東日本大震災の発生直後、学校に迎えに来た保護者と一緒に避難した小学生が多数、津波に巻き込まれたことが分かった。09年の学校保健安全法施行で、主に小学校では災害などの際、保護者に児童を引き渡すルールが定着したが、今回は校舎に残った児童が助かったケースが多く、保護策が裏目に出た形だ。防災の専門家は「津波の場合、児童を引き渡すルールは完全な誤り」と指摘している。 津波の被害が甚大だった宮城、岩手両県の主な小学校を調べた。 宮城県石巻市の市立釜小学校(児童数657人)では、主に3年生以上の約450人が校内にいた。約420人は校舎の上層階に逃げ無事だったが、保護者と帰った児童約30人のうち12人が死亡し、4人が行方不明になった。同小によると、災害などの際は保護者に一斉携帯メールを送って迎えに来てもらう。今回は余裕がなく通知しなかったが、迎えに来た親には子どもを引き取ってもらった。 同市立大街道(おお