▽マウスの脳内物質の減少確認 広島大大学院医歯薬学総合研究科の内匠(たくみ)透教授(神経科学)のグループが、自閉症特有の染色体異常を持たせることに成功したマウスの脳内で化学物質「セロトニン」が減少していることを確認した。自閉症とセロトニンの関係は既に指摘されているが、このマウスを使ったメカニズム解明や治療薬開発に期待ができるという。 セロトニンは精神バランスに関係し、不足するとうつ病などの原因になるとされる。自閉症との関係も診療データなどから指摘されていた。 内匠教授たちはこのマウスの脳を解析。生後1〜3週間の発達期の小脳や大脳皮質、中脳、海馬など脳の全部位で、通常のマウスよりセロトニンが40〜5%程度少ないことが分かった。このことが新しい環境への適応が難しく探索行動が鈍いなど、自閉症でみられるような行動特性の原因となっている可能性があるとしている。 内匠教授は「このマウスを使ってさらに自