サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
ノーベル賞
www.mhatta.org
長谷川豊というアナウンサーが、ここしばらく派手に「ネット炎上」していた。人工透析患者の大多数は暴飲暴食の果ての自業自得なので殺してしまえ、というようなことを、乱暴な口調でおおっぴらにブログに書いたからである。 人工透析を余儀なくされる理由は不摂生だけではないし、そもそもそれなりに影響力のある人物が殺人を扇動するようなことを書くべきではない。粗雑な論であることは言を俟たない。 とはいえ、どんなにろくでもないことでも書くのはそいつの勝手だと私は思っているのだが、問題は書いた後である。当然ながら長谷川は多くの批判を浴びたわけだが(そのうちのいくつかは、極めて懇切丁寧に長谷川の主張の問題点を指摘していた。たとえばこれ)、長谷川としてはあくまで問題は書き方であって、自分の主張そのものが間違っている、ということには思いが至らないらしい。患者団体等からの抗議にも誠実に向き合っているとは言えない。 一方で
先日ロージナ茶会の新年会でラジカル・オネスティの話をしたら誰も知らなかったので驚いた。変人および変人を装う平凡な人間しかいない茶会員が同じような変人組織のことを知らないのはあるまじき失態だと思った。英語ならWikipediaの項目もあるのに。というかポッドキャストで取り上げたことすらあったのに。 といっても私も大して知らないのだが、以前HuluでLie To Meという海外ドラマを見ていたらこれを実践している(と称する)キャラクタが出てきて、大変うざかったので興味を持ったのである。ちなみにこのイーライというキャラクタは、ドラマが進展するに従ってだんだんまともでつまんない奴になっていってしまったのだが。 ラジカル・オネスティというのは、ブラッド・ブラントンという心理学者が始めた運動らしい。その教義(?)は単純で、ようするに嘘は良くないということである。過激に正直(オネスティ)でなければならな
オルタナ右翼の諸々を図解してくれという話があったので、やってみた。絵心がないので見た目は今ひとつですが…。クリックすると大きくなる。 特に説明は不要だと思うが、トランプがオルタナ右翼の領域からはみ出しているのは、そもそも彼が首尾一貫した「保守」だとは私には思えないからである(元は民主党員だったのだし)。あと、共和党主流派はCuckservativeと揶揄されることが多いのだが、CuckというのはCuckoldのことで、ようするにコキュ、寝取られ亭主という意味である(カッコウに由来する)。主流派はリベラルにすり寄りすぎの、いわば保守主義の魂をリベラルに寝取られた情けない男のようなもの、寝取られ保守、という意味なのだが、このへんの発想にもなんとなくミソジニーが感じられる。
私は読書が趣味で、だいたい一日一冊くらいのペースで読んでいるのだが、元来集中力に欠ける人間なので、読んでいる途中にふっと別のことを考えてしまい、話の流れを見失ってしまうことがよくある。読み落としも多い。 ずっとこれで困っていたのだが、去年くらいから何かを行に当てながら読むというのを始めて、これがなかなか悪くないことに気づいた。今読んでいる行にしおりや定規を当てて読むと、集中が途切れてもちゃんと戻ってこられるし、読むスピードも上がったように思われるのである。まあ気分の問題かもしれませんが。 行に当てるものは、透明でないほうがよい(下が透けるといよいよ気が散るので)。で、最近まで手元にあったアルミの定規を使っていたのだが、先日この用途にぴったりな定規を二つ見つけた。 ひとつはピタットルーラーと称するもので、アルミとアクリル、二枚の板をシリコンゴムでつないだ構造になっている。横から見ると山型にな
以前の記事でも書いたが、オルタナ右翼ことalt-rightに統一されたイデオロギーは存在しない。移民反対など、個々の政策でだいたい方向性が一致しているものはいくつかあるが、むしろ彼らが共有しているのは、ある種の「気分」のようなものだと思う。その気分とはようするに、「自分たちは不当に迫害されている」という思い、悪く言えばある種の被害妄想である。白人あるいは西洋の文化が多文化主義のリベラルによって脅かされている、と思う人はアイデンティタリアニズムを支持し、理性を愛する知的な人々が有象無象の愚民どもに抑圧されていると思う人は新反動主義に奔る。政治や文化、メディアにおいてこうした様々な「迫害」の武器となっているのがポリティカル・コレクトネスで、ゆえに彼らはこれを極めて敵視するわけだ。また、ポリティカル・コレクトネスをものともせずに公の場で好き放題言い続け、それでも大統領候補にまでなったドナルド・ト
