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夏の料理
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1. 緑十字飛行の通告 来るべくして来た 『敗戦』 が日本全土を覆った。昭和20年8月13日深夜、大日本航空横浜支所通信室で日本がポツダム宣言の無条件受諾を傍受したとの通信士からの報告に、嗚呼、聞くも涙、語るも涙。「われら、ふたたび大空へ羽ばたくことなし!」 戦後日台航空路開設で昔を偲びながら飛行した 15日正午、終戦の実感が沸かないまま自宅でラジオを通じての玉音放送「・・・われら忍びがたきを忍び・・・・」を拝聴した。雑音のなかで、現人神のたんたんとした声についにその時がきたのかと、身が震える思いである。とるものも取りあえず会社へ吹っ飛んでいった。 「航空機の部品管理については特命があるまでは現有機には十分な警備を配慮し、流言飛語に惑わされることなく指示があるまでは現状のまま出社されたし」との通達がだされたが、これを契機に世はまさに敗戦の混乱期へと移行していった。それこそ、いろいろな噂が飛
日本人は余り言葉の意味を、厳密に、具体的に考えないで、気安く使用している傾向がある。その一つに「安全」とか「教育訓練」とかの言葉がある。 今回は「教育訓練」におけるヒュ-マンファクタ-を考えよう。 まず、教育と訓練とは別のものであるので、それを重ねて「重箱読み」をしている、教育はEducationで、訓練はTrainingに相当する。前者は行動の基本となる知的能力の向上を図る座学であり、後者は人間行動を変化させる実践方法で同一ではない。 人間の脳細胞は、約4歳位まで増加を続け、約140億個になる。各細胞の基本的ネットワークが完成するには、細胞数が多いため通常約20年の歳月が必要である。大学卒業までが丁度その期間に相当する。もっとも教育期間中の勉学と努力の如何によって、出来の悪いネットワークしか作れない場合もある。 人間の行動レベルをデンマークのラスムッセン博士は、図に示すように判り易く知識
紫電改から救難飛行艇US-2/ 日本独創技術航空機・開発秘話 新明和工業株式会社取締役専務執行役員 石丸寛二 *本記事は『航空と文化』(No.110) 2015年新春号からの転載です。 1.飛行艇の歴史と現状 「飛行艇」とは航空機の種類の一つで、「水上(湖や海面)に離発着するための船の機能を兼ね備えた飛行機」のことを言います。普段、空港で目にする旅客機と違って、捜索・救難、消火活動、離島からの患者輸送などの特殊用途で使用される為、直接目に触れる機会は少ないですが、世界では5,000機位運用されているといわれます。 1903年12月ライト兄弟が初の動力飛行に成功してから100年以上経過しましたが、水上機の歴史は、ライト兄弟の初飛行に遅れること7年、1910年3月アンリ・ファーブルがフランス南部で飛行に成功したのが始まりです(図1)。日本で本格的な水上機が登場したのは、1922年(大正11年)
日本で生まれ育った高性能紙飛行機 日本紙飛行機協会会長 二宮康明 *本記事は『航空と文化』(No.110) 2015年新春号からの転載です。 まず、ここでおことわりしておくことは、私の紙飛行機は折紙ではなく、製図用のケント紙など、少し厚手の、曲げ強度のあるものを材料に、これを切って接着剤で貼り合わせて作る形式のものです。この方が折紙よりも設計の自由度が高いという利点があります。 1 紙飛行機の特徴 1.1 滞空性能 技術的には紙飛行機も滑空機(グライダー)の一種で、グライダーの性能を代表するものは滑空比と沈下率です。 実物の高性能グライダー(ソアラー)では滑空比が 50を越す値が得られているのに対して、紙飛行機の場合は寸法が小さく(翼弦長 4~5 cm)、また滑空速度が遅い(4~ 5 m/s)ため空気のねばり気(粘性)の影響をうけて滑空比は 10かそれ以下の値しか達成できません。これは空気
型式証明制度の意義 ―航空機の安全性を確保するために―* 国土交通省 航空局 安全部 航空機安全課長 川勝 弘彦 *本記事は『航空と文化』(No.107) 2013年夏季号からの転載です。 現在、我が国初の国産ジェット旅客機MRJの開発が進められ、年内の初飛行を目指して設計・製造が行われています。型式証明は、航空機が安全性基準、環境基準に適合することを製造国の政府として審査・確認するもので、同機が運航を開始する上での大前提となるものです。このため、この機会に、型式証明の概要を説明することとします。 1.国産航空機開発の歩み 現在、三菱航空機(株)により三菱リージョナルジェットMRJの開発が進められていますが、国産旅客機の開発としては実にYS-11以来半世紀ぶりになります。(図1)日本航空機製造(株)が開発したYS-11型機は、1964年に型式証明を取得し、世界の航空会社や海上保安庁、自衛隊
1.はじめに 2013年4月5日、34年ぶりに再訪したシアトル・エバレットにて 陽光輝くペインフィールド(注1)に真っ白な機体にLOTのロゴ(ポーランド航空のロゴ)も鮮やかなB787が滑り込んできた(写真1)。バッテリートラブルで運航停止中のB787に設計変更を施し、改善新バッテリーを載せ、3月下旬から続けられてきた試験飛行の最後の着陸を目撃することができた。収集データに基づいてFAA(Federal Aviation Administration=アメリカ連邦航空局)は運航再開を決定し、B787就航の日も近いと思われた。(4月19日FAAはバッテリー改善策を承認、4月26日国交省運航停止命令解除、6月1日全日空、日航定期便の運航再開)今後B787の空輸も順調に行われる事になると安堵した。この情景を見て、私は34年前の、今では旧式となってしまったが当時の最新鋭機B737-200 ADV17
