安倍首相ペースで決着=自民・野田氏「私が非力」−税制改正 2015年度税制改正は、法人税減税など経済成長を重視する安倍晋三首相の意向を色濃く反映した内容となった。消費税再増税先送りを掲げて衆院選を仕掛け、与党圧勝に導いた首相に対し、財政再建派の同党税制調査会は抵抗もできず押し切られた。政権運営で首相が主導権を握る「政高党低」の構図が一段と浮き彫りになった。 【特集】衆院選「自民党圧勝」のあと安倍首相が目指すもの 「私が非力なせいかもしれない」。与党税制改正大綱の決定を受けて衆院議員会館で記者会見した自民党税調の野田毅会長は30日、記者団に結果の評価を問われ、自嘲気味にこう語った。 税制改正で焦点となったのは、現在35%前後の法人実効税率の下げ幅。外国人投資家の目も意識する首相サイドは15年度に「2.5%以上」引き下げることにこだわった。税調や財務省は減税額が穴埋め財源を上回る「先行減税