先日、ノマドワーク用品と言うか、出張など出先である程度まとまった時間仕事をする際に持っていくものについてブログに書いた。あの中ではキーボードとしてロジクールのK810が良いと書いたのだが、最近はまたHappy Hacking Keyboard Professional JPを持ち出すようになっている。 K810は極めて優れたBlueToothキーボードなのだが(前の記事を書いた当時はどこも品切れだったが最近また入荷したみたいだし)、純粋にキーボードとして見ると静電容量無接点方式のコトコトという快適なタッチには及ばない。私は普段家で東プレ Realforce 91を使っているのでなおさらである。 あとまあ、私は貧乏性でして、せっかく大枚はたいて買ったHHKBがすでにあるのに使わないのはもったいないという気分もある。そのくせHHKB BTが出たときには飛びつきかけたのだが、Type-S相当では
しばらく前、「はっきり呼ぼう、alt-right(オルタナ右翼)はまごうことなきレイシストだと」(Call the ‘Alt-Right’ Movement What It Is: Racist as Hell)という記事がRolling Stoneのウェブサイトに掲載された。 確かに、オルタナ右翼の言動にはいわゆるレイシスト的要素が色濃く感じられる。その一方で少なからぬ数のオルタナ右翼が、自分たちはレイシストではないと主張してもいるのである。もちろん単なる詭弁、言い逃れという面もあるのだが、彼らの言い分を少し追ってみたい。 理解する上で鍵となるのは、「アイデンティタリアニズム」(Identitarianism)という思想ではないかと私は思う。オルタナ右翼の代表的な論客の一人であり、「alt-right」という語を考案したとされるリチャード・B・スペンサーは、自身をアイデンティタリアンだと
alt-right(オルタナ右翼)について日本語で読めるまとまった紹介がまだ無いようなので、私なりに書いてみることにした。政治学は専門ではないし、そもそも私の関心はalt-right全般ではなく前に取り上げた新反動主義だけなのだが、一応様々な文献を読んだり(ここしばらくアメリカのメディアは狂ったようにalt-right関係の記事を量産している)、alt-rightな人々が集う掲示板やチャット、Twitterのハッシュタグを覗いたりはしてみた。といっても、しょせんはその程度なのであくまで個人的な解釈と考えてもらいたい。 まず、「alt-」rightというくらいなので、rightすなわちアメリカにおける現行の右翼・保守思想に対するオルタナティヴ(別の選択肢)がalt-rightということになる。一言で言えば、スタンダードなrightでは手ぬるい、と考える人々がalt-rightなわけだ。ちなみ
ホワイトハウスがWe the Peopleというオンライン請願サイトを運営していることは、日本でもよく知られている。2014年3月、ここに奇妙な請願が投稿された。すでにWe the Peopleのサイトでは見られないが、9TO5Googleに請願文が載っているので訳すと、 我々はオバマ政権に以下を請願します: 全ての米連邦施政権を技術産業へ移すこと。 オバマ大統領殿、 閣下に最大の尊敬の念を抱く者です。アメリカは偉大な国であり、あなたはその現状に秩序をもたらそうと身を粉にして働いてきました。しかし私は、あなたが勝てない戦いを戦っているように思い、憂えております。ワシントンの体制は何年もかけて無能となり、もはや今後直面する困難な問題に対処することができません。私は、今こそ平和的な変化の時だと考えます。 私は、以下に関して国民投票を行うことを求めます。 全ての政府職員を(年金を満額付与した上で
mhatta's mumbo jumboJust another WordPress site, really. In Japanese.