歴史に見る模型飛行機の顔さまざま (7) 模型航空力学の登場:実機データと正則の空気力学 だけでは、模型機の性能計算できなかった。 (1930年代~) 大村 和敏 図1 風洞実験用の模型飛行機用翼型。現在はもっと薄い形が多い。 1. はじめに 模型飛行機は、基本的には実機と同様に航空力学の理屈どおりに飛行します。だから、FAIも早い時期(1935年)から航空機の一種と認め、実機と全く同等に記録や競技を統括・管理しています。 ところが、航空力学の研究が進み、詳細な実態が明らかになると、飛行速度によって空気の挙動が違うことがわかってきました。その一例が、1950年頃に話題となった「音の壁」です。飛行速度が音速に近づいたとき、従来の航空力学の延長では説明できない状況が生じました。いわゆる「超音ジェット機」を開発するために、各国の戦闘機メーカーが苦労したわけです。 他方、模型飛行機は小型で、飛行
講演会のご案内をお知らせするサービスを行っております。ご希望の方はkoen.jaa@aero.or.jpにご連絡ください。「案内希望」とのみ記して送信してください。「案内希望」とお知らせくださった方に講演会の開催をご案内申し上げます。 なお、お預かりいたしますメールアドレスの利用停止を随時承ります。 当協会は個人情報保護の重要性について認識し、個人情報の保護に関する法律を遵守するとともに、以下のプライバシーポリシーに従い、個人情報を利用目的の範囲内で適切に取り扱います。 (ご参考)日本航空協会のプライバシーポリシーhttp://www.aero.or.jp/privacypolicy.html
世界最高峰の発着記録 国際ヘリコプター協会(HAI:Helicopter Association International)の今年の年次大会は本年2月26日から3日間、米テキサス州ダラスで開催された。その会場で、ヘリコプター・メーカーのユーロコプター社が最も力を入れて披露したのは、エベレスト山頂に着陸した世界記録であった。 この記録は昨年(2005年)5月14日に達成された。ユーロコプター社のテスト・パイロット、ディディエ・デルサーユ氏の操縦するAS350B3ヘリコプターによるもので、会場では一段高いところにその機体が飾られ、その前で国際航空連盟(FAI)から公式記録の認定証がユーロコプター社へ手わたされた。 会場に展示されたAS350B3ヘリコプター 世界最高峰8,850mへの着陸は、航空機として最も高い場所での離着陸記録ということになる。そして当然のことながら、もはや永久に破られるこ
参加ご希望の方は以下の [申込フォーム] を電子メール本文にコピー・貼付けのうえ(1)から(4)の必要事項を記入して jrs-sympo@jrocket.org 宛てに電子メールを送信ください。先着順の受付とさせていただきます。 --[申込フォーム:ここから] [宛先] jrs-sympo@jrocket.org [件名] 宇宙旅行シンポジウム参加申込 [本文] (1) >氏名(フリガナも記入下さい) → (2) >所属(会社・学校名など。無職の場合はそのように記入下さい) → (3) >連絡先メールアドレス → (4) >日本ロケット協会 →会員・非会員(←どちらかを削除下さい) --[申込フォーム:ここまで] ※応募に関する個人情報は『日本ロケット協会』が管理し、『宇宙旅行シンポジウム』の運営にのみ使用します。
日本航空協会の機関誌は協会の前身である帝国飛行協会により1914年に機関誌「帝国飛行協会」が発行されて以来、その発行形態、発行頻度、名称等に幾たびかの変遷を経てきました。 1980年9月には「航空と文化」として季刊発行を開始し、2005年10月、冊子版「航空と文化」に加えWEB版「航空と文化」を開設いたしました。 2005年10月15日 財団法人 日本航空協会 文化情報室
日本航空協会についてASSOCIATION日本航空協会は、内外の航空宇宙団体との連携のもと、 航空宇宙諸般の進歩発展に寄与することを目的とする団体です。
ボーイング対エアバスの競り合いは、航空に関心を持つものにとって、横綱同士の力闘にたとえられるかもしれない。折から国技館では近年、横綱相撲が見られなくなった。西の横綱が欠けているためだが、その寂しさを埋めて余りあるのが両巨大メーカーの取組みである。 これを名勝負と云っていいかどうかはともかく、両社の競争の中からエアバスA380やボーイング787が生まれたことは確かであろう。競争がなければ、果たしてここまで先端的な技術が磨かれ、コストの安い優れた航空機が実現したかどうか。 さらに787に対してはA350という新しい計画も実現しつつあり、最近はA380に対抗するための747発達型や787ストレッチ型なども具体化しようとしている。 横綱同士の取組みは、次々と新たな名勝負を生んでゆくかのようだ。 挑戦を受けるボーイング ボーイングは歴史が古いだけに、昔からさまざまな挑戦を受けてきた。話題をジェット旅
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