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戦後アメリカで初めて誕生した若者向けファッションのムーブメントは、それほど時を置かずに日本でも知られることになり、一大ブームを巻き起こした。その新しいファッション──アイビー・ルックを日本人に教えたのは、モダン・ジャズのレコード・ジャケットだった。では、ジャズの世界にアイビー・スタイルを持ち込んだのは果して誰だったのか。50年代の日米におけるジャズとファッションの関係を探る。 サラリーマンの月収に相当したスーツの価格 「初期のジャズ・ミュージシャンたちの多くは服装に凝っていた。ぱりっとした服装はそのまま成熟と成功を意味していた。おかげでジャズマンたちの収入のかなりの部分がワードローブの充実のために費やされることになった。何人かのミュージシャンたちは着こなしがあまりに見事だったので、ファッションの流行に影響を及ぼしさえした」(『ジャズ・アネクドーツ』ビル・クロウ著/村上春樹訳) アメリカでは
投稿日 : 2020.07.03 更新日 : 2021.06.28 【2020年 上半期ベスト】ジャズ・アルバム BEST 30 2020年の上半期(1月〜6月)にリリースされた音楽アルバムの中から「ジャズ系」作品に的を絞り、聞き逃せない新譜30作をセレクト。トラディショナルなジャズはもちろん、2020年ならではのコンテンポラリーなスタイルまで対象にした、広義の「ジャズ作品」傑作選。 ※五十音順(アーティスト名)で掲載 アーロン・パークス 『Little Big 2: Dreams of a Mechanical Man』 18歳でテレンス・ブランチャードのグループに参加し、ブルーノーとECMに音源を残すなど、早熟な天才ぶりを見せている鍵盤奏者のアルバム。パークスもメンバーであるジェイムス・ファームにも通じるインディ・ロック風味と、ザ・バッド・プラスにも通じる躍動的でダイナミックなグルーヴ
「こんなのタダで公開しちゃっていいの!?」 と、 驚きのコンサート動画が満載。ジャズのライブ映像に特化したYouTube チャンネルを紹介します。 過去10年分の“お宝ライブ映像” 800本を見放題! ● KNKX Public Radio https://www.youtube.com/c/knkxpublicradio/videos ワシントン州タコマとシアトルに拠点を置く公共ラジオ局「KNKX」の公式チャンネル。1966年の開局以来、ニュース放送とともにジャズやブルースを積極的にオンエアしてきた同局。近年は、局内でのライブ録音風景や、米北西部のコンサート、フェスの独占映像をYouTubeで公開している。 チャンネル内にはいくつかの再生リストがあるが、注目すべきは「studio sessions」。局内のスタジオで実施された過去10年分のセッション動画が惜しげもなく公開されており、その
投稿日 : 2020.06.05 更新日 : 2021.12.09 Nujabes × Shing02〈Luv(sic)〉シリーズ誕生秘話【Think of Nujabes Vol.3】 2010年に夭逝した日本人ヒップホップ・プロデューサー、Nujabes(ヌジャベス)。わずか10年強にわたるアーティスト活動の中で、彼が生み出してきた音楽は、今もなお幅広い世代の音楽ファンに愛され続けている。Nujabesのこれまでの経歴や、世界的なムーブメントとなっている「ローファイ・ヒップホップ」に与えた影響は、すでに【Think of Nujabes Vol.1】および【Vol.2】にて詳細を追った。今回の【Vol.3】では、数あるNujabes楽曲のなかでも一二を争うほどの人気を誇る〈Luv(sic)〉シリーズにスポットを当てたいと思う。 Nujabes自身が運営するレーベル、Hydeout Pr
30年以上も前に作られた日本の「シティポップ」が近年、まるで新しい音楽ジャンルであるかのように世界中で注目されている。そうした “局地的な音楽ジャンル”が突如、世界的に認知されることはいまや珍しくない。日本産の音楽やアニメと繋がりの深い「ヴェイパーウェイヴ」や「フューチャーファンク」、「ローファイ・ヒップホップ」といった新興ムーブメントも同様。その背景にあるのはインターネットである。 こうした “ネットありき” のムーブメントは、いまも続々と新たな音楽カテゴリを生み出している。また、ネット依存度は低くとも、認知拡大中のユニークな音楽ムーブメントも多数。そんな「注目すべき新ジャンル」を、音源とともに紹介しよう。 Gqom(ゴム) 南アフリカで誕生し、いま世界的に注目されつつあるのがゴム(Gqom)。2010年ごろに南アフリカ共和国のダーバンで生まれ、数年前に欧州経由で世界中に拡散したエレクト
