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当ホームページは「フランス革命戦争」に特化したサイトです。あくまで当時の戦争に焦点を絞ったものであり、革命の経緯そのものなどについては簡単に触れる程度にとどめています。そうしたことを知りたい方は他のサイトを参照ください。
大陸軍人物録を主催するシェヘラザードさんがデルダフィールド著「ナポレオンの元帥たち」(ネット書店の在庫状況はこちらとこちらを参照、電子書籍はこちらとこちらで入手できる)を自費出版した。これを記念し、ナポレオンによる元帥評をまとめてみた。あくまでソースが確定できるものに絞って紹介している。 シャルル=ピエール=フランソワ・オージュロー デルダフィールド本がネタ元にしているマルボのおかげで「理想の上司」とされた彼だが、ナポレオンも彼が兵士たちから愛されていたことは認めている。 「オージュロー:とても個性的、勇敢、頑強、活力。戦争に慣れており、兵士に慕われており、仕事においては幸運」 "Correspondance de Napoléon Ier, Tome Premier" p549 「オージュローは手際がよく勇敢だった。彼は兵たちに愛されており、その仕事においては幸運だった」 "Dernie
1815年、ナポレオンがエルバ島を脱出してからパリへ到着するまでの時期に関する、あるコピペがネット上に出回っている。 ――以下コピペ―― ナポレオンは1815年、流刑先のエルバ島を脱出しマルセイユ付近で上陸、パリに向かって再び天下をとった。 その期間のナポレオンの動向を伝える官製新聞「ル・モニトゥール」の見出し。 「凶悪な食人鬼、巣窟より脱出」 「コルシカの鬼、ジュアン湾に上陸」 「怪物、ジァップに到着」 「虎、グルノーブルで一泊」 「簒奪者、リヨンを通過」 「暴君、首都に60里に迫る」 「皇帝、フォンテーヌブローに」 「皇帝陛下、昨日チュイルリ宮にご帰還。臣民、歓呼で迎える」 ――以上コピペ―― この話は昔から有名で、例えばタクテクスに連載されていた森谷利雄氏の「大陸軍 その光と影」でも紹介されていた。では、その淵源はどこまで遡れるのか、そして、この話は本当に史実なのか。 結論から言うな
フランス革命を描いた漫画は色々あるが、その中で最も面白いのはやはり倉多江美氏の「静粛に、天才只今勉強中」であろう。主人公のモデルとなったのはあの二股膏薬ジョゼフ・フーシェだが、話の中身は彼の一代記ではない。というより、フーシェ一代記に見せかけたフランス革命パリ政治史というのが実情に近いだろう。特に恐怖政治の頃の描写は異様な迫力がある。著者はよほどモンターニュ派の革命を描きたかったのだろう。 しかし、いくつもある漫画の中では革命史を上手く描いているこの作品でも、やはり戦争は主題にはなっていない。あくまで中心はパリの政治闘争であり、戦争はその背景として紹介されているに過ぎないのが実情だ。その数少ない戦争関連のシーンについて、以下にいくつか取り上げて解説してみる。 「敗走、敗走…。毎日がこのニュースだ」「十万のフランス軍がたった四万のオーストリア軍にだ…」――5巻25ページ 宣戦布告直後にパリの
軍人にも色々な種類の人間がいる。基本的に軍人に必要なのは戦いに勝つための能力であり、それ以外の部分は「どうでもいい」と見なされることが多い。そのため、軍人の中には時に奇人変人が登場し、その奇行で人々を驚かせることがある。司馬遼太郎によると日本海海戦時の連合艦隊参謀である秋山真之は、上着の上からベルトをして戦闘の最中にポケットに入れた豆をぼりぼりと頬張っていたそうだ。これもまた奇行の一種であろう。しかし、世の中上には上がいる。秋山真之など子供扱いしてしまうほどの奇行の主、奇人変人のチャンピオンともいうべき人物として、18世紀のロシアで最も有能な将軍だったスヴォーロフを取り上げよう。 アレクサンドル・ヴァシリエヴィッチ・スヴォーロフは1730年11月24日オレールに生まれた。若い頃はセミョノフスキー近衛兵連隊に所属し、やがて7年戦争に従軍しクネスドルフの戦いなどに参加した。さらにポーランドやト
歴史に絶対の正解はない。何が起きたのか、本当はどんなことがあったのか、それを知ることは後の時代の人間には基本的に不可能である。その時、その場に居合わせた当事者だけが「何が起きたか」を知っているし、その当事者ですら事態の全貌を把握することは困難だ。歴史に「真実」なるものがあるとしても、それは人間の手が届かないところにある。 歴史書などで「事実」として紹介されている話は、あくまで「もっとも蓋然性の高そうな仮説」に過ぎない。その仮説を裏付けるのは、例えば物的証拠であったり、あるいは一次史料という名の目撃談だったりする。しかし、物的証拠や一次史料の解釈は必ずしも一通りではないし、歴史上の事件においてはしばしば証拠や史料が欠如していることもある。少ない証拠を元に異なる解釈をする研究者が登場すれば、そこに論争が生じる。 もっとも、論争が生じるのはそうしたケースだけではない。時に、証拠や史料を欠いている
このコーナーは文字通りの蛇足。フランス革命戦争に関連したこぼれ話などを適当に集めて書いていくことにしたい。お手軽な読み物として読んでいただければ幸いである。 1)デュマの「赤いバラ」 小説に描かれた共和国軍の英雄マルソー 2)変人元帥 ロシアの英雄スヴォーロフ元帥 3)マレンゴの親衛隊 その時、何が起きたのか 4)不幸な人たち 政治闘争と前線指揮官 5)神話と定説と一次資料と 戦争と関係ないけど国王裁判について 6)「静粛に、天才只今勉強中」の戦争 漫画の中の革命戦争 7)ブオナパルテの戦争 作戦立案者としてのナポレオン 8)ロディ橋の怪 →中身は「大陸軍 その虚像と実像」へ移行 9)未来の元帥を分類すると Phippsの著作から一部翻訳 10)英人某著「拿破崙第一世傳」 明治時代の翻訳本紹介 11)小伍長 有名な渾名の由来は 12)ナポレオンによる元帥評 デルダフィールド「ナポレオンの元
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