息づいているのが興味深い。そしてこの手の表現は女性向け作品(あまり観ないけど)より男性向け作品に多いように思う。「暴力ヒロイン」同様にアニメを愛好する男性視聴者のマゾ属性に訴える部分なのかもしれぬと勘繰ってしまうが、多くの男性視聴者はこういうのを受け入れているんだろうか。私は生理的にダメなんで視聴意欲が減退してしまうが。 直哉がユーディットに責められた件、佐藤利奈さんの「可愛い声」に反射的に『アザゼルさん』の佐隈さんを思い出して吹いた。38℃の熱出して下半身がああなる直哉くんの体質はよう分からん。 ★★
備忘録的なもの。対象は主に2004年以降の作品の視聴中に、予備知識が無い場合は別の役者と勘違いしてしまったか、ある場合は別の役者を連想してしまった例に限る。 熱心なファンからは、「お前の耳は節穴か」「耳鼻科行ってこい」などと石が飛んできそうだが、あくまでも極私的な印象なのでご容赦を。ただし、双方の役者さんの芝居にある程度触れていて脳内再生できるくらいでないと勘違いしないので、『ストライクウィッチーズ』一期と二期で坂本少佐を担当した千葉紗子さんと世戸さおりさんのような例は除外(他作品での世戸さんの芝居を全く認識していないので。申し訳ない)。あと作中で勘違いしたり連想してしまったりすることはないが、言われてみれば確かに似てるかも…という例も除外(ex.緑川光/小野大輔、朴ロ美/本田貴子、根谷美智子/三石琴乃、釘宮理恵/藤村歩 etc…)。 印象に残るほど聴き込んでいない役者さんは、そもそも似て
『夢喰いメリー』はお気に入り作品なので、簡単だが私見を残しておきたい。 アニメスタイルイベント『山内重保』特集レポートについてのお詫び ワゴンの神様 どんな分野、どんな時代であれ他者の発言の引用と解釈はリスクを伴うものだけれど、今回はユビキタスなネット世界の恐さを思い知らされて怖気がした。でも、自らが起こした混乱と過ちを素直に認め、迅速な事態収拾に奔走された管理人の真摯さは評価したい。 私は作品そのものが監督以下スタッフの志を代弁していると考えているので、今回のようなイベントでの発言の言葉尻を捉まえて一喜一憂したりはしない(ポジティヴな発言はもちろん嬉しいけれども)。何でもそうだが仕事に完璧などは有り得ないので、今回の監督発言は作品に対する誠実さの証だと思う。慣れない萌え作品と格闘された山内監督の手腕と志は、幻想的で抽象的な演出と萌えキャラとのマッチングによる個性的で魅力的な世界観としてし
あまり言及する人もいないようなので書きとめておこうかと。 プロフィール欄にも書いているけれど、私がアニメを熱心に観始めたのが2004年頃から、そしてラノベや漫画はほとんど読まないから、かなり偏った知識からの文章であることをあらかじめ断っておきます。 アニメ作品では「大人(中年)の男性×少女」という主人公ペアは珍しくない。 『SPEED GRAPHER』(雑賀辰巳×天王洲神楽) 『ガン×ソード』(ヴァン×ウェンディ・ギャレット) 『SoltyRei』(ロイ・レバント×ソルティ・レバント) 『無限の住人』(万次×浅野凛) 『DARKER THAN BLACK -流星の双子-』(黒<ヘイ>×蘇芳<スオウ>)etc… しかしながら、その逆「大人(中年)の女性×少年」というパターンはほとんど無いのではないか。 大人の女性が主人公の作品は少ないながらも『ナジカ電撃作戦』、『ウィッチブレイド』、『Mne
『聖剣の刀鍛冶』第7話で主人公セシリー(女)がルーク(男)をメイド姿を褒められたにもかかわらず殴り飛ばしたシーンに、基本的に好感を持っているセシリーの人格がスポイルされた気分になってしまいました。 これを機会につらつらと思う事を書いてみます。 この日記でもしばしば書いているけれど、私はマンガやアニメにおけるギャグ系暴力がもっぱら女性キャラから男性キャラに対して行われていることが基本的に不快です。 10代に連載を読んでいた『ハイスクール!奇面組』での宇留千絵が奇面組の連中に対して行う制裁や、『CITY HUNTER』での槇村香の100tハンマーにかなり不快な思いをさせられた事が原点でしょうか(笑)。 まあ、冴羽獠や、『うる星やつら』の諸星あたるや、『アキカン!』の大地カケルみたいに、懲りもせず浮気性だったりドスケベだったり女の子にちょっかい出したりと制裁されてもやむなし、というキャラクターで
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