昨今、ネットを中心に盛り上がっているローファイ・ヒップホップ。2016年頃にムーブメントとして顕在化し、いまや多くの “ローファイ・ヒップホップ制作者” がシーンに新曲を投下し続けている。 その一方で、“意図せず” 作られた楽曲が、ローファイ・ヒップホップとして殊遇される場合もある。もっともわかりやすい例が、Nujabes や J・ディラの楽曲だ。両者はローファイ・ヒップホップの始祖のように崇められるが、彼らの音楽がローファイ・ヒップホップとして「再発見/再定義」されたのは没後のことである。 ドイツ在住のWun Two(ワン・トゥー)も、そんなビートメイカーのひとりだ。彼はいまも現役で活躍するビートメイカーだが、ローファイ・ヒップホップなる言葉ができるずっと前から “その手の音楽” を作り続けている。Wun Two作品の特徴は、メロウでザラついた質感のトラック。さらに、ほぼワンループで作ら
戦後、占領の中心となった横浜は「アメリカに最も近い街」だった。1948年、その街に伝説のジャズ喫茶が復活した。それは、横浜が日本の戦後のジャズの中心地となる始まりでもあった──。そんな、日本のジャズが最も「ヒップ」だった時代をディグする連載! 「ロックンロール」という言葉は、かなり率直に性行為を表現したものであると言われている。「ロック」して「ロール」するというそのニュアンスを理解しない人はいないだろう。「ジャズ」もまた、その始まりは性に深く結びついていた。ジャズという音楽はどんな場所から育っていったのか。ニューオリンズと横浜における「ジャズとセックス」の歴史を紐解く。 セックスと深く結びついたジャズの語源 「Jazz」という言葉の由来には諸説あって定説はない。由来とされる語源の多くには性的な意味合いがあって、性行為の隠語である「jass」、精液や射精を意味する「jism」、尻の意の「as
近年、ローファイ・ヒップホップが世界的な人気を博している。このムーブメントの、楽曲面におけるキーパーソンとされるのが、日本のサウンドクリエイター Nujabesである。2010年に急逝した彼が、昨今のムーブメントにどう作用しているのか。そして、Nujabesとは何者か。生前の彼を知る人々を訪ねた、ルポルタージュ第2弾。 >>第1部はこちら 1990年代後半から2000年代にかけて残した作品により「ジャジー・ヒップホップ」のブームを生み出し、今では「ローファイ・ヒップホップ(Lo-Fi Hip Hop)」のオリジネーターとも呼ばれる日本人ヒップホップ・プロデューサー、Nujabes(ヌジャベス)。彼が生前にリリースした2枚のアルバム『Metaphorical Music』、『Modal Soul』までの流れを追った第1部に続き、アニメ『サムライチャンプルー』によってファン層がワールドワイ
ローファイ・ヒップホップという言葉をご存じだろうか? これは2010年代後半頃からインターネット上で興隆した音楽ムーブメントの一種で、ここ数年、凄まじい勢いで世界中に浸透している。本稿では、このローファイ・ヒップホップに詳しいスティール・ギター奏者/トラックメイカーのbeipana氏のブログを基に検証を試みたい。以下の文章は、beipanaのブログ他に、氏へのインタビューでの発言を下敷きにしている。詳細を知りたい方を彼のブログにもアクセスしてほしい。 ローファイ・ヒップホップとは? まず確認しておきたいのは、「ローファイ・ヒップホップ」という言葉自体は特定の音楽ジャンルを指すものではないこと。よって、定義自体がかなり曖昧で掴みづらい。それでもおおまかな様式を絞り出すと、打ち込みのブレイクビーツにメロウでメランコリックなギターやピアノが乗る、というもの。 【beipanaセレクトの楽曲集】
