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ブックマーク / tukinoha2.hatenadiary.org (4)

  • 丸山眞男『日本政治思想史研究』 - tukinohaのアニメじゃない日記

    某所で丸山眞男について報告したのだが、その際に使用したレジュメを、寝かせておいても仕方ないし、そもそも常識的なことしか書いてないので公開してしまおうと思う。レポートの題材にお困りな方はどうぞご自由にお使いください、という感じで。 その前に少しだけイントロを書いておこう。 『日政治思想史研究』の頃の丸山真男に見られる方法論上の特徴は、単線的発展史観に基づく日社会に対する「近代の未成熟批判」にある、と僕は思う。それはあくまでも「未成熟」なのであって、将来において近代化を遂げる可能性は既に内包されている、ということになる。ここにマルクス主義、というか講座派史観の影響があるのは確実だろう。つまり全ての国が一様に、(先進・後進の区別はあっても)同じ過程をたどって近代化を遂げるという考え方だ。それによって、過去の日において存在していた、そして現在においても社会の中に隠されている「可能性としての近

    丸山眞男『日本政治思想史研究』 - tukinohaのアニメじゃない日記
  • 歴史の物語り論−「開かれた未来」からの歴史認識の可能性について - tukinohaのアニメじゃない日記

    1980年代のドイツで起こった「歴史家論争」の渦中、感傷的な筆致によって第二次大戦中のドイツ軍との心情的同一化、ひいては彼らの行った歴史的事実の正当化を試みたアンドレス・ヒルグルーバーに対し、ユルゲン・ハーバーマスは以下のような批判を加えた。 「人は、当惑して次のような疑問を抱くであろう。ヒルグルーバーは、何ゆえに1986年の歴史家に、40年の歳月を経た時点から振り返ることを試みさせないのか、すなわち、どのみち自らをそこから引き離すことはできない自分自身のパースペクティブを引き受けさせないのか、と。さらに言えば、現在から振り返るパースペクティブには、直接その場、その時に居合わせた当事者たちとの選択的な認識を関係づけ、互いに比較考量し、あとから生まれた者の知識でもって補足することができるという解釈学的な利点がある。しかしながら、ヒルグルーバーは、このようなほとんど「正常な」と言いたくなるよう

    歴史の物語り論−「開かれた未来」からの歴史認識の可能性について - tukinohaのアニメじゃない日記
    PledgeCrew
    PledgeCrew 2009/07/05
    歴史の物語性は、歴史を恣意的かつ功利主義的に構成することを正当化するものではない
  • 竹内好について - tukinohaのアニメじゃない日記

    ゼミの後輩が竹内好についての発表を行ったのを聞いて、個人的にも竹内の書いた文章を読み直してみた。中国へ兵隊として向かう直前に書かれた『魯迅』にはこうある。 魯迅の根思想は人は生きねばならぬといふことである。それを李長之は直ちに進化論的思想と同一視しているが、私は、魯迅の生物学的自然主義哲学の底に、更に素朴な荒々しい能的なものを考へる。人は生きねばならぬ。魯迅は、それを概念として考へたのではない。文学者として、殉教者的に生きたのである。その生きる家庭のある時期において、生きねばならぬことのゆえに、人は死なねばならぬと彼は考へたと私は想像するのである。 この、遺書というべき文章の中で、竹内は何を言おうとしたのか。「人は生きねばならぬ」。それはある意味、戦争への抵抗であったと言えるだろう。昭和九年に中国文学研究会を立ち上げるが、彼も、同人の多くもその中国へと出征していった。竹内が大東亜文学者

    PledgeCrew
    PledgeCrew 2009/05/02
    「魯迅」は未読、しかし戦時下に、中国共産党のシンパで抗日運動の支持者でもあった魯迅の評伝出版が許可されたというのは摩訶不思議
  • 天皇機関説と国民道徳 - tukinohaのアニメじゃない日記

    世の学生の例に漏れず期末試験対策でちょっと忙しいのだが、そうすると、まったく緊急性の無いことを調べたくなるのが人情というものである。そこで今回は、明治四十五年に雑誌『太陽』に掲載された美濃部達吉「上杉博士の「国体に関する異説」を読む」を通して、天皇機関説問題について考えてみよう(意味の無い前置き)。 前号の誌に掲載された上杉博士の論文「国体に関する異説」に対して、爰(ここ)に一言の弁解を為すの已むを得ざるに至ったのは、余の甚だ苦痛とする所である。(中略)即ち博士は余を以て、天皇国を統治するの大義を否認し、万世不変の我が国体を無視するものとせられて居るのである。 引用者(tukinoha)は上杉慎吉の「国体に関する異説」にも目を通したが、ここでは「機関」という用語について、機関とは全体に奉仕する家来であり使用人なのだから、それを天皇に当てはめるのは不敬である、という非難がなされている。 し

    天皇機関説と国民道徳 - tukinohaのアニメじゃない日記
    PledgeCrew
    PledgeCrew 2009/05/02
    天皇機関説について。
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