このところneoreactionismに興味を持っている。ネオリベラリズムは新自由主義、ネオコンサバティズムは新保守主義と訳されるので、ネオリアクショニズムは新反動主義とでも訳すべきか。略してNRxと書かれることもある。 最近、新反動主義を含むこの種のネトウヨ的思想がアメリカで流行り始めているようで、まとめてAlt-right(オルタナロックならぬオルタナ右翼とでも称すべきか)と称するのだが、この関係の人脈が米共和党の大統領候補になったドナルド・トランプの陣営にまで潜り込んでいる。そのせいもあり、トランプやヒラリー・クリントンの演説でもAlt-rightが大まじめに語られるようになった。少し前まではごく少数の変人だけが興味を持つフリンジ(異端)に過ぎなかったのが、メインストリームのメディアにも取り上げられるようになったわけで、これは大出世と言えよう。率直に言えば、ポリティカル・コレクトネス
今回は2016年2月28日に行った公開録音の模様(前半)を高音質・低クオリティでお送りします。 関連リンク: Pebble ラップトップスタンド ドライバーペン 3Dペン BlueTooth紙飛行機 KickFailure ポテトサラダ 発言広場 第四世代手帳 無印のTODOふせん 日経FinTech Torやらなにやらの現況 S.T.A.L.K.E.R 魂斗羅 1943 太平記
Kickstarterで申し込んでいたThe Roost Laptop Stand(とRKM case)がようやく到着した。出資したのはいつだったか覚えていないくらい前のことだが、とにかく届いてよかったよかった。 前にも書いたが、基本的に自宅の自室と大学の研究室を行き来する生活を送っているので、およそノマドワーカーとは言い難い。ただ、ここ数年は国内、海外問わず出張へ行くことが増えてきたし、職場が自然豊かな地(婉曲表現)にあるということもあって、都心へ行く用事がある際には出先で数時間仕事をするということもある。そうなると、普段慣れ親しんだ環境以外であれやこれやと作業をするということが多くなるわけだ。去年は大学図書館の地下書庫に籠もって調べ物をすることが結構あったので、そういうときもいわば出先で作業ということになる。 スタバ等のこじゃれたカフェだと、どこへ行ってもノマドワーカーないしノマドワー
オサレな時事の話題を洗練された語り口でしなやかに紹介したりなめらかに解説したりするようなラジオをやっています。
シャープペンシルの芯の太さにはどのようなバリエーションがあるのか、ふと興味を持った。 私自身はこれまで0.9mmの太さのシャープペンシルを愛用してきたのだが、最近になって1.3mmのシャープペンシルというものが存在することを知り、メモ書きに使い始めた。これはこれでなかなか良いものである。最近は極細の0.2mmも学生に人気のようだ。 かつては製図用としても一定の需要があったシャープペンシル(ちなみに米国ではメカニカルペンシル mechanical pencil、英国ではプロペリングペンシル propelling pencil と言うらしい)だが、すでに私が子供のころから製図はCADでやるものになっていたので、そういう需要はほぼ消えたと思しい。今のメインターゲットは一般筆記、それも中高生向けですかねえ。しかし鉛筆と違っていちいち削る必要がなく、ボールペンと違って芯を出しっぱなしにしておいても(
昨今はイスラム国がらみの話題が多いので、イスラム教やテロリズムに関する本をぱらぱらと読むことが増えてきた。 そんな程度の付け焼き刃なので大したことは言えないのだが、いろいろ読んだ上での個人的結論としては、イスラム教がテロリズムと全く無関係かと言えばそんなことはないと思うが、かといってイスラム教「だから」テロが起こるというのも短絡的ではないかと考えている。イスラム教に特殊な事情というのがあるのは事実だと思うが、他の宗教にも多かれ少なかれ似たような事情は存在するからだ。ちなみに世の中には面白い人がいて、聖書、クルアーン、モルモン経を子細に検討し、その中の矛盾だったり不寛容だったり残虐だったりミソジニーだったりといった、今ではあまりポリティカリーにコレクトとは言いがたい記述をリストアップしたサイトを作っているのだが、それを読むとどの宗教の経典にも字面通りとれば結構ムチャクチャな記述が多いことが分
別に知らなくても人生には何ら影響ありません。 ペン先(チップ tip と称する)に小さな玉、すなわちボールが嵌まっていて、これがコロコロ回転してインクを紙にこすりつけることにより線が描かれる、というのがボールペンの基本的な原理である。ペン先と玉には相当な負荷がかかるので、どちらもステンレス鋼やタングステンなど硬い金属で製作されることが多い。 ところが、ペン先、あるいはペン先と玉の両方を樹脂で作ったボールペンというのが世の中には存在していて、これが私の好物なのだ。 結局のところ、ペンの書き味の大半はペン先と紙との摩擦抵抗の具合で決まる。で、以前も書いたが、私はサインペンやフェルトペン(あとついでにプラマン)のたてるキュッキュッという音や感触が生理的に苦手で、できれば御免被りたいと思っている。通常の金属ペン先ボールペンのカリカリという書き味は別に好きでも嫌いでもないが、どちらかと言えば好きでは