投稿日 : 2020.08.13 更新日 : 2021.09.16 ローファイ・ヒップホップ「24時間配信チャンネル」おすすめ8選 ローファイ・ヒップホップとは? ローファイ・ヒップホップとは、2010年代後半にネットを中心に醸成された音楽ムーブメント。その認知と人気の広がりを語る上で欠かせないのがYouTubeだ。現在、ローファイ・ヒップホップ曲を専門的に扱うチャンネルは無数に存在し、24時間の配信を実施しているチャンネルも多数。 ファンの多くは、こうしたYouTubeチャンネルを介してローファイ・ヒップホップを聞き、またストリーム配信に伴うチャットが、ファン同士のコミュニケーションの場として機能している。人気のチャンネルになると総再生数が数億回にもおよび、メジャー・アーティストの人気動画にも引けを取らない数字を叩き出している。 【参考記事】ローファイ・ヒップホップとは? なぜユーチュー
Home ニュース 90年代、東京。ある若者がNujabesを名乗り、ヒットメーカーになるまで 【Think of Nujabes Vol.1】 投稿日 : 2020.05.08 更新日 : 2021.12.09 90年代、東京。ある若者がNujabesを名乗り、ヒットメーカーになるまで 【Think of Nujabes Vol.1】 1990年代後半、日本のヒップホップシーンに突如登場し、「ジャジー・ヒップホップ」のブームを生み出した伝説的なプロデューサー、Nujabes(ヌジャベス)。2010年2月26日に36歳という若さで亡くなった彼の音楽は、2010年代半ばより世界的なムーブメントとなった「ローファイ・ヒップホップ(Lo-Fi Hip Hop)」のルーツと言われており、世代や国籍を超えた幅広い層の音楽ファンに今も愛され続けている。 振り返ると、初期の Nujabes は12インチ
英ラジオ局「NTS Radio」は、山下達郎の楽曲(29曲)を特集した約2時間のミックス音源を公開した。 近年のシティポップ・ブームで海外でも高い人気を博す山下達郎。NTSの記事では「YouTubeのアルゴリズムには、これまで聴いたこともなかったレコードを数100万回再生に導く力があります。山下達郎の1982年のLP『For You』はそのひとつです」と紹介。 また『For You』について「このレコードには彼の音楽的特徴が詰まっており、ファンクやジャズに影響を受ける“シティポップ”というジャンルの代名詞になっている」と紹介している。 同ミックスの選曲は、“邦シティポップの大ファン”だというロンドン在住の女性DJ ANUが担当している。 【トラックリスト】 1.TATSU YAMASHITA Overture 2.TATSURO YAMASHITA Fragile 3.TATSU YAMA
投稿日 : 2020.04.18 更新日 : 2021.09.16 毎日のBGMに最適! 世界の「ジャズ専門」ネットラジオ おすすめ16局 ジャズに特化したインターネット・ラジオのチャンネルを集めてみました。もちろんすべて無料。歴史あるFMラジオ局のライブストリームや、オンライン専門の新興ウェブチャンネルなど、その特徴や仕様もさまざま。24時間、流しっ放しで聴きたい、おすすめの16局です。 70以上に分類された充実のジャズカテゴリ Accu Radio/アメリカ https://www.accuradio.com/jazz/ 音楽専門のインターネットラジオとして人気を博す「Accu Radio」。あらゆる音楽ジャンルを網羅しており、なかでもジャズのカテゴリは秀逸。楽器や演奏スタイル、時代(1920〜2010年代まで10年ごとに分類)別にチャンネル分けされ、その数は70種以上。簡単な会員登録
Netflix、Amazonプライム、YouTubeなどの動画サイトで、これまで公開されてきたジャズに関連した映画やドキュメンタリーをピックアップ。 先日公開され話題となったマイルス・デイビスの最新ドキュメンタリーやカマシ・ワシントンのアポロ・シアター公演を追ったライブ・ドキュメンタリー。また、ジョン・コルトレーン、リー・モーガン、クインシー・ジョーンズなど、さまざまな作品が配信されている。 なお、NetflixやAmazonプライムは有償のサービスとなるが、Amazonプライムについては、30日間の無料体験期間が設けられている。 マイルス・デイビス 『マイルス・デイビス クールの誕生』(2019年) Netflix 常識を覆し続けたジャズ界最大の巨人マイルス・デイビス。マイルスと交友のあった数々の著名人/ミュージシャンのインタビューや未公開映像を織り交ぜ、伝説のジャズマンの真実に迫る。
