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5000冊に及ぶ岩波文庫の中で,最も厚い本と薄い本はなにか? これは,岩波文庫ファンならずとも, 気になるところ....ではないかもしれませんが,調べてみました。 結果,厚い本は「青年の環」が圧勝! 5分冊合わせて4380ページは文字通り圧巻です。 残念ながら,書店の棚の場所ふさぎと思われたか,あっと言うまに絶版となりましたが....。 上位では「迷路」,「レ・ミゼラブル」, 「ジャン・クリストフ」,「戦争と平和」など,昭和60年代に入って, 長篇の合本化が急に進んでから出たものが目に付きます。 この時期には,500ページを超える分冊ものがどんどん出ましたが, これも省力化ということでしょうか? 書店にとっては省力化でも, 電車読書人にとってはハンドパワーがないと持ち疲れする過酷な状況となりました。 それ以外では,膨大な解説のついたラブレーや,終戦間際・ 戦前最後の刊行となったファラデーが
「読みやすくなった岩波文庫」(12月9日発売分) 岩波文庫では,既刊書目についても,順次,注やルビをつけ,活字を大きくしてゆったり組むなど,読みやすくするための改版を続けていますが,今回は以下の12点15冊が対象となり,12月9日に発売予定です。(岩波書店の紹介ページはタイトルと紹介文が入れ違っています。しかも13点あるし・・・) ■古句を観る(柴田宵曲) 元禄時代の無名作家の俳句を集め,それに評釈を加えたもの。今も清新な句と生活に密着したわかり易い評釈が相まった滋味あふれる好著。 ■トリストラム・シャンディ(全3冊)(ロレンス・スターン) 内容・形式ともに奇抜そのもので,話しは劈頭から脱線また脱線,独特の告白体を駆使して目まぐるしく移り変る連想の流れは,いつか一種不思議なユーモアの世界をつくり出し,我々はただ流れに身を任せ漂うばかりである。 ■みずうみ 他四篇(シュトルム) 若い
昭和62年の創刊60周年を機に,岩波文庫も他社の文庫本と同じようなビニール引きのカバーが付くようになり,その際古いファンから, "ギラギラしたカバーなんて"と反対の声が寄せられたりもしました。岩波文庫のカバーは,背表紙の下半分が帯色になっているのみで, 統一のとれたデザインですから,書棚に並べたときもすっきりとしています。 カバーが付く前の岩波文庫は,分野で色分けされた帯と半透明のパラフィン紙(グリシン紙ともいいます)を巻いただけの姿でした。もっともこれは, 岩波に限らず新潮文庫や角川文庫もかつては同じようなパラフィン巻きであり,岩波のカバー化が遅かったわけです。 (旺文社文庫は箱付きでしたからパラフィン紙がありませんね....) 茶色の表紙に少しくすんだパラフィンというのは,なかなか渋くて好ましいのですが,このパラフィン紙, 時間がたつとだんだん茶褐色に変わり,背文字が読めなくなってしま
岩波文庫2009年春の復刊(2月19日発売予定) 36点41冊 続コンゴ紀行や建築の七灯、30年くらい前に山陽堂支店で買ったけど、高かったな~などというのも昔話になりつつありますが、今回は読み物系がたくさんあって楽しいですね。古き時代の大阪風俗を描いた「鱧の皮」や「大阪の宿」、芸者遊びにうつつを抜かす冴えない中年男が哀しい「耽溺」など、やっぱりノスタルジックな作品に惹かれます。 ■ 新勅撰和歌集 久曾神 昇,樋口芳麻呂 校訂 (前回重版97年) ■ 天草本 伊曾保物語 新村 出 翻字 (97年) ■ 読史余論 新井白石/村岡典嗣 校訂 (95年) ■ 頼山陽詩抄 頼 成一,伊藤吉三 訳註 (97年) ■ 愛弟通信 国木田独歩 (90年) ■ 時は過ぎゆく 田山花袋 (95年) ■ 有明詩抄 蒲原有明 (94年) ■ 子をつれて 他8篇 葛西善蔵 (95年) ■ 大阪の宿
家計簿で本代は教養娯楽費に入るという。教養なのか娯楽なのか,ハッキリしてくれ!と思うのだが, 所詮,どちらも普通の家庭にとって腹の足しにならんもの,という括りであるのか。 亭主の本代は極限まで削らされ,文庫本1冊買うのにも本屋の棚の前で思案にくれる ....という惨めな生活が続くと, 卑屈になっていかんですな。(あぁ,ひたすら買い まくった学生時代が懐かしい!) それでも現代は,多少なりとも生活に余裕がでたせいか,本代の家計に占める 割合は上昇しているらしい。 古い資料だが,日本人が書籍に使う金額を都留重人が次のように紹介している。 書籍に使うお金は, 終戦直後の昭和21年で家計の0.13%。1ヶ月1万円として 本代は13円。今だと400円位か。 これでは★1つの岩波文庫を1冊も買えない。 同じ頃,書籍代が消費支出にしめる割合は,米国0.34%,英国0.29%であったから,日本はこれらの国