ツイッター仕事術 (日本語) 単行本 – 2010/2/19 商品リンクは釣りです。 水野靖久復興庁参事官の暴言Twitter、別の視点での報道を求める声 復興庁の官僚がアレなツイートをしていたのがばれて更迭、という話。同情する人もいるようだし、実際同情すべき点が必ずしも無いわけではないが、官僚というのは一応パブリックに仕える公の職なわけで、社会的地位も高いのだし、発言にはそれなりの品位や(少なくとも建前としての)中立性が強く求められると思う。なので、しょうがないですな。 ところで、この人は(ある時点から)匿名でTwitterをやっていて、それでばれないと思っていたようだ。私自身は、基本的に匿名でのオンライン・コミュニケーションはしないことにしていて、どこででも全て実名である。それはモラルの問題ではなくて、自衛の問題だと思っている。 将棋やチェスでも、大差で優勢だと逆に油断してとんでもない
タイトルは釣りです。 実のところ私はLAMYが大好きである。少なくとも見た目は申し分ない。正直この点では、日本のメーカは(トンボのデザインコレクションがかろうじてという程度で)全く勝負にならないとすら思う。イタリアのParaphernaliaとか、面白いんだけど明らかにデザインが実用性に先行している(ようするに見た目は良いけど使いにくい)メーカもあるが、LAMYのデザインは機能性と直結している。さすがバウハウスを生んだドイツという感じである。 LAMY ラミー スイフト パラジュームコート ボールペン 水性 L330 〔正規輸入品〕 LAMY ラミー ボールペン 水性 ダイアログ 2 ロジウムコート L374 正規輸入品 シルバー 14.9㎝×1㎝ とりあえずLAMYは水性ボールペンが素晴らしい。私もswiftやdialog 2を愛用してきた。dialog 2はあまりに気に入ったのでAma
The 2nd Shogi Denousen has began. This is the first cut-throat match between top-notch professional Shogi players(yes, there are such people) and the best crop of computer Shogi engines, 5 on 5. Shogi is a distant cousin of Chess. Unlike Chess, you may re-use captured pieces anywhere on the board anytime. It brings quite lot of additional complexities, and even after the defeat of Garry Kasparov i
_ [Jazz] I'll Be Glad When You're Dead, You Rascal You 平野達男という人が今復興担当大臣なんだそうで、彼が大震災の津波で亡くなった友人に関し、「私の高校の同級生のように逃げなかったばかなやつもいる。彼は亡くなったが」と言ったらしい(毎日新聞の記事)。それがけしからんということで、いよいよ野党アティテュードが板についてきた自民党が国会で追及するそうである。 こういうのは口調次第でニュアンスががらっと変わるわけで、あいつはばかだから死んだのだうははははざまあみやがれという意味だったのかもしれないし、親友への万感の惜別の情を込めて語ったのかもしれない。常識的には後者なんじゃないかと思うが、まあ、なんというか、もうどうでもいい。今回の件に限らず、メディア関係者を含めたこの国の国民の大多数はもはや手の込んだ修辞やそこに込められた複雑な感情を理解す
未分類既存のリストから 第三の波 アルビン・トフラー パワーシフト アルビン・トフラー コモンズ ローレンス・レッシグ CODE ローレンス・レッシグ フリー・カルチャー ローレン・レッシグ リナックスの革命 ペッカ・ヒマネン 動物化するポストモダン 東浩紀 ハッカーズ Steven Levy 1984年 ジョージ・オーウェル 学問のすすめ 福沢諭吉 大衆の反逆 オルテガ 学問と「世間」 阿部謹也 第三の道 アンソニー・ギデンズ 定本 物語消費論 大塚英志 市場の倫理・統治の倫理 J・ジェイコブス Free as in freedom Sam Williams Peer-to-Peer Oreilly編 想像の共同体 ベネディクト・アンダーソン インターネットの起源 Katie Hafner,Matthew Lyon 暗号化 スティーブン・レビー UNIXの1/4世紀 Peter H.