「シティポップ」の愛称で、日本をはじめ海外でも人気を集める70〜80年代の邦楽曲。欧米やアジアにも多くのファンが存在し、YouTubeでも人気の山下達郎や竹内まりやの楽曲はもとより、アンテナの高い海外コレクターたちは、日本人でも「なぜ知ってる?」と驚くような楽曲にまでたどり着いている。 【特集】シティポップの海外人気を検証 今回のプレイリストは「フランス人を魅了したジャパニーズ・シティポップ」をテーマに制作。選曲を担当してくれたのは、フランスのカルチャー誌『Les Inrockuptibles(レザンロキュティーブル)』の元記者で、現在はフリーで活動するジャーナリストのアゼディーヌ・ファール氏だ。 これまでフランスのメディアで、数多くの “日本の音楽カルチャー記事” を手がけてきたフォール氏は、毎年日本を訪れるほどの日本通。邦ポップミュージックに対する造詣も深い。そんな彼が選んだラインナッ
投稿日 : 2020.03.27 更新日 : 2020.04.30 「モントルー・ジャズ・フェスティバル」50本超のフルライブ映像を無料配信 世界最大級の音楽フェスティバル「モントルー・ジャズ・フェスティバル(以下:MJF)」は、過去50年以上の歴史の中で撮影してきた50本超のライブ映像を期間限定で無料公開することを発表した。 ラインナップには、ジェームス・ブラウン、マーヴィン・ゲイ、ニーナ・シモン、アイザック・ヘイズ、RUN DMC、サンタナ、ルー・リード、チック、クインシー・ジョーンズといった錚々たるメンツの伝説的ライブ映像も含まれている。 視聴方法は、下記MJFの公式サイトで提供されている無料コード「FREEMJF1M」を使用し、同フェスが提携する「 Stingray Qello」に登録。30日間、無料でMJFのライブ映像を観ることができる。 【モントルー・ジャズ・フェスティバル公式
投稿日 : 2020.03.17 ジャジー・ヒップホップ〜ローファイ・ヒップホップを網羅したコンピレーション・アルバム発売 Nujabesなどに代表されるジャジー・ヒップホップと、昨今ネットを中心にムーブメントとなっているローファイ・ヒップホップ。これらを網羅したコンピレーション・アルバム『JAZZY TO LO-FI HIPHOP ~Chill Beat Collection』が3月18日(水)に発売される。 ジャジー・ヒップホップとは、ヒップホップにジャズを取り入れたサウンドで90〜00年代に隆盛した音楽フォームのひとつ。一方のローファイ・ヒップホップは、2016年頃からYouTubeなどを中心に徐々に広まった新しい音楽形式で、その起源は“ジャジーヒップホップにある”とされている。 本作のラインナップには、ジャジー・ヒップホップで一世を風靡した日本人アーティストから現行のローファイ・ヒ
デジタル音源にはない、アナログレコードならではの味わいを楽しめるミュージックバー/レコードバーが話題を集めている。それは、古き良き時代を懐かしむ人たち、レコード音源を初体験したい若者たち、ジャズ喫茶を起源とする独自文化を面白がる外国人観光客など、幅広い層が関心を寄せている証拠でもある。そこで今回は、場慣れしていないカップルや、レコード音質に興味のある若者たちでも気軽に来店できるミュージックバーをセレクト。あくまでもバーなので大騒ぎはNGだが、フツーにしていれば誰もが緊張せずに楽しむことができるお店ばかりだ。 東京・渋谷カルチャーの発信基地にオープン 『QUATTRO LABO』(渋谷) かつて吉祥寺にあった、レコードをハイエンドオーディオで楽しめるカフェ&バー『クアトロラボ』が、渋谷パルコのリニューアルを機にB1フロアに復活。店内は2面のカウンター計13席と、テーブルは計20席。昼間はカフ
戦後、占領の中心となった横浜は「アメリカに最も近い街」だった。1948年、その街に伝説のジャズ喫茶が復活した。それは、横浜が日本の戦後のジャズの中心地となる始まりでもあった──。そんな、日本のジャズが最も「ヒップ」だった時代をディグする連載! 1940年代から50年代のニューヨークの音楽シーンには、ドラッグ、とりわけヘロインが隅々まで蔓延していた。ジャズ・ミュージシャンの多くがヘロインにのめり込んでいったのは、たんに「そこにヘロインがあったから」だけではない。なぜ、彼らはヘロインを必要としたのだろうか。音楽とドラッグの結びつきの本質を、当時のニューヨークのジャズ・シーンに探る。 音楽シーンはヘロインだらけ 「パリから戻ってきてから、ハーレムをうろつきまわるようになった。音楽シーンの周りはクスリだらけで、たくさんのミュージシャンが、特にヘロインにどっぷり漬かっていた。ヘロインを打つのがヒップ