岩波文庫80周年にあわせて,新しい解説総目録をもとに,10年ぶりに未完結本をまとめてみました(前回のまとめはこちら)。当然ながら,この10年間に完結した書目はありません・・・。 シリーズものの文庫は文学全集と違って,廃刊にならないかぎり,未完結なのが当たり前ですから,ここでいう「未完結文庫本」というのは,(上)(中)(下),または(1)(2)(3)・・・・などと刊行が予定されていた書目が,何らかの理由で(上)のみ,あるいは(1)(2)のみで途絶し,長い期間を経ても未だ完結していない場合です。 ほかに,岩波文庫の場合,戦前に一部を刊行したまま未完結となり,戦後あらためて一から出直して完結した書目もありますので,今回はそれもあわせて未完結書目としています。 ■錦里文集 全2冊 木下順庵校訳 1953 下巻未刊 ■明六雑誌 全3冊 山室信一校注 1999 中巻以降未刊 ■宋名臣言行録 全3冊
22日だから夫婦の日割引になるかしらん,と思ってコナンの映画の新作を見に行きましたが,残念ながらウチの近くの映画館では,割引がなかったのですね。ワーナーマイカルでも場所によって,割引があるところとないところがあるとは知りませんでした。 ところで,岩波文庫カバーの背のベージュというか肌色が,本によって結構バラバラなのを不思議に思っていた人は多いと思います。2chで,それについて問い合わせた人から書き込みがあり,参考になりました。以下引用。 『旧来のカバー装丁のタイプなら問題なかったけどイラストを用いたカバーを作るようになったから。元々,背表紙のベージュは岩波文庫のために特別に作られた色。背表紙のベージュを統一してカバーのイラストの色を作ってるとものすごくコストが掛かる。カバー装丁に凝って値段を上げるよりも,可能な限り文庫本自体の値段を抑えるために、望ましくないけれど仕方ないそうだ。 ・・・と
我が国の愛書家の間で,とくに愛好されているものに「精興社本」がある。精興社は,1913年(大正2年)に白井赫太郎の創業した印刷所で,大正13年以来,岩波書店発行の出版物の印刷の多くを担当してきた。美しい活版印刷(金属活字による印刷)で知られている。 精興社では活版印刷の生命は活字にあるとして,1930年に従来の活字書体の改刻改良を君塚樹石に依頼,精興社タイプと呼ばれる活字書体(約5万字)を8年の歳月をかけ、完成させた。これは,可読性を十分に考慮した上で,他に率先して美しい細目活字を採用したもの。 ほかにも,活字の自家鋳造を完備して,当時としては珍しい活字1回限り使用(活字を1度使用したら再使用せず,そのまま次の地金用に溶かしてしまう)を行ったり,印刷の際には木製の鉛版台ではなく,金属製の版台を用いて版面の均一化をはかるなど,精度向上に努めた。 また何日かに分けて印刷されるような頁の多い本は
ちまたで話題の「ダ・ヴィンチ・コード」。文庫版も大変な売れ行きらしい。 この「ダ・ヴィンチ・コード」について,Excite Bit コネタで,『単行本は上下巻の2冊なのに文庫本は上中下の3冊である。・・・なぜ同じ作品でも単行本と文庫本とでは冊数が違うのだろう』という疑問に出版社が答えている。 それによると,『昔は単行本が上下2巻だったものを文庫本で1冊に合本するということもありましたが,現在では一般的に文庫本は売上面や流通上のことを考えて単行本よりも冊数が増える傾向にあります。文庫本は薄い方が手にとりやすく読みやすいですし,軽い方が持ち運びしやすいので小さくした方が好まれるんです。あと,人気の作品の場合は上下2冊よりも上中下と3冊並べる方が目立つので売上げが伸びるという効果もあります』とのこと。 ところで,販売当初はそれでよいのだろうが,一度品切れ絶版になると,分冊モノはなかなか見つけるの
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筑摩書房では,ちくま文庫創刊20周年を記念して,どこにも売っていない「限定版ちくま文庫」を応募者全員にプレゼント中。 『文庫のうしろには大抵ついている「解説」。少ないページ数のなかで,工夫を凝らした力作がそろっています。書店さんでどの文庫を買おうかと選ぶとき、巻末の「解説」を参考にする人も多いはず。・・・でも「解説」だけを読む機会というのはほとんどありません。どの文庫に誰がどんな「解説」を寄せているかもわかりません。せっかくの傑作・力作なのにもったいないかぎりです。 』 『そこで筑摩書房ではちくま文庫創刊20周年を記念して,これまでに出したちくま文庫からお奨めの「解説」をセレクトして,それだけで1冊の本にすることにしました。』 ということで,関心のある方は,ちくま文庫・ちくま学芸文庫の2005年11月~2006年1月の新刊とフェア対象商品の帯についている専用応募券2枚を1口として官製葉書
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