2023年4月16日 田中 宇 フランスのマクロン大統領らが4月4-7日に中国を訪問した。昨秋に独裁を確立した習近平が、世界を多極化するために、イランとサウジの和解仲裁や、訪露してウクライナ戦争の和平仲裁を提案するなど、外交攻勢に打って出た。これに呼応してマクロンが訪中した。 (Macron Goes to China: Whose Side Is He On?) 米国側は、台湾問題や中露結束を理由に中国への非難を強めており、マクロンも中国を批判・加圧するような感じをばらまきつつ訪中した。だが蓋を開けてみると、マクロンは中国を批判せず、逆に、中国と戦略パートナー関係を締結して協力し合うことを決めた。またマクロンは、欧州を米中と並ぶ世界の極の一つにしたいとか、欧州は米国の傀儡から自立せねばならないとか、台湾問題は欧州が関与すべき問題でないとか、ドルへの依存を下げるべきだなど、反米非米的な発言