神戸電鉄は8日、慢性的な赤字が続く粟生(あお)線(鈴蘭台-粟生、29・2キロ)の存続問題について、少なくとも14年度までの今後3年間は存続させる方針を明らかにした。県も同日、計40億円の無利子融資を柱とした今後5年間の支援策を発表。ただ、4年目以降の存続について、同社は「現時点で楽観できる状況にはない」と態度を留保した。【石川貴教】 県の支援策では、県が36億円、神戸市が4億円を無利子で貸し付け、返済を5年間据え置く。国庫補助制度を活用し、車両や踏切などの整備・更新などを進めるほか、同社も人件費の削減や不動産など資産の売却、運行ダイヤの見直しなどで経営改善を目指す。沿線住民の利用促進も図り、これらの対策で年約9億円の効果を生み出し、14年度には同社の鉄道事業全体が黒字に転換すると見込む。 これに対し、同社は年度内にもまとめる経営改善計画などで、年約3億円の経営改善は可能としたものの、単年度