_ [Rant] クォーターパウンダーWikiを見て困惑する 私も最近はだいぶ人間が丸くなったので(体型の話をしているのではない)、昔ほど言葉や概念の定義についてやかましいことは言わないようにしているのですが、でもねえ。こういうのを見るとねえ。 まあ、あんまりうるさく言うのも野暮だよねということは重々理解しておるのですが、しかしこれはどっからどう見てもWikiじゃねえだろ。たぶん、ウィキ(not ウィキペディア)=百科事典というありがちな勘違いから全てが始まっているのだろうが、誰か途中で気づいて止めなかったのかねえ。
_ [Reading] 定食屋の定番ごはん 最近は私の友人(主に独り者の男)にも自炊をする人、したい人が増えてきたようだ。これは以前ゆえあってしばらく自分で飯を作らざるを得なかったときに、私が使っていた本。オレンジページの「男子厨房に入る」というシリーズの一冊で、ようするにかつての私のような料理経験皆無のダメ男(プラスダメ女)を想定して書かれたものである。「かわいい奥さんのための〜」とかそういう若妻向け料理本を使う自分を想像すると深刻な精神の不調に陥る危険がある方にはおすすめだ。 内容はと言えば、和定食の定番ごはん、中華屋の定番ごはん、蕎麦屋の丼、洋食屋の定番ごはんという区切りで、それぞれポピュラーな献立が10個くらいずつ載っている。豚のしょうが焼き(ちなみにこのレシピは一手間かけていてちょっとおいしい)とかハンバーグはまだしも、中にはさんまの塩焼きなんてのもあって、そんなもんわざわざ取り
_ [Rant] 陰謀論とイヤミのうまさ 他人の英語の添削ばかりしていても仕方がないんですが、なんだか目についてしまったので。 Yet while Paul Krugman's talents as a theorist are shared by a handful of his peers, his gifts as a communicator are not. It seems that the Nobel committee felt that Mr Krugman's role as a public intellectual was a stepping stone to the prize, not a stumbling block. (理論家としてのポール・グルーグマンの才能なら四、五名くらいは共有しているものだから、彼の才能は伝達者かどうかということだ。ノーベル財団と
_ [Rant] one-handed economist 池田信夫氏がクルーグマンのノーベル経済学賞受賞についてこんな悪口を書いている。 池田さんがクルーグマン嫌いなのは別にいいんだが、英語の意味がちゃんととれていないようなのは嘆かわしい。Economist誌はクルーグマンを「『片手落ちの経済学者』と皮肉」ったりはしていない。池田さんが言及した2003年のEconomistの書評(しかしなんで今更2003年の書評?)をざっと訳せばこうだ。 「one-handed economistを連れてこい」苛立つアメリカ大統領は要求した。「今いる経済学者はどいつもこいつも『一方では…また他方では…(on the one hand...on the other)』としか言わん」。少なくとも、手が一本しかない(mono-manual)という意味では、ハリー・トルーマンは経済学者、ポール・クルーグマンを好
_ [Rant] ノーベル経済学賞はポール・クルーグマン まあ、どうせそのうち取るだろうとは思われていたわけですが、なんだかんだ言って政治的に絶妙なタイミングでしたね。ノーベル賞は選考過程が今ひとつよく分からないのだが、これはどう考えてもあげる側が狙ってやったことでしょう。 今や誰も覚えていないが(当人もあまり覚えていない)、私は学部のころは国際経済学のゼミにいて、そういう勉強をしていたのだった。だからクルーグマンの初歩向けの教科書も読みましたよ。私がきちんと頭からしっぽまで読んだ唯一の経済学の教科書かも知れない。 クルーグマンはまともな経済学者でかつ文章がおもしろいという珍しい人だが、とりあえず読み物で一冊というならThe Age of Diminished Expectations: U.s. Economic Policy in the 1990s(Paul R. Krugman)で
_ [Music] Com-post Radio(active)開局 私が日常的に聞いている音楽が延々とかかるという、ただそれだけのネットラジオ局を始めた(黄色に黒の「PLAY」ボタンを押せば会員登録や特別なプレーヤをインストールしなくても聞ける)。かかるのは基本的に70年代以降のメインストリーム・ジャズだが、ソウルやR&Bっぽいものも入れてある。サーバにはだいたい4時間ぶんくらいの音源を置いてあるが、シャッフルされてかかるので全部聞くのは結構大変だろう(ウケの悪い曲はたまに入れ替えてもいる)。今となっては入手の難しい音源もぼちぼち含まれていると思う。お前いつもブログで音楽うんちくを書いているが、正味の話普段はどういうの聞いとんのやという方は、良かったら聞いてみてください。音質はCDには及ばないものの、できるだけ良くはしてあるつもり。局名が変なのには若干の企みがあるのだが、それはまだ公開で
_ [Food] 吉祥寺の三大カレーライス。 現在23時過ぎで、夕飯が軽かったもので非常に腹が空いておる。手近につまめるものもないし、いまさら着替えてコンビニに行くのも億劫なので、喰い物の話を書いて食欲を紛らわせることにした。お題は吉祥寺のカレーライス。 思うに吉祥寺の三大老舗カレーライスは、「くぐつ草」と「武蔵野文庫」と「まめ蔵」である。ちなみに、これは書いている人間の好み順だ。 くぐつ草は糸あやつり人形劇団の結城座が経営している店で、基本的には喫茶店だが(コーヒーも濃くてなかなかよろしい)、ここのくぐつ草カレーは実に独特で中毒性が高い。値段も高いが、懐に余裕があればよく食べる。 ようはポークカレーなのだが、割と豚肉の脂とたまねぎの甘味が強くでているのが特徴だと思う。スパイスの風味もかなり強い。このあたりは好みの分かれるところだと思うが、個人的にはかなりストライクである。ライスに甘い干し
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Masayuki Hatta』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く