戦後、占領の中心となった横浜は「アメリカに最も近い街」だった。1948年、その街に伝説のジャズ喫茶が復活した。それは、横浜が日本の戦後のジャズの中心地となる始まりでもあった──。そんな、日本のジャズが最も「ヒップ」だった時代をディグする! アメリカにおけるモダン・ジャズ=ビバップの最初の記録は、ニューヨークのミントンズ・プレイハウスでのライブ『The Harlem Jazz Scene──1941』であるとされている。『ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン』としてよく知られている作品だ。では、わが国においてモダン・ジャズはいつ頃から始まったのだろうか。戦後日本におけるモダン・ジャズ黎明期の「真実」を探る。 夜を徹して続いた一大ジャム・セッション JR関内駅から歩いて10分ほど。伊勢佐木町通り、現在は「イセザキ・モール」という名で呼ばれる街路に面したビルの地下にその店はあった。4階建ての
戦後、占領の中心となった横浜は「アメリカに最も近い街」だった。1948年、その街に伝説のジャズ喫茶が復活した。それは、横浜が日本の戦後のジャズの中心地となる始まりでもあった──。そんな、日本のジャズが最も「ヒップ」だった時代をディグする連載! 芸能人やミュージシャンの薬物使用が逐一ビッグ・ニュースになる現代から見て、戦後のジャズ・シーンは別世界だったと言っていいかもしれない。誰もが当たり前のようにドラッグを使用し、しかも逮捕されることは稀だった。戦後の混乱期、ジャズ・ミュージシャンたちはドラッグをどう受容していたのだろうか。また、なぜジャズにドラッグが必要だったのだろうか──。ジャズとドラッグ・カルチャーの関係を掘り下げていく。 ヘロインはダメ、ヒロポンはOK 戦後の横浜を舞台にした黒澤明監督の『天国と地獄』(1963年)には、山崎努が演じる研修医が、誘拐の共犯者をヘロインの過剰投与で殺害
投稿日 : 2020.02.03 更新日 : 2023.03.29 【ビル・エヴァンス】なぜ人気? おすすめアルバムは? 知っておきたい4つのポイント ビル・エヴァンス(1929-1980)はアメリカのピアニスト。1950年代から70年代にかけて活躍し、ジャズの歴史上きわめて重要なプレイヤーとして知られています。 生い立ちとキャリア 1929年、アメリカ東岸にあるニュージャージー州で生まれたビル・エヴァンス(注1)。5歳でピアノ、7歳でバイオリンやフルートのレッスンを始めます。10代になるとジャズに興味を持ち、13歳でプロのバンドにエキストラ参加。これを機に、ダンス会場や結婚式のバンドメンバーとして、演奏経験を積んでいきました。 注1:1929年8月16日、ニュージャージー州プレインフィールド生まれ。出生名はウィリアム・ジョン・エヴァンス(William John Evans)。 5歳頃の
投稿日 : 2020.01.01 更新日 : 2021.05.26 【小西 遼 インタビュー】CRCK/LCKSで目指すのは「世界で通じる日本語のバンド」 ジャズ系ミュージシャンによるポップス・バンドCRCK/LCKS(クラック・ラックス)。小西遼はこのバンドのリーダーとして、また様々なアーティストのサポート役としても八面六臂の活躍を見せている。2020年はいよいよソロ・アーティストとしても始動するという小西。現代の音楽に、彼はどのような可能性を感じているのか。 音楽的にカオスな時期を過ごして ──音楽に興味をもったのは、小学校高学年だったとお聞きしました。 小学校6年生の時、たまたま隣のクラスの担任が平原綾香さんのお母様だったんです。その縁もあって平原さんのお父様(サックス奏者の平原誠)が体育館で演奏会をしてくださって、それがすばらしかったので中学から吹奏楽部に入りました。 ──ジャズに
いま、世界を席巻する“音楽ジャンルのクロスオーバー”の波は日本にも訪れている。ジャズやクラシックの作法を備え、高い演奏技術を身につけた新世代のミュージシャンたちが、ジャンルの境界線を越えた表現で頭角をあらわしている。そんな、2020年代に注目すべき16組のミュージシャンをピックアップ。 下記は50音順で掲載しています。 2020年代の音楽を占うプロジェクト Answer to Remember(アンサー・トゥ・リメンバー) このシーンの中心人物ともいえる石若駿が、バラエティに富んだ面々をフィーチャーしたプロジェクトの集大成。音楽がジャンルの壁を越えることを、あざやかに示してみせる。2020年代の音楽を占う重要なピースとなるだろう。 【公式サイト】https://www.sonymusic.co.jp/artist/AnswertoRemember/� 現代版シティソウル Emerald(エ
真鍋大度 ライゾマティクス リサーチ ディレクター 東京を拠点としたアーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJ。 2006年Rhizomatiks 設立。2015年よりRhizomatiksの中でもR&D的要素の強いプロジェクトを行うRhizomatiks Researchを石橋素氏と共同主宰。 DJのキャリアは20年以上。日本ではFlying Lotus、Squarepusher、Underworld、Alva Notoをはじめとした海外アーティストのライブにフロントアクトとして出演し、Hiphop, IDMからJuke, Halftime, Trap, Kwaitoまで幅広く選曲。世界中の音楽フェスティバルからも数多く招聘されている。 http://www.daito.ws/ Floating Points 『Crush』 今年一番楽しみに聴いたアルバム。 様々な新しい
投稿日 : 2019.12.06 更新日 : 2021.04.07 あの人が選ぶ 2019のベストアルバム【The Best Albums 2019】
1990年代のDJブーム期と比べるとレコードショップの数は減少しているが、いまだ世界屈指のレコード都市である東京。近年は中古レコードを買い付けにくる外国人バイヤーも増えている。その一方で、独自のスタイルを貫くレコードショップも新たに生まれており、レコード人気再燃の気配を沸々と感じることができる。ここでは、新旧問わず東京に来たらチェックしておきたい個性派レコードショップを紹介していく。 総額650万円のシステムで試聴可能! 『GINZA RECORDS & AUDIO』 2019年3月、阪急メンズ東京がリニューアル! なかでも話題なのが、「ヴィンテージ&リバイバル」をテーマにした7Fフロアだ。ヴィンテージものの眼鏡、時計、インテリア、トイといった、成熟した大人たちの趣向にフィットするアイテムが並ぶ遊び心のある空間。その一角に『GINZA RECORDS & AUDIO』(通称:ギンザレコード
Megu(Negicco) 2003年に結成された新潟発のアイドルグループ「Negicco(ねぎっこ)」のメンバー。カレーライスとアナログレコード好き。DJ Meguとしても活動するほか、架空のレーベル「CURRY RICE RECORDS」をブランドとしてTシャツなどをリリース。 ◆Negicco公式ページ:http://negicco.net/ ◆Twitter ◆Instagram ——いつ、どんなきっかけでレコードと出会いましたか? 2013年頃、私が所属するアイドルグループ「Negicco」でアナログレコードを発売しました。限定ではあったものの、あっという間に売れてしまい、レコードが好きな人の多さにびっくりしました。 そういえば、「私の身近にも趣味でレコードを聴いていたり、集めている人が多い」ことを思い出し、興味が湧いてきました。それがきっかけだったと思います。 ——アナログレ
投稿日 : 2019.10.09 更新日 : 2021.10.12 【シティポップ入門編】絶対に聴くべき不動の定番アルバム5選 ネバーヤングビーチやフレンズ、一十三十一、(((さらうんど)))など、シティポップのエッセンスが感じられるバンドが人気を集めている昨今。さらに、海外でも大きな注目を集めている70~80年代の日本の音楽。そんなシティポップの原点ともいうべき、聴いておくべき代表的なアルバムを5枚セレクトしました。 フュージョンからAORまで 70年代後半のエッセンスが詰まった名作 大貫妙子 『サンシャワー』 日本国内で何度も再発(アナログ盤)されてきたシティポップを代表する名盤。発売された1977年当時の潮流であった、フュージョンやAORといったサウンドが全面的に取り入れられたグルーヴィなサウンドは、現在も色褪せない。 近年は海外人気も高まり、再発(アナログ盤)のペースも加速している
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