和歌山県立自然博物館(海南市船尾)は20日、広川町白木海岸で、県内初のイグアノドン類の歯など4点の恐竜化石を含む地層を発見したと発表した。これまで県内で発見された恐竜化石は転石から産出された2点のみで、「白亜紀前期」(約1億1300万年前)と正確な層準が明らになるのは初めて。発見された恐竜化石などは31日から3月末まで、同館での展示を予定している。 同日、県立自然博物館で記者発表が行われ、和田恵次館長と小原正顕(まさあき)学芸課長と共に、共同研究者として北九州市立自然史・歴史博物館の御前明洋学芸員と、リモートで国立科学博物館の對比地(ついひじ)孝亘研究主幹が出席。概要や産出化石の詳細、発見の重要性や今後の展望などについて説明した。 同海岸には、約1億3000万年前の中世代白亜紀前期の陸域から汽水域で形成されたとされる湯浅層が約500㍍にわたり露出している。 層は泥岩、砂岩、礫岩